ハイスクールD×D 新訳 更新停止
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第1章
旧校舎のディアボロス
第3話 彼女に殺されました!
前書き
第3話です。
イッセーが死にます。
「な、何ぃっ!?」
「あぁ….あぁ……」
俺の目の前で松田と元浜がこの世の終わりになった様な顔をしている。
その原因はイッセーの隣にいる少女だ。
「紹介するよ。この娘は天野夕麻ちゃん」
「天野夕麻です。よろしくお願いいたします」
「ちなみに一応、俺のカ・ノ・ジョ」
イッセーが俺達にだけ聞こえる様に言う。
「………」
松田と元浜がどんどん真っ白になっていく。
「じゃ、行こうか夕麻ちゃん」
「はい」
イッセーと天野夕麻と言う少女はそのまま歩いて行った。
俺は真っ白になっている二人に話し掛ける。
「おい、おまえら大丈夫か?」
「………」
返事がねぇな、屍になったか?
「裏切り者ぉっ!?」
「うああぁ!?」
あ、復活したか。
「やれやれ」
俺は二人を放っといてもう一人の重傷者の方を見る。
「………」
そこには燃え尽きて真っ白になっていた千秋がいた。
まるでとあるボクシング漫画の主人公ボクサーの最後の様だ。
「はぁ……」
俺はため息を吐いてからイッセー達が歩いて行った方向を見る。
「……天野夕麻か」
俺は嫌な予感を感じながらそう呟く。
ー○●○ー
あれから数日が経ち、どうやらイッセーは明日、天野夕麻とデートをするらしい。 それを知った千秋はまた燃え尽きてしまう。
だが俺はそれよりも気になる事があった。天野夕麻から感じるこの気配は間違いなく堕天使のものだった。堕天使が人間に近づく理由は間違い無く神器だろう。
「チッ、やっぱり最近、イッセーから感じる力の気配は神器の物だったか! マズイな……」
イッセーは異能の存在を知らない。このままだとイッセーは殺される。明日のデートもおそらくイッセーを誘い出す為の口実だろう。
さて、俺は異能の存在は知っている。それとやりあえるだけの力もある。そうなれば答えは一つしかない。
尾行の必要性がありそうだな。デートを尾行して危険になったらイッセーを助ける、これしかないな。
「千秋は連れて行かない方がいいな。デートを見て暴走されても困るからな」
だが、俺は千秋の事を放っといてしまった事を後悔する事になる。
ー○●○ー
俺は夕麻ちゃんとの待ち合わせ場所で今か今かと待っていた!
「お願いします」
そこで俺は変なチラシをもらう。
「『あなたの願いを叶えます!』? うわ、怪しさ満々だな、オイ……」
とりあえず、俺はそのチラシをポケットに入れる。
「イッセー君、お待たせ!」
そこへ夕麻ちゃんが来た!
「いや、俺も今来たところだから」
クゥッ! 一度言ってみたかったんだよな、このセリフ!
俺はずっと言ってみたかった事を告げた後、夕麻ちゃんと一緒に歩き出す。
ー○●○ー
俺は遠くから二人のデートを見ていた。
普通のデートをしているところを見ると、殺す前に最後の幸せを与えてやるって感じか?
……堕ちた天使らしいやり方だな……。
俺はそう思いながら尾行を続ける。
そして、尾行を開始してから数時間がたったところで、俺は非常に面倒な物を見てしまった。
あいつは何をやってやがるんだ!
俺の視界に入ってきたのは、同じくイッセー達を尾行をしていた千秋だった。
なんだよその帽子とサングラスは……。逆に目立ってるぞ……。
そう思っている俺をよそに、千秋は今にも暴走しそうだった。っと言うか既に半分くらい暴走している。
チッ! こんな事なら、ちゃんと言っておけばよかった!
俺は言えばさらに面倒になると思って千秋を放っといたが、かえって面倒な事になってしまった。
しばらくすると、