銀色の魔法少女
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第十六話 神様会議
side 女神
「まったくどういうことよ(#・∀・)!」
他の神様を探して幾星霜。
確かに見つけることはできたのだけど、
「なんで軒並み弱体化してるわけ(゚д゚)! 無事なのが四柱だけってのもどういうことよ(#・∀・)!」
そう、見つけたはいいものの力を失って弱体化、ないし子供にまで逆成長したやからまでいる始末。
「まあ、そう起こるな運命の、主が声掛けせなんだらわしらもそうなっていたのかもしれぬぞ」
私の話しかけるじいさんは天空の神、ゼウス。
「そうそう、慌てても始まんないわよ」
呑気なのは愛の女神、アフロディーテ。
二人共、私より階級が高い十二神の一員。
「……………………………(ニヤリ)」
そして、やたら暗いのは冥界の女神、ペルセフォネ。
本来、そこにはハーデスがいるはずなんだけど、彼はこのゲームに興味がないらしく、代りにこいつがいつも来ている。
「まったく(・A・)……、ゲームに参加した十四柱のうち、無事なのは四柱、七柱は権能を失い話せないくらい弱体化して、残り三柱は権能を失い子供に逆成長(--)……、どうしてこうなった Σ( ̄□ ̄;)!」
「考えるとすれば、皆の共通点であるこのゲームじゃろうな」
そう言って、彼はディスプレイを表示する。
「ほれ、わしらの駒を除き、他の転生者は既に死亡しておる、これが権能を失った元凶と考えるのが普通じゃろう」
確かに、私たち以外の転生者には脱落と表示されていた。
「うわー、ほんとだ、…………あ、アテネのとこのも死んでる!? 結構タイプだったのに」
「………………ちょっとまって、その魂は冥界に来てない」
ペルセフォネの言葉にゼウスが反応する。
「ほう、どれどれ……、なるほど、脱落表示はされておるが確かに死んではおらぬ、しかし力を失って弱体化しておるな」
「…………ん(メ・ん・)? ちょっと、アポロとアルテミスのところの奴らも調べてみて( ゚Д゚)」
「……ふむ、この二人も弱体化しとるな、なるほど、そういうことか」
「え、え、? どういうこと?」
訳も分からず混乱するアフロディーテ。
対してペルセフォネもなんとなく分かっているようで、落ち着いている。
…………、いや、元からかな?
「つまりじゃ、転生者が死亡した者は弱体化、転生者が弱体化した者は逆成長というわけじゃ」
分かりやすく言うとそういうこと。
「やっぱり、このプログラムが原因なのかなーー( ´・ω・)」
昨日、ようやく探し当てた異物。
神と転生者を限定的にリンクさせるプログラム、『ロンギヌス』。
名前だけならまだしも、実際に権能がなくなるのだから笑えない。
「ねえ、奪われた権能が今どこにあるかわからないの?」
何気ないアフロディーテの言葉に、全員が釘付けになる。
「( ゜д゜)ポカーン 」
その発想はなかった。
そういえばそうだ。
奪ったのだから、その権能がどこかに保管ないしは誰かに所持されているはずである。
「あった、これじゃ!」
それをすぐさま見つけるゼウス。
流石、神々の長は伊達じゃない。
私たちも自分のディスプレイに移して確認する。
そして、全員の目が飛び出すくらいの衝撃が、私たちを襲った。
「…………第一回、転生者バトルロイヤル?」
代表してペルセフォネが読み上げる。
(つд⊂)ゴシゴシ
( ゚д゚ )!?
(つд⊂)ゴシゴシ
( °Д°)!!!?
うん、確かにそう書いてある。
次いで、ゼウスが話し出す。
「どうやら、駒が死ぬか弱体化すると権能が没収され、この倉庫に保管、最後の一人になった者の神に全て譲渡される仕組みのようじゃな」
うへぇ。
トロイアの時でさえ結構な酷さだったのに、誰よ! こんな爆弾持ち込んだの!
「なるほどねぇー、つまり、勝ち残れば私は主神になれるってこと?」
「(;゚Д゚)! ちょ、何言ってるの!? そんなこと言ってる場合じゃ――」
「面白い……、乗った」
「ペルセフォネ、あんたもか(゚д゚)!」
何気に乗り気の二柱。
「寝言は寝て言え、わしのレイに勝てるはずがなかろう」
「_| ̄|○ 」
もうダメだ。
「あーら、あなたはそんなに自分の駒に自信がないの、テュケー?」
「うっさい( ゜Д゜ )! 私はフォルトゥナよ、その名で呼ばないで」
その名前は可愛くないので嫌いだ。
「それにあいつが負けるはずないでしょ(゜д゜)、私直々に選んだ能力に、あいつの体術が加われば無敵なんだから」
時々彼女の日常を見ていたから、私にはわかる。
あいつなら、絶対に負けない。
あんなに頑張っているあいつが負けるはずがない。
「言ったね! じゃあ、結構減っちゃったけど、改めて、第一回・転生者バトルロイヤル、ここに開☆催☆!」
どこからともなくファンファーレが鳴り響く。
「仕方ない(-_-;) じゃあ、これから転生者同士のバトルが始まったら画面に表示するようにしておくから、それでいい( ´・ω・)?」
異議はなく。
ついでに皆がここにあつまることになった。
これで全員で鑑賞することができる。
けど、不安はあった。
(はて(・ω・ )、本当に誰がこんなものを、私が造ったプログラムに干渉出来る神……、いっぱいいすぎてわかんない(#- -))
もしかすると、この三柱の中にいるのかもしれない。
この三柱なら確かに可能だろう。
私より位が上な三柱。
でも、なんで?
今までずっと平和だったのに、どうして今頃。
私がこの疑問の答えを知るのは、もう少し先のお話。
後書き
はい、今回は神様回でした
ちなみに、この運命の女神のみが俗世に染まりきっているのは、
その権能の関係上、いろんな人の運命を見ているからです。
名前はテュケー、だけどそう呼ばれるのは嫌がり、フォルトゥナと名乗っています。
性格は適当。
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