勇者指令ダグオンA's
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第六話 大騒動で大合体
第六話 大騒動で大合体
はやては自宅モニターでブレイブダグオン、アルフェリス、フレイムナイトの映像を見ていた。そしてシャマルとザフィーラの新メカについても、そこではやては思った。
「なんでや・・・なんでウチだけ合体できへんのや!!!」
ルシファードを持っているはやてにとってはそれはコンプレックスだった。確かに各ロボットの単体形態とは互角の実力を持つルシファードだが各ロボットが合体したとき戦闘力がはるかに劣っているのが身にしみていた。魔法を使えばいいのだが巨大化した分使い勝手が悪くなってしまった。
「ウチも合体すれば・・・」
「いいじゃねえか。ダイノガイスト達も合体しなくても強かったんだし」
ヴィータの言葉に納得いかないはやて。
「あの合体は絆の合体みたいやけど今なのはちゃんもフェイトちゃんもおらんし・・・絆・・・ピッカーン!!」
はやての頭に電球と力の顔が浮かんだ。
「そうや!力君や!!力君!!ウチと一つになるんやあああああああああ!!!!」
そのまま全力疾走で八神邸を飛び出すはやて。その背中を見送ったヴィータは。
「なぁシグナム」
「聞きたくはないが何だ?」
「はやてって根源はあいつと同じなんじゃねえか?」
「・・・言うな・・・奴はロボット持ってたのか?」
「逮捕されないようにね~はやてちゃ~ん」
一歩間違えたら補導されかねない台詞を絶叫しながら家を飛び出した主を見送る3人であった。
一方
「ZZZ」
高校生の休日の朝は穏やかだ。健全な高校生なら勉学にスポーツにアルバイトに励んでいるであろう。しかしこの男はそろそろ昼だというのに惰眠をむさぼっていた。
だがその平穏は突然の来訪者によって崩された。
「力君!!!!!」
突然部屋のドアを蹴破って現れたはやて。寝ぼけ頭で起きる力。
「力君!!ウチと合体するんやーーーーーー!!!!」
「はぁ?」
いきなり訳のわからない事を言うはやてに頭が眠っている力。そして一歩間違えれば誤解される一言だが。
「寝言は帰ってから寝て言え」
はやての首根っこ掴んではやてを部屋から放り出す力。
ガチャン!
「ったく朝っぱらから人騒がせな」
寝直す力だが。
「力君!!」
鍵をかけたドアを再び蹴破る八神はやてさん。
「力君!しようよ!合体しようよ!!」
「って!!お前誤解されるだろうが!!第一折角の休みにんな事やってられるかい!!」
会話だけを聞いていた力の母上は。
「はぁ・・・・若いって好いわね」
とりあえず事情を聞いた力は管理局の人間だと気づかないように立ち居振舞った。
「というわけで!力君ウチと友情の合体や!!」
「俺ロボットなんて持ってないけど」
ダグオンであることを隠している力はあえてとぼけた。そしては!っとするはやて。
「そや!肝心なこと忘れてた・・・力君一般市民や」
とぼとぼ帰り始めるはやて。その時鉄工所にエイリアンが襲来したとの連絡が入った。
「これは一大事や」
待機していたメンバーに連絡が入る。力はブレイブエラゴの乗り込み現場に向かった。そして今回はチームアルフェリスと八神ファミリーの総出撃になった。
『『『『『『『『チェンジ!!』』』』』』』』
各自がそれぞれのロボに変形する。
「融合合体!!」
ブレイブエラゴが人型に変形しブレイブリキと一体化する。
『ダグ!ブレイブ!!』
ダグブレイブとなった力はエイリアンに対峙した。
『あれが今度のエイリアンか!』
『鉄食ってやがる!』
『面倒だ!一気に決めるぞ!!』
『『おう!』』
ビルガー、ボルト、ガンザーが上昇した。
『『『時空合体!!』』』
合体するチームアルフェリス。
『アルフェリス!!』
