ドリトル先生と日本のお料理
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第一幕 日本のお家その九
「先生、コンビニの場所知ってる?」
「あっ、それは」
先生も言われて気付きました、そのことに。
「言われてみれば」
「知らないんだ」
「ええと、地図だとね」
幸い服のポケットの中に地図がありました、その地図を見てみると。
ちゃんと書いてありました、どの場所に何があるのかを。
そこにコンビニもあったのです、そしてなのでした。
そこに行くことにしました、するとです。
その道中です、一緒にいる動物達を見て道を行くサラリーマンや学生の人達が驚いて言うのでした。
「うわ、一杯いるな」
「頭が二つある山羊もいるし」
「あれがオシツオサレツか」
「八条動物園にいるっていうけれど」
「それかな」
「それなのかしら」
皆特にオシツオサレツを見て言うのでした。
「まさか街で見るなんて」
「朝から凄いの見たな」
「あの人は外国の人かな」
「随分人のよさそうな人だけれど」
「どうした人かしら」
注目の的です、オシツオサレツも先生に言ってきます、先生の傍に前の方の頭を持って来て二つの頭でお話するのでした。
「皆見てるよ」
「僕達をね」
「随分とね」
「注目されてるけれど」
「いいのかな」
「しまったね、まさか朝からこんなに人が多いなんてね」
先生もこのことを苦笑いで言うのでした。
「予想していなかったし」
「ちょっと恥ずかしいかな」
「そうだよね」
オシツオサレツは二つの頭で言います。
「イギリスにいた時は皆僕達に見慣れてたけれど」
「日本じゃね」
「あまり見られるの好きじゃないし」
「どうしたものかな」
「そのうち皆見慣れるよ」
先生はそのことは日本もだというのでした。
「だから暫くは注目されてもね」
「気にしないでいたらいいね」
「そうなんだね」
「そう、自然にね」
そうしていけばいいというのです。
「そうしていこうね」
「そうだね、それじゃあ」
「先生の言う通りにするよ」
オシツオサレツもそれで納得しました、そうして。
皆でコンビニに着きました、けれどお店の中は動物は入ることが出来ないので先生だけが中に入りました。先生は何とか日本語を操りながらコンビニの店員さんに尋ねました。
「朝御飯になりそうなものを買いに来ましたが」
「あっ、それでしたら」
店員さんは若い男の人でした、お店の前に集まっている動物達をちらりと見てから先生に答えてくれました。
「お握りやパンもありますし卵もありますよ」
「卵もですか」
「はい、そうしたものもです」
あるというのです。
「色々ありますけれど」
「それじゃあそのお握りにパンを」
買うとです、先生も答えます。
「それに卵も」
「ではですね」
「買わせてもらいます」
こうお話してでした、そして。
先生は自分だけでなく皆の分も買ってそのうえでお店を出ようとします、その時に店員さんにこう言われました。
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