願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)
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イレギュラー…最悪な展開2
side蒼也
「くっ…どこ…だ?」
周りを見る…しかし暗闇で殆ど何も見えない
「……!君達!」
近くにいた転生者達をみつけた…どうやら気を失っているようだった
「うっ………うぅ…ん」
「!良かった!気がついたみたいだね!」
最初に起きたのは麗花だった。続いて他の転生者達も目覚めていく
「どこだここ……」
「おい!モブ!説明しやがれ!」
この期に及んで…まだ
「ちょっと!あんた何したか分かってないの!?あんたが暴れたせいでこんな事になってるって言うのに!」
意外だ…でもしっかりと見ていてくれたことが嬉しい
「おいおい、どうしたんだい?そんなモブかばう必要無いだろう?」
「そんな事よりも!ここから脱出する事を考えた方が良いのでは無いのか?」
降魔とは思えない言動…何か裏が有りそうだけど…
「そうね…どうしたものかしら…」
「仕切ってんじゃねぇぞコラァ!」
「そうだ!テメェのせいだぞ!」
「…………黙れよ…」
「ああ!?」
「僕達は現状を把握出来ていないんだ!少しは考えろよ!」
「モブはひっこんでろや!」
「この……………!何だ!?」
急に膨れ上がった重圧がまるで僕を掴んでいるかのようで…これは知ってる……殺気だ!
「ホウ、我ガ殺気ヲ感ジ取ルカ…」
低く、そして恐ろしい声…
「あ、あ……あ」
麗花は怯えガクガクと震えている
「クハハハハハ!感ジルゾ!神ノ力ヲ!」
「!……何が目的だ…」
「キサマラノ力…モライウケルゾ!」
その瞬間、背後で「ぐぇ」と言う声が聞こえ、振り返ると……
「何だよ…これ…」
「うわぁぁぁ!」
「きゃあぁぁ!」
「ひぃぃぃぃ!」
上半身のない、下半身だけの人だったものが血を大量に噴き出しながらドサッと倒れた
「タリナイナ…次ハ…「皆、散r」遅い」
ガブシュ!と言う音と共に銀髪君の姿が消えた…
「い、イヤだ!我は…俺は死にたくない!」
「くそぉ!セイバー!」
『了解です!』
「空破斬!」
セイバーを振りかぶり、青色の斬撃か飛んでいく
「グゥ!…………マサカ我二アテルトハナ…人間!」
突然真横からの一撃。 耐えられるはずもなく、一気に吹っ飛ばされる
「がぁ!」
「大丈夫!?怪我は!?」
「問題ない……光よ…周りをあかるく照らせ!ライト!」
パアァと周りが光で照らされ…
竜とも言える頭を八本宿し、身体は巨大、全身を強固そうな鱗で固めた化け物……
「ヤマタノオロチ……」
「なんでこんなやつが…………」
「あわわわ…」
「我ヲシルモノカ…オモシロイ…タノシマセヨ!」
口からのブレス…何故か物理的な力が加わっていて
「うぐぁぁ!」
「きゃあぁぁ!」
ぶっ飛ばされ……ミシミシ…パキンと仮面が割れた
「くっそ…「きゃあぁぁ!」!?」
顔を上げると麗花が足を咥えられて………そのまま喰われた
「そんな………」
「クハハハハハ!旨イ!ミナギル!コレで!我は復活する!」
言葉が流暢になっていき、オロチは人型へと変化した
「残るは貴様等だけだな……」
「くっ……」
「イヤだあああ!」
降魔は逃げ出し、僕は構える
「絶対に諦めない!何があっても!」
「気に食わんな……あの男と同じ眼だ…気に食わん!」
「ぐあぁ!」
いきなり消えたオロチが僕の鳩尾を拳でえぐり、地面に叩きつけた
「だが弱い…貴様は弱すぎる…「感じるんだ……」何?…」
「あいつが来るのを感じるんだ!だから絶対諦めない!」
『魔神剣!』「食らえ!」
油断してたオロチにクリティカルヒットし片腕が飛ぶ
「き、貴様ぁぁ!」
勢い鋭く向かってくるオロチ。その手にはどこかで見た刀が握られている…
あぁ、ダメだっ「諦めるのは全てが終わってからだぞ」!?
ガキィン!
ユウジが受け止めていた
「ふふ…来てくれるって信じてた…」
「き、貴様は!」
「さて、俺の友人に手を出したこと……死をもって悔いるが良い!」
「ごめん……後……頼むよ……」
「任せろ…」
その言葉を聞き、僕は気を失った
sideユウジ
「任せろ…」
蒼也は気絶したか
「悪いがさっさと終わらせてもらう…」
「クハハハハハ!貴様にまた合間見えるとはな!ラドクリフ!」
「やっぱ覚えてたか…嬉しくないね」
「貴様に飲まされた煮え湯、忘れるわけがない!」
「俺は忘れたな」
「良い!貴様は少しずつ噛み締める!以前の我と思うなよ!」
「それ、世間一般では死亡フラグって言うんだぜ?」
「知ったことかぁ!」
バシィ!パパパパッ!パシュ!
