FAIRY TAIL 真魂の鼠
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第十七話 赤面の吸血鬼
前書き
更新遅れてスミマセン!07です!
今回はマスターにとある依頼を頼まれた最強チーム+シン。その依頼の内容とは・・・!?
シン目線で書いていきます。
それでは、第十七話・・・どうぞっ!!
ガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトン・・・シュポーーーーーーーーーーッ!!!
俺、ナツ、ハッピー、ルーシィ、グレイ、エルザ、ウェンディ、シャルルの六人+二匹はナノハナという街行きの列車に乗っている。
ナ「ぅ・・ぅぷ・・・」
ハ「ナツ、大丈夫?」
俺の向かいでナツはすでにグロッキー状態。おいおい、まだ二時間しか乗ってないぞ。
ウェ「ナツさんにとって、列車に二時間も乗っているというのはかなり過酷なものなんですよ。」
シャ「あんたは気楽で良いわねぇ~。」
俺、そんなに「気楽」に見えるのか?まぁ、そんな事はどうでもよくて、何で俺達がナノハナの街行きの列車に乗っているかというと・・・ちょうど三日前の事だ。
*****************************************************************************************
マ「お~いお前等、ちょっと来てくれぃ。」
マスターが俺達に向かって手招きをしている。
エ「マスター、何か用ですか?」
エルザが尋ねると、マスターは無言でエルザに一枚の依頼用紙を渡した。エルザはそれを受け取り、俺達にも見せる。依頼用紙には【闇ギルド赤面の吸血鬼討伐 320万J】と書かれていた。
ル「赤面の吸血鬼?」
グ「聞いた事もねぇな。」
俺も初めて耳にした名の闇ギルドだ。
マ「ここから西に行った所にあるナノハナという街にある闇ギルドじゃ。」
ナ「ナノハナ?」
シ「そんな街あったか?」
マ「聞いた事が無いのも無理は無い。なんせ人口が五百人だけの小さな街じゃからのぉ~。」
リンドウ村よりでかいんだな。そんな小さな街にこんな闇ギルドがあるのか?
マ「元々ナノハナの街も、人口は三万人もいたんじゃ。じゃが、その闇ギルドのせいで人口は激減してしまったんじゃ。」
三万人から五百人!?何で一気にそんなに激減するんだよっ!?
マ「三年前、闇ギルド赤面の吸血鬼が誕生してから、ナノハナの街は赤面の吸血鬼によって支配されてしまったんじゃ。逆らった者はすぐに、あの世行きじゃ・・・」
マスターの言葉に俺は息を呑む。ナノハナの街の人たちは、赤面の吸血鬼の奴等に逆らって・・・だから人口が激減しちゃったんだ。俺はだんだん赤面の吸血鬼の奴等に腹が立ってきた。
ル「酷い・・・」
ルーシィが口元に手を当てて小さく呟いたのが聞こえた。
マ「ナノハナの街に、わしの知人でアレクという奴がいるんじゃが、そいつからこの依頼書が届いたんじゃ。赤面の吸血鬼のせいで、正規ギルドに依頼書を出すのも禁止されておるんじゃが、アレクは奴等の隙を見て、この依頼書をわしの所に送ったんじゃ。助けに行きたいのは山々なんじゃが、わしももう年じゃ。そこで、お前達にこの依頼を頼みたいんじゃが、引き受けてくれんかのぉ~?」
すると、俺の横にいたナツが炎を纏った右手を広げた左手の平にバフッ!とぶつけた。ナツはニヤッと笑うと、
ナ「面しれぇ~じゃねぇか。俺はその依頼、引き受けんぞっ!!」
はっきりきっぱり断言した。
ハ「おいらも行くよっ!」
エ「私はもちろん行きます。」
ル「私も行くっ!報酬は一人40万J。家賃が払える~♪」
ルーシィが目をキラキラ輝かせる。お前は金の亡者か・・・
グ「俺も行くぜ。赤面の吸血鬼の奴等にガツンと言わせねぇとな。」
ウェ「私も行きます。」
シャ「ウェンディが行くなら私も行くわ。」
シ「俺も。赤面の吸血鬼の奴等に腹が立つから、一発ぶん殴ってやりたいぜ。」
それと、奴等に『命』の大切さを学ばせてやりてぇんだ。『命』は神からの贈り物だ。死んだら『命』を神に返さねぇといけない。『命』がある『人生』を思う存分楽しまねぇと、神に失礼だろ?奴等は他人の『命』を、『人生』を奪い取っているんだ。ぜってぇ~に許さねぇっ!!