アルフェリスがエイリアンに対峙した。
『メサイアフィスト!!』
流星のような拳がエイリアンに降り注ぐがエイリアンはアルフェリスに向かって反撃した。
『うあああああああ!!』
『アルフェリス!よし!来ぉぉ『ちょっと待ったああ!!!』あ?』
ブレイブローダーを呼ぼうとした瞬間はやてに邪魔されてしまった。
『な!なんだよ!?』
『ダグブレイブ!あんたが六人目のヴォルケンリッターならウチと合体するんや!』
『はぁ?』
『いくで』
ルシファードにつられてダグブレイブも変なポーズを取らされる。
『お・おい!!』
『ええからええから!』
ダグブレイブはルシファードに投げ飛ばされた。
『いくで!!友情合体!!』
と言ってダグブレイブとルシファードが舞い上がった瞬間完成した組体操。
『おい!合体できてねえだろ!!』
『そんなはずないもう一度や!!友情合体!!』
再び完成した組体操。
『おっかしいなぁ何でやろ?』
合体機構がない事に気付いていないはやてさん。
『ダグブレイブ!もう一度や!!』
『いい加減にしろい!!』
ルシファードを投げ飛ばすダグブレイブ。
『来ぉぉい!ブレイブローダー!!』
前線基地から発進されるブレイブローダーが人型に変形すると胸部が展開しダグブレイブが収納された。
『勇者合体!ブレイブダグオン!!』
『あんの馬鹿!』
いらっとしながら何かを閃いたはやてがヴォルケンリッターのほうを見た。
『せや!みんな!!合体するんやーーーーーーー!!!』
響き渡るはやての言葉に唖然とするヴォルケンリッター。
『・・・主』
『今なんと?』
『あたし等で合体しろって?』
『そんな都合よく合体できるわけが・・・』
流石にはやての無茶な事にどうしていいか分からなくなるヴォルケンリッター達。だがはやては続けた。
『やかましい!!あんな当てにならん奴の友情の絆より家族の絆や!!ウチ等ならできるって!!絆は武器何や!!』
何が何でも合体したいはやての言葉に、とりあえず相談体制に入るヴォルケンリッター。
『どうする?』
『無理無理できるわけないわよ』
『・・・だがそれでは主は納得しないぞ』
『・・・う~む』
『こら~ヒソヒソ話は聞こえんようにやらんか~いって!!!つべこべ言わずに合体や!!!』
『『『『は・はい!!』』』』
はやての剣幕に押され合体体勢に入るヴォルケンリッター。
『よ~し行くで!!』
『『『『お・おう!(よくわかんないけど)』』』』
やる気満々のはやてに訳が分からなくなっているヴォルケンリッター達はとりあえずやってみることにした。
『八神ファミリー!フォームアァップ!!』
ルシファード、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラが空中に飛び上がる。ザフィーラが下半身になりシャマルが胴体に変形した。
「痛っ」
突如コックピットに乗っていたシャマルの後頭部に何かが落ちてきた。
とりあえず拾うシャマルだが合体は続く。
シグナムが右腕ヴィータが左腕に変形し組み上げられていく。そしてルシファードが胸パーツとヘッドに変形しシャマルに被さりヘッドの瞳が輝く。
『古代合体!ファルビリオーン!!』
完成したファルビリオン。
そして五人一緒のコックピットに転送された八神ファミリー。
『いやったあああ!!!合体できたでー!うち等の絆が奇跡を呼んだんや!!』
『『『おおーー』』』
とりあえず拍手する3人と先ほど後頭部に落ちてきたものに目を通すシャマル。
『ブレイブダグオン!アルフェリス!今行くで!』
はやてが操縦桿を動かすが動かないファルビリオン。
「・・・なんでや?」
「主」
ザフィーラが操縦桿を倒した瞬間いきなり脚部が動き出し倒れるファルビリオン。
(登場の第一歩を踏み外した!!)