他には見えないだろう音速の攻防が続く
「まだまだ序の口よぉ!神の力を手にした我にかなう物はおらん!」
「あっそ、ならやってみれば?」
「貴様にはこの剣で切り刻んでやるわ!」
ヒュン!
ユウジは難なくかわし
「おっと、なら俺も」
ガキィン!ザン!
弾いて懐から一振りの刀を出し斬り込んだ
「ぐあぁ!グゥ!……貴様ぁ……!」
「五月蠅いね…静かにできない?」
「ほざけぇ!」
オロチが思い切り剣を振りかざすがその手にはいや、肩から先はもうない
「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」
「うるせえってんだよ!」
そう言って右手をオロチの腹に突っ込み、思いっきり引っこ抜く
ズボッと言う音と共に、女の子、麗花が引きずり出された
「ぐばぁ!…な…何をした………ごふぅ……!」
「あ?見りゃわかんだろ…お前が食った奴を引きずり出しただけだ」
麗花を瞬足で蒼也の横に寝かせオロチに向き直る
「許せん……死ねぁぁぁ!」
「やだっと………」
再度オロチの腹に手を突っ込み、引っこ抜く
今見ても人間形態の、少なくとも大人姿の腹から子供2人って……物理的におかしくね?
「はぐぁ………ち、力が……抜けるぅ………」
「もう終わりだな?」
「たの……む、慈悲をくれ……」
慈悲……ね……
「無理に決まってんだろ……受けろ!」
素早く刀を懐へしまい、今度はまた別の剣それも双剣を引き抜き、オロチの鳩尾と腹部に突き刺す
「炎龍翼!爆砕剣!」
ズバァ!と両サイドに切り裂き、その剣筋を辿るように炎が翼のように広がった
「ぎゃぁあぁぁぁ!」
断末魔の悲鳴を残し、けして消えることのない炎に焼かれて消滅した
「ふぅ、さて…早く帰って治療しなきゃな…」
ユウジはボロボロになった蒼也を担ぎ、他の転生者(逃げ出した降魔を除く)を魔法で浮かせて
前を見据える
「開け…」
ビシビシと空間に亀裂が入り、ガシャァン!と音を立てて空間は崩壊した
三人称side
「大丈夫かな………」
なのはは宙に浮かぶ黒い球体を見ながら呟く
「大丈夫…願いを叶える人が行ったんだから」
フェイトは不安そうにしながらも、言い聞かせるようにいった
「せっかく全て集まったのに……こんな事になるなんて…」
ユーノは落ち込んだ様にして呟く
「大丈夫だよ!何たってあの人は…「すまない!時空管理局執務官、クロノ•ハラオウンだ!戦闘…はしてないな…
詳しい事情が聴きたい、武器を納めてくれ!」何だいあんたは!」
アルフが言いかけたところを空気を読まないがごとく、かつてユウジに制裁されたクロノが現れた
皆はそれぞれに行動を起こし、
なのはは困惑、フェイトは警戒を、アルフはクロノを睨み付け、ユーノはどうするか迷っている
「ん?その球体は何だ?」
「あ!それに触っちゃダメ!」
クロノが球体に近付いた所でなのはが言った
「あの人が帰ってくるまで、武装は解除出来ません…」
フェイトの言葉にクロノ以外が頷く
「!君達h『パキャァァン!』何だ!」
クロノが言いかけた瞬間、球体が割れ、蒼也を担いだユウジと魔法で宙に浮かぶ麗花と金髪君が現れた
「な!?君は!」
クロノはユウジを見て驚きと恐怖を露わにする
「………………お前か……何で此処にいるかは知らんが、俺に関わるなよ…」
ユウジはそう言ってなのは達に近付いた
「ユーノ•スクライア…だったな?」
「え?あ、はい」
いきなり話しかけられたユーノはたじろぎながらも返答を返した
「すまないがこの二人を治療してやってくれ」
「あ、はい分かりました」
二人を渡すとなのはとはフェイト、アルフに向き直る
「警戒態勢は解除してくれて構わない…すまなかったな、怒鳴ってしまって」
「あ………蒼也君…?」
なのはは蒼也をみて更に困惑の表情を浮かべた
「こいつなら無事だ、帰って治療はするが命に別状はない」
「本当ですか!?」
「嘘言ってどうする」
なのはは安堵の表情を浮かべ笑顔になる
「あの…」「ねえ……」
フェイト、アルフが近くに来た
「あの時はありがとう…」
「アタシからも、ありがとね」
「礼はいらんのだが、まぁ受けておく、それと〈俺と蘇生については誰にも言うな…〉いいな?」
「うん…」「分かったよ」
「では、またn「待ってくれ!」…………関わるなと言ったが?」
「いや、その……この前はすまなかった!良く調べもせず襲ったりして…」
「………少しはまともになったのか…もう良い…気にしない」
「それで……事情を聴きないんだが…」
「すまないが帰らなきゃならん…後はそいつ等に聴いてくれ」
「あぁ……わかった……」
「ではな…」
ユウジはそう言い残し家へと転移して帰宅した
「彼は…一体……」
ぼつりと呟くクロノの声は誰にも聞こえることなく消えていった
後書き
更新遅くなってすみません!
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