マ「スマンのぉ~。ナノハナの街までマグノリアから列車で四時間で行けるはずじゃ。」
「列車」と聞いたナツの顔が一気に青ざめるのを俺は見逃さなかった。
ナ「れ、列車・・うぷ・・・」
ナ以外「想像しただけで酔うなっ!!!」
*****************************************************************************************
という訳で、俺達は闇ギルド赤面の吸血鬼を討伐する為に、ナノハナの街に列車で四時間掛けて向かっているって訳だ。
エ「マスターからの話によると、赤面の吸血鬼は金を選んで暗殺系ばかりの依頼を遂行し続けたんだ。」
読者の皆さんは知っていると思うが、本来暗殺依頼は、評議会の意向で禁止されているんだ。てか、どこのどいつが暗殺なんて依頼するんだよ?
エ「結果、三年前に魔道士ギルド連盟を追放された。解散命令も出されたが、奴等はそれを無視。」
グ「なるほどな。今は闇ギルドとして、ナノハナの街を支配してるって事だな。」
闇ギルド。その大半は解散命令を無視して、闇の中で活動し続けているギルドの事。俺は今回が初めてだが、ナツ達は今までで数々の闇ギルドを討伐してきたんだ。だからマスターは、この依頼をナツ達に頼んだのかもしれないな。
エ「赤面の吸血鬼のマスターはペギル・パイオニー。魔道士の数は二百人だ。」
ウェ「二百人!?」
シャ「随分多いわね。」
エ「正規ギルドだった頃は、魔道士の数が多いギルドだった事で有名だったからな。」
そりゃ随分と厄介だな。
ナ「はぁ・・はぁ・・し、心配、する事、じゃ・・・ねぇ・・・はぁ・・う、うぷ・・・」
ル「喋らない方が良いと思うわよ・・・」
ハ「あい。」
こんな狭い所で吐くなよ・・・すると、エルザが何か思い出したのか小さく「あ。」と呟いた。
エ「そうだシン、マスターに言われたのだが、どうだろう?私達のチームに入らないか?」
シ「はっ?」
最初、エルザの言ってる意味が俺には分からなかった。慌てて頭の中で今言われた事をものすごい速さで整理する。整理した結果、「私達のチーム」=「最強チーム」って事・・だよな?んで、「入らないか?」って事は・・・俺が最強チームに入るだとぉっ!?
シ「いやいやいや!俺みたいな弱い奴が入ったって意味ねぇだろ!」
俺は右手と首をぶんぶん振って否定する。てか、何でマスターがそんな事言うんだよっ!?が、俺とナツ以外、全員がポカーンとしている。
グ「・・お前、ものすごい勘違いしてねぇか?」
シ「はっ?」
「勘違い」?もしかして、俺の聞き間違いか?
ル「あんたのどこが「弱い」のよっ!?シンが弱かったら私は米粒以下よっ!!」
「勘違い」はそっちかよっ!
ウェ「『十二支』の『子』の姿になれる能力、五色腕輪、並外れた身体能力・・・」
シャ「どこからどう見ても強いじゃない。」
ナ「はぁ・・お、お前・・・はぁ・・はぁ・・つ、強い、ぞ・・・おぷ・・・」
ハ「あい。」
エ「マスターはシンの才能を見て判断した事なんだ。私達もお前を歓迎するぞ。」
俺は若干照れながら人差し指で右頬を掻く。俺はしばらく考えていたが、小さくため息をつくと、
シ「・・み、皆が、良いなら・・・」
俺が小さく言うと、
ナ「はぁ・・はぁ・・し、新最強・・チームの・・・はぁ・・た、誕生、だな・・・おぉぉぉ・・・」
そんなこんなで、俺は今日から妖精の尻尾の最強チームの一人として過ごす事になった。
『えー、次はー、ナノハナー、ナノハナー。』
いつの間にか四時間経っていて、列車はナノハナの街の駅に着いた。ナツは列車が止まった瞬間元気になって、風のような速さで列車を飛び降りた。俺達も慌ててナツの後を追い列車を降り、依頼人であり、マスターの知人であるアレクさんの家に向かった。