その光景を唖然と見ているブレイブダグオン。その頃コックピット内では。
「痛たた!どうなってんねん!?」
「さ・さあ?」
混乱している八神ファミリー。そして恐る恐るシャマルが口を出した。
「ねえシグナムちょっと操縦桿動かしてみて」
「あ、ああ」
シグナムが操縦桿を動かすと右腕が動いた。
「ヴィータちゃんも動かしてみて」
「お、おう」
ヴィータが操縦桿を動かすと左腕が動いた。
「今度はザフィーラ」
「う、うむ」
ザフィーラが操縦桿を動かすと足が動いた。
「で、最後にはやてちゃん」
「はい」
はやてが操縦桿を動かすと頭が動いた。そしてシャマルの結論。
「このロボット・・・合体した箇所の人が合体した部分を動かさないといけないみたい」
「「「なぬーーーーーー!!!」」」
シャマルの言動に驚くはやてとシグナムとヴィータ。
「なんちゅう!めんどくさいロボット!!」
「しかしこのロボットパワーは桁違いだぞ!!」
「なんでや!!普通こういうのは頭になったパイロットがメインパイロットってお約束なのに!!ウチ頭だけ動かすなんてなにやればええんや!!!」
(それ言うなら私胴体だから動かすとこ無いんですけど・・・)
シャマルは内心そう思っていた。
「もう自棄や!みんないくで!!」
「「「「お、おう!」」」」
だが各自手動で動かさなければならないため立ち上がるのも一苦労のファルビリオン。そして各パーツがあらぬ方向に向いている。
『おい!右だよ!!』
『違う左だよ!!』
『上上!!』
まともに動いていないファルビリオンに対して。
『お前ら心をひとつにして戦え!!』
アルフェリスの怒声が響いた。その瞬間エイリアンからバインドビームが放たれブレイブダグオンをアルフェリスが拘束されてしまった。
『しまった!!』
『おい!八神ファミリーなんとかしてくれ!!』
『んなこと言ってもよ』
その瞬間シャマルが。
『みんな!右!シグナム!』
シャマルの指示でシグナムが右腕をガードさせエイリアンの攻撃を防いだ。
『ヴィータちゃんウェポンモード!!』
『おう!』
するとファルビリオンの左腕からヴィータのデバイス、グラーフアイゼンが生成された。
『ザフィーラ飛んで』
『欧!』
ザフィーラが跳躍する。
『はやてちゃん画面下に向けて』
『了解や!』
ファルビリオンのコックピットが下にいるエイリアンを捕らえる。
『ヴィータちゃん!』
『うおりゃあああああ!!』
ヴィータのグラーフアイゼンの一撃がエイリアンにヒットする。ファルビリオンはシャマルのサポート指令で何とかまともに動けるようになったようだ。
『シグナム!』
『わかった!』
シグナムもレヴァンテインを生成した。
『ついでだからこんなこともやってみちゃったり』
シャマルの指示でレヴァンテインとグラーフアイゼンを合体させ一本の薙刀を完成させた。
『よ~し!全員魔力収束や!!』
はやての指示で薙刀に魔力が充填される。そのままエイリアンに突進するファルビリオン。
『『『『『はぁああああああああああああ!!!!!』』』』』
ファルビリオンの一閃がエイリアンを真っ二つにした。エイリアンが倒されたと同時に拘束されていたブレイブダグオンとアルフェリスは開放された。
「やったで!!ウチらの絆が合体を呼んだんや!!」
ファルビリオンを見て喜んでいるはやて。するとシャマルが申し訳なさそうに一個のファイル長をだした。
「なんだそれ?」
「さっき合体したときに振ってきたんだけど」
表紙にはこう書かれていた
せつめいしょ
「なんで古代のロストロギアなのに日本語?」
「さぁ」
中身を見てみるとそこにははやて達のロストロギアの説明がびっしり書かれていた。そして最後のページにはこう書かれていた。
この五体は合体できるよ♪
「「「「「ああ、合体できたんだ」」」」」
力とヴォルケンリッターたちは喜んでいるはやてを見た。
「うち等の絆が奇跡の合体をよんだんやー!絆は最高やー!」
ものすごく喜んでいるはやてさん。
「・・・どうする?」
「まぁあんなに喜んでるし」
「・・・黙っておこう」
というわけでファルビリオンに合体できたことは主に黙っておくことにしたヴォルケンリッターたちだった。
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