問題児たちが異世界から来るそうですよ? ~無形物を統べるもの~
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A CAPTIVE TITANIA ①
「君の目的と言うか、人を神隠しにあわせる理由って・・・何?」
「そ、それは・・・それが私たちで決めた規則なので・・・」
「ダウト。」
鳴央が驚いたように、ビクッ、となった。
「ど、どうしてそんなことが・・・」
「いや、あの言い方で解らないのはよっぽどのお人よしくらいだろ。それに、この“ギフトゲーム”をするためにあるような箱庭で記憶、記録から消えるってのは・・・」
「それは・・・」
鳴央は反論できる材料がみつからず、うつむいて口を閉ざしてしまった。
「だから、俺は何か事情があるんじゃないかと推測した。」
「・・・はい。一輝さんのおっしゃるとおりです。私には目的があり、一輝さんをだまして神隠しにあわせようとしていました。」
「そうか。」
「はい。本当にすいませんでした。」
鳴央は謝ってすむとは思わず、それでも心の底から謝り、頭を下げた。
そして、それを見た一輝は・・・
「うん。許す。」
あっさり許した。
「はい。簡単に許してもらえるとは・・・って、え?今なんと?」
「だから、許すって。ちゃんと謝ってくれたし、事情があったんだから。人を神隠しに合わせないといけないほどの事情なんでしょ?」
「はい。」
「だったら問題ないよ。ところで、まだ質問タイムは継続中?」
「・・・どうぞ。」
鳴央は一輝が簡単に謝ったことと、今そんなことを聞くかと言う二つのことに戸惑いながら返事を返した。
「じゃあ質問。・・・その事情は何?ここまでかかわった以上知る権利はあると、俺は見たけど?」
「・・・解りました。」
そこで鳴央は一拍おき、
「それはこの森に魔王が一つのギフトゲームを設置したことが原因です。そのギフトゲームのせいで・・・私の大切な人は捕らわれてしまっているんです。」
「ここでも魔王か・・・」
「はい。詳しいことは“契約書類”を見たほうが早いです。ついてきて下さい。」
そういって歩き出した鳴央に一輝は一言もしゃべらずついて行った。
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「これです。」
鳴央が止まったのはさっきの場所から少し進んだところにある小さな鳥居の前だった。
そして、彼女は鳥居に貼り付けてある一枚の羊皮紙を指差した。
そこにはこう書いてあった。
『ギフトゲーム名 “A CAPTIVE TITANIA”
・ プレイヤー一覧 この森で神隠しにあったもの全て
・ 登場人物一覧 村人全員
神隠し
妖精の女王
・ プレイヤー側クリア条件 捕らわれの少女を解放せよ。
・ プレイヤー側敗北条件 降参。
村人によって贄とされる。
・ 登場人物側勝利条件 プレイヤーの敗北による女王の解放。
・ 備考 ギフトゲーム中はこちらでは時間が経過しない。
プレイヤーは勝利条件を満たしたら任意でギフトゲームを終了できる。
女王は霊格が一定量を超えた場合、解放される。
プレイヤーが勝利した場合、解放した少女はプレイヤーに隷属する。
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催しま
す。
“ルインコーラー”印』
《ふむ・・・ギフトゲーム名から考えると、捕らわれの少女ってのはティターニアってことでいいのかな?
ってか、景品つきって、なんか魔王のイメージが・・・》
一輝は自分の中にある魔王のイメージが崩れかけていた。
「質問だけど、鳴央が神隠しをする理由、捕らわれてる大切な人ってのはティターニアってことでいいの?」
「はい。ティターニアは・・・音央ちゃんは私の妹なんです。」
《神隠しとティターニアが姉妹ってことは・・・》
「チェンジリング?」
「はい。元々は二人で一つの存在でした。」
「んで、今は神隠しとティターニアの二つに分かれた。だから姉妹ってことか。」
「はい。」
「じゃあ、このギフトゲームは、ティターニアを開放したらクリア?意外とどうにかなりそうだな。」
「どうにかなりそうって・・・まさかこのゲームに!?」
「もちろん。じゃなけりゃなんでここに来てるの?」
「・・・神隠しにあって、そのまま消えてしまうかもしれないのに?」
「クリアすれば良いだけだ。」
鳴央のもっともな意見に対して、一輝は一瞬で答えを返した。
「なぜそこまで・・・?」
鳴央は一輝がなぜここまでしてくれるのか気になり、再び質問をした。
そして、この問いに対しても一輝は悩むまもなく、
「なぜって・・・友達の悩みを解決しようとするのは普通でしょ?
少なくとも、見捨てるって選択肢は昔捨てた。」
そう答えた。
「っ!?」
「さて、出してた式神も解除したし、武装も出来たから早く始めたいんだけど、鳴央は付いて来る?」
「・・・はい。私はギフトゲームが始まると、強制的にプレイヤーと同じ場所に転送されますから。」
「ふ~ん。この鳥居をくぐったらOK?それとも鳴央が俺を神隠しに会わせるの?」
「ええっと・・・どちらでも行けますが、どちらかと言えば鳥居をくぐったほうが難しいので私が神隠しに合わせたほうが良いかと・・・」
「よし。じゃあ鳥居をくぐろう。ほら、行くよ?」
そう言うと一輝は鳴央の手をつかみ鳥居をくぐっていく。
「あ、あの!こっちのほうが難しいのですけど!?」
「どうせやるなら楽しそうなほうを!!」
一輝はそんな勝手なことを言って鳥居をくぐりきった。
するとそこには、小さな村があった。
後書き
次回からギフトゲーム開始の予定です。
感想、意見、誤字脱字待ってます。
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