*****************************************************************************************
ア『赤面の吸血鬼のギルドはこの先の丘の頂上にある。赤面の吸血鬼の魔道士達は恐ろしい奴等ばかりじゃ。特に、赤面の吸血鬼のマスター、ペギル・パイオニーと、五人のS級魔道士にはくれぐれも用心して下さい。』
アレクさんの家を出る直前に、アレクさんに言われた事を思い出す。
ル「ペギル・パイオニーと五人のS級魔道士・・・」
五人もS級魔道士がいるのか・・・厄介だな。
ナ「どこが厄介なんだよ。二百人全員俺がぶっ飛ばしてやらぁ。」
グ「バーカ。お前が二百人もぶっ飛ばせれる訳ねぇだろ。せいぜい十人程度でくたばっちまうよ。」
ナ「んだとグレイ!もういっぺん言ってみろっ!!」
グ「何度でも言ってやんよっ!!」
エ「喧嘩をするなっ!!」
ナ&グ「あいーーーーーっ!!」
ハ「おいらの真似しないでよぉ~!」
ったく、何でこんな所まで来て喧嘩するんだよ・・・まっ、エルザがいるからすぐに終わるけどな。
ウェ「あ。見えてきました。」
ウェンディが言ったとおり、草が生い茂る丘の頂上に石造りの建物がポツーンと寂しげに建っていた。紫色の三角屋根の天辺に旗が風でなびいていて、その旗に赤い吸血鬼の絵が描かれていた。たぶん、赤面の吸血鬼のギルドマークだ。
シャ「随分目立つ所に建てたのね。」
シ「これじゃあ、「どうぞ討伐して下さい」って言ってるようなもんだな。」
でも、丘には赤面の吸血鬼のギルド以外の建物は無い。ここで大暴れしてもナノハナの街には危害は及ばない。・・・たぶん。
ル「どうやって乗り込むの?」
ナ「作戦Sに決まってるだろ!!」
ハ「あいっ!正面突破ーーーッ!」
この間ルーシィから聞いた情報によると、ナツの作戦の名前は頭文字を英語にしたとゆう単純な作戦ばかりらしい。(例:正面突破→作戦S 突撃→作戦Tなど・・・)
エ「ナツ!作戦Sは・・・」
ナ「うぉらあああああっ!!」
エルザの静止も聞かず、ナツは赤面の吸血鬼のギルドの扉を炎を纏った足で蹴破った。あっちゃ~・・・後でエルザに半殺しにされても、俺は知らないからな。
魔1「な、何だぁっ!?」
魔2「街の奴等が攻めて来たのかっ!?」
魔3「バカ野朗!あいつ等の武器になりそうな物は全て俺達が処分しただろっ!!」
煙の中で赤面の吸血鬼の奴等がギャーギャー騒ぐ。煙が晴れると、剣や槍を構えた赤面の吸血鬼の魔道士達がいた。マスターの情報どおり、二百人ぐらいはいるな。
魔4「な、何だお前等はっ!!」
一人の男が俺達を指差して問いかけてきた。その問いかけに、エルザは冷静に、
エ「私達は正規ギルド、妖精の尻尾の魔道士だ。依頼により、赤面の吸血鬼を討伐しに来た。」
目的を言い放った。
魔5「妖精の尻尾だとっ!?」
魔6「依頼!?街の誰かが依頼したのかっ!!」
魔7「くっそっ!すぐに依頼をした奴を探し出して殺っちまえっ!!」
グ「その前に、てめぇ等が討伐されるのが先だっ!!」
グレイの声が合図だったかのように、俺達は駆け出した。
ナ「火竜の・・・鉄拳ッ!!」
魔1「ぐあぁぁああっ!」
魔3「うぉあああっ!」
ハ「ていっ!」
魔10「おふっ!」
ナツが炎を纏った拳で魔道士を二人殴り飛ばした。その横でハッピーがどこからか持ってきたのか太い木の枝で魔道士を一人倒した。
ル「開け!金牛宮の扉!タウロス!」
タ「MO-----ッ!!」
巨大な斧を持った二足歩行の筋肉質の牛が現れた。これが、星霊魔法・・・!
