WvsA‘s ジ・ビギンズナイト
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覚悟のS・そして物語は動きだす 後篇
『ギシャアア!!』
「キャアァァァァ!!」
悲鳴をあげるなのはに襲いかかる異形。それは肉食恐竜の頭のそれを模した怪人、『Tーレックスドーパント』であった…。
「なのは!!」
「!」
翔子が叫び我にかえるなのは。すると右手の人差し指をTーレックスDにむけると桜色の弾丸が放たれる。
『グギャ!?』
怯むTーレックスD。だが大したダメージではなさそうだ。
「今よ!!」
そのうちに翔子となのはは角を曲がり逃走した…。
廃工場の物陰…
「翔子ちゃん…」
「シーッ!!気づかれるわよ!!」
なのは達はTーレックスDから身を隠すべく息を潜めていた…。
「ねえ…何あのオバケ?」
「…」
なのはの問に黙る翔子…。
「知って…いるんだね?」
しばらく翔子は黙ると口を開く…。
「今はそれどころじゃない…。今のこの状況をどうにかしてから話そう…。『お互いのこと』を…」
「!そうだね…。それじゃ…指切り!」
「はあ!?この状況で!?」
なのはの突拍子の無い発言に呆れながら驚く翔子。
「約束なの。」
「はあ…わかったわよ。」
結局、指切りをする2人。
「「嘘ついたら針千本飲~ます。指切った!!」」
ドゴーン!!
『ギシャアア!!』
ほぼそれと同時にTーレックスDが壁を破り突入してくる。
「ある意味…ナイスタイミングかしらね?ドーパントよ!!フィリップ!!」
『ジョーカー!!』
「レイジング・ハート!!」
『スタンバイレディ…?』
物陰からでてくる翔子となのは…。翔子はWドライバーを装着し、なのはは赤いビー玉らしき物を取り出す…。
一方その頃…
「やれやれ…」
1人学校の図書館で本を読んでいたフィリップの腹にWドライバーが出現する。
「はあ…変身。」
『サイクロン!!』
フィリップはため息をつくとサイクロンメモリをとりだしWドライバーの右側にスロットする。するとメモリは転送されフィリップはテーブルに突っ伏した。
廃工場…
「変身!!」
「セェェェットアァァァァァァップ!!」
『サイクロン・ジョーカー!!』
Wドライバーを両側に弾くと翔子が腕を広げたポーズをとると木枯らしが吹き荒れ彼女の身長が一瞬で大人ぐらいまで伸びると仮面ライダーWサイクロンジョーカーへと姿を変身を遂げる。
一方、なのはは桜色の光に包まれると白く可愛らしい青のラインが入ったスカートのような防護服『バリアジャケット』が装備され赤いビー玉は白と金に赤い宝玉のついた杖『レイジング・ハート』にその姿を変えその姿を変える。
「はあっ!!」
ドカッ
まず先手をかけるのはW。変身の時起きた木枯らしに怯むTーレックスDに接近し素早く拳を叩きこむ。
「アクセルシューター!!」
なのはも杖をかざすと彼女の足元に円形の魔方陣が出現する。そして彼女は桜色の弾丸を宙に精製するとそれを纏めて放つ。
ズバババ!!
『ギシャアア!?』
効果は今一つのようだが目眩ましにはなったようだ。
『サイクロン・トリガー!!』
その間にWはドライバーの左側のメモリをメモリチェンジし右側が緑、左側が青の疾風の射手『サイクロントリガー』へとフォームを変える。
「『はっ!!』」
ズダダダダ!!
『グウ!?ギャア!?』
疾風が如く放たれるトリガーマグナムの風の弾丸に後退りするTーレックスD。ダメージは確実に入っている。
「翔子ちゃん!!そのオバケ上にあげることできる?」
「えっ…でもなんで…」
『まさか…彼女は『あれ』をやるつもりか!?』
「え?あれって何フィリップ?」
なのはとフィリップの意図が読めない翔子…。
『ルナ・メタル!!』
それでも何かしら作戦があるのだと思いメモリチェンジするW。
「『それっ!!』」
メタルシャフトを背中から外し振るW。するとメタルシャフトが伸び鞭のようにTーレックスの左足に巻き付き、WはTーレックスをひきずりながらそれを振り回す。
「『ハアアアアアア…!!』」
『ギャアァァァァァァ!?』
そして宙に浮くぐらいの勢いがつくと…
「『セイヤァァ!!』」
そのままTーレックスDを空に投げとばす。
「よし!!ディパイィィィン…」
レイジング・ハートの先を宙を舞うTーレックスDに向けるなのは。彼女の足元の魔方陣は桜色に光輝き、赤い宝玉のついたレイジング・ハートの先端に桜色のエネルギーが収束され…
「バスタァァァァァァ!!」
バシュゥゥ!!
それがとんでもない威力のビームとなり放たれTーレックスを襲う。
「うわあ…おっかねえ…。」
『凄すぎる…予想外だ。』
それぞれの感想を述べるW。
『グゲェ…!!』
それでも異形は健在。地上へ落下してくる。
「どうやらトリは私が務めるようね。」
『いや、『僕たち』だろ?』
WはTーレックス落下寸前に再びメタルシャフトで足を縛りあげ宙に放つ。
『サイクロン・ジョーカー!!』
『サイクロン!!マキシマムドライブ!!』
再び、左側が黒、右側が緑のサイクロンジョーカーに戻るW。そしてドライバーの右側のサイクロンメモリを引き抜きベルトの腹と腰の間に装着されているマキシマムスロットにスロットする。
「『サイクロン・エクストリーム!!』」
右足に凄まじい緑の旋風を纏ったライダーキックを決めるW。
一瞬、間を置いて異形は爆発を起こした。
「ふう…」
変身を解除するW。その姿は翔子の姿に戻る…。
「翔子ちゃん…」
なのはも翔子の元へ駆け寄ってくる。
(さて…どうしようかな?)
翔子はなのはへの説明に頭を悩ませる…。
しかし…
「まず…帰ろう。」
なのはが言ったのは以外な一言…。
「時間もそろそろ遅くなってきたし皆心配するから…一度家に帰って家の人に言ってから…それで…」
気がつけば辺りは彼女の言ったように暗くなりはじめていた…。
「待ってるから…!公園で…その時はお互いのこと…ちゃんと話そう。」
「なのは…」
こうして2人は一時、その場を後にした…。
夜…
とある公園…
人気の無い公園のベンチに腰かける栗毛の少女がいた…。
高町なのはである…。
『マスター。彼女はここに来ると思いますか?』
今、彼女の手のひらには赤いビー玉の待機形態のレイジング・ハートが乗っている…。
『大丈夫。翔子ちゃんは絶対に来る…。だって友達だもん。』
自信満々の言葉で返すなのは。
しかし…
『マスター!!高速で接近する魔力反応があります!!』
「え?」
現れたのは…
「うおおおぉぉぉぉぉぉ!!」
鉄槌を持った…
「くっ!?」
『プロテクション』
ガキン!!
招かねざる客であった…。
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