ドリトル先生の来日
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第二幕 日本という国をその四
「烏賊もね」
「どっちも食べられるんだ」
「あんなに気持ち悪いのに」
「足が何本もあってぐにょぐにょしてて」
「物凄くまずそうなのに」
「食べるのね」
「どっちも、特に蛸は凄く美味しいよ」
そのたこ焼きについてです、王子はこう動物達に言います。
「これがね」
「そんなに?」
「そんなに美味しいんだ」
「たこみたいなのが」
「いかも」
「だからどっちも凄く美味しいんだ」
そうだとです、また答える王子でした。
「僕は特に蛸が好きだよ」
「そのたこ焼きがだね」
「先生も一度食べたらいいよ、あとお好み焼きっていうのもあって」
王子はにこにことしてお話を続けていきます。
「もうこれがよくて、焼きそばっていうヌードルもよくてね」
「日本人って本当に色々食べるね」
「何かイメージと違うね」
「生のお魚とか天麩羅だけじゃないんだ」
「その他のもなんだ」
「それに服もね。女の子のスカートはイギリスと同じ位短くて可愛い娘が物凄く多いんだ」
王子は今度は女の子のお話をはじめました、先程までとはまた変わった目の輝き方を見せています。
「黒髪の娘に髪の毛を色々に染めた娘がいてね」
「王子さんも人気あるのかな」
ここでガブガブはふとこんな言葉を漏らしました。
「そうなのかな」
「うん、僕いつも女の子にもてもてだよ」
「それはいいことだね」
「日本人以外の人も多い学校で街でね」
王子が今留学している学園も神戸もそうだというのです。
「イギリス人も結構いるよ」
「へえ、そうなんだ」
先生はこのことにも目を丸くさせました。
「それはまたね」
「いいよね」
「イギリス人がいてくれると嬉しいね」
日本にもとです、博士はこのことには顔を綻ばせます。
「とてもね」
「皆楽しくやってるよ」
「日本でだね」
「うん、日本の文化にも楽しんでるよ」
「そうそう、日本の文化もいいね」
先生は学者さんです、だから日本の文化についても興味を見せて言うのでした。
「アニメに漫画、それに歌舞伎に浄瑠璃に能にね」
「歌舞伎とかは京都だね」
「日本の街だね」
「うん、その街に行くとよく舞台をしているから」
そこに行くと、というのです。
「いいよ」
「一度観てみたいと思ってるんだ」
先生はこう王子に言います。
「実はね」
「そうだね、それじゃあ」
歌舞伎とかのお話をしてからです、王子は壁の時計をちらりと見ました。そのうえでテーブルにいる皆にこう言いました。
「時間だよ、晩御飯が出来るよ」
「よし、待ってました」
「じゃあシェフの人のお料理をね」
「今からね」
楽しもうとです、まず動物達が楽しそうな声で言います。
先生もです、にこにことしてこう言います。
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