ル「タウロス!あいつ等をぶっ倒しちゃってっ!!」
タ「MOーーーーーーーーーーッ!!!」
魔5「ぐぉああぁああっ!」
魔7「ぬおああぁぁあああああっ!」
魔2「うぎょおおおおおっ!」
巨大な斧を振りかざして魔道士を三人倒した。
グ「アイスメイク、大槌兵ッ!!」
魔4「ぐへっ!」
魔6「ぐほっ!」
魔8「ごべっ!」
グレイが巨大な氷のハンマーを造形して、魔道士を三人踏み潰す。ていうか、服着ろよ・・・
エ「換装!」
魔9「うぎゃああぁあああっ!」
魔11「ごほっ!」
エルザは露出度が高い豹柄の鎧(飛翔の鎧)に換装し、双剣で魔道士を二人斬りつけた。
ウェ「天竜の・・・咆哮ッ!!」
魔12「うぐぅっ!」
魔14「ぐひゃあああああっ!」
魔15「イギィィイィィイイイッ!」
シャ「ニャーーーッ!」
魔13「ギャアアアアアッ!」
ウェンディが息を吸い込み、頬を膨らませて息で魔道士を三人吹き飛ばした。その横でシャルルが鋭い爪で魔道士の一人の顔を引っ掻いた。
魔16「油断は禁物だぜ。お兄ちゃん。」
シ「ん?」
ル「シン!」
いつの間にか、俺は十人くらいの魔道士に囲まれていた。四方八方、逃げ道はもちろん無い。
魔17「殺れえええええっ!!」
一人の男の合図と共に、俺を囲んでいた奴等が一斉に駆け出した。マスターやS級魔道士が五人もいるんだ。そいつ等と戦う事になった時の為に、魔力はあまり使わないでおこう。となれば・・・
シ「おらあぁぁぁぁぁっ!」
魔16「うごあああああっ!」
魔18「ひょおおおおおっ!」
魔19「うぎゃあああああっ!」
魔21「ぎょおぉぉぁあああああっ!」
右手を床に着いて逆立ちをし、両足だけを大きく回転させて魔道士を四人蹴り上げる。攻撃を仕掛けようとしていた残りの奴等がそのまま呆然と立ち尽くす。俺はそんなのお構い無しに体勢を元に戻すと、
シ「だりゃあああああっ!」
魔17「ギィヤアアアアアッ!」
魔20「ぐひゃあっ!」
魔23「うひょおぉっ!」
両手を床に着いて逆立ちをし、両足が上に上がったのと同時に弾くように手を床から離し、海老ぞり状態のまま魔道士を三人蹴り上げる。呆然と立ち尽くしていた残りの奴等の顔がだんだん青ざめていく。俺はそんなのお構い無しに立ち上がると、
シ「てぇやあああああっ!」
魔22「うぎょ!ふぎゃあああああっ!」
魔24「がはっ!にょあああああっ!」
魔25「ふべっ!ぬぉおぉぉおおおおおっ!」
相手の鳩尾を殴り、前に突き出した顔面を思いっきり殴り飛ばす。魔道士を三人倒した。あっという間に、俺を囲んでいた十人くらいの魔道士は一人残らずKO。
ハ「でたっ!シンが生み出した三つの業!」
そういえば、初クエスト以来だな。俺達はその後も順調に赤面の吸血鬼の魔道士を倒していった。
*****************************************************************************************
十五分後。俺達新最強チームの周りには傷だらけで倒れていたり、気を失っている赤面の吸血鬼の奴等がいた。俺達以外で立っている奴はいない。
ナ「歯応えのねぇ奴等だな。」
グ「こんな弱ェくせによく闇ギルドとして活躍してたな。」
シ「正真正銘の雑魚だな。」
ハ「あい。」
ナツは倒れている奴の首根っこを摑んで壁に押し付けたり、グレイは倒れている奴の顔を踏んだり、俺は気を失っている奴の首根っこを摑んでぐるぐる回したり、ハッピーは持っていた木の枝で気を失っている奴の顔をぺしぺしと叩いたり・・・扱いが酷くなっている。
エ「だが、マスターのペギルと五人のS級魔道士の姿が見えないな。」
ル「どこかに買い物にでも行ってるのかしら?」
ウェ「か、買い物・・ですか?」
シャ「そんな都合よく買い物に出かけていていないなんて・・・」
?「そこの星霊魔道士の言うとおりだ。」
?以外「!!?」
声がした方に振り向くと、六人の男女が手提げ袋を持って破損した扉の前にいた。俺達は慌てて戦闘体勢を構える。
?「街に行って食料の買出しに行ってる間に、まさか正規ギルドの奴等が討伐しに来てるとはな・・・しかも妖精の尻尾だと?」
ナ「街って・・ナノハナの街かっ!」
?2「あぁ。でも何も酷い事はしてねぇよ。店の奴を脅して買った物を全てただにしてもらっただけだ。」
ル「十分酷い事してるじゃないの。」
街の人達は相当こいつ等の事を恐れているんだな。
ペ「俺は闇ギルド、赤面の吸血鬼のマスター、ペギル・パイオニーだ。こいつ等は赤面の吸血鬼のS級魔道士だ。お前達、こいつ等を亡き者にしろっ!!」
S全「了解しました。」
五人のS級魔道士達は持っていた手提げ袋をその場に置くと、顔の前で右手の人差し指と中指だけを立てると、
S全「瞬間移動。」
後書き
第十七話終了致しましたっ!!
シン、まさかの最強チームの仲間入り!その直後、闇ギルド赤面の吸血鬼討伐!
次回はウェンディの戦いです!果たして、赤面の吸血鬼のS級魔道士の実力とは・・・!?
余談ですが、2014年の4月からFAIRY TAILのアニメが再スタートするそうですね!ヤッターーーーーッ!!今夜は宴だーーーーーーーーーーっ!!!大魔闘演舞の続きから放送するみたいです。今から待ち切れません!
それではまた次回!
ページ上へ戻る