この世界はヒーローが大勢いる!
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Prevention is better than cure(予防は治療にまさる)
ズシン! ズシン! ズシン!
ホテルでブラキディオスの姿をしたスタンドと出会った俺は、彼(?)の提案に従って背中に乗り、仗助の自宅にと向かっていた。
ブラキディオスの背中は揺れが凄いがスピードはかなりあり、先程から何台もの車を追い越している。スタンドのステータスで言えばスピードは間違いなく「Aランク」はあるだろうな。
……………それにしても。
「うわぁ!?」「何だあの怪物は!?」「ヒーローを呼んだほうがよくないか?」「背中に乗っているあの男は誰だ?」
今は早朝で人通りは少ないがそれでも通行人はゼロというわけではなく、ブラキディオスの姿を見た通行人達の驚きの声がさっきから聞こえてくる。
でも何で通行人達はブラキディオスの姿が見えるの? 確かスタンドって、スタンド使いにしか見えないんじゃなかったの?
『それは我が物質を媒介にして発現したスタンドだからだ』
考え事をしているとブラキディオスが走りながら俺の疑問に答えてくれた。
アレ? 俺ってば今口に出していたっけ?
『口に出さずとも分かる。我はお前のスタンド、お前のも分身なのだから。話を戻すが我はお前が皮膚から出す爆発する体液。あれを媒介にして発現しているため、スタンド使いでないものにも姿が見えるのだ』
なるほど。確かに物質を媒介にしたスタンドは数は少ないけど原作に登場していたな。
これで一般人にも姿が見える理由は分かった。それで次の質問なんだけどブラキディオスって強いの? 俺……っていうか俺達、今からアンジェロっていうスタンドを使う連続殺人鬼と戦いに行くのだけど?
『当然だ。スタンドとはスタンド使いの心の力。スタンド使いが自身のスタンドに対して強いイメージを持っていればいるほどスタンドは強い力を秘めている。そしてお前は前世のゲームで鍛えた確固たるモンスターのイメージで我を造り出した。それが弱いはずがない』
流石が俺のスタンド。俺が転生者であることを知っていましたか。
つまり今の話をまとめるとブラキディオスって、モンスターハンター4のブラキディオスと同じくらいの力を持っているってこと?
『そういうことだ』
それは凄い! それだったらアンジェロにも勝てそうだし、これからのヒーロー活動でも活躍できそうだ。
『だが我を呼ぶには一つ注意する点がある』
注意する点?
『そうだ。我はお前が皮膚から出す爆発する体液を媒介にしていると言っただろう? お前は爆発する体液を出す時に体内の水分を消費する。そして我を一度呼ぶだけでも大量の体液を出す必要があり、結果として体内の水分を大量に消費してしまう。我を呼ぶ時は事前に水分を取っておくことをオススメするぞ』
そうか。ブラキディオスが出てきた時、異常に喉が乾いたのはそれが原因だったのか。
忠告ありがとう、ブラキディオス。確かに脱水症状になったりしたらシャレにならないし、お前を呼ぶときはそうするよ。
『うむ。そうしろ。……さて、話している間にも目的地が見えてきたぞ』
ブラキディオスの言う通り、前を見てみるとそこには東方仗助の自宅があった。
さてとそれじゃあ、アンジェロとご対面といきますかね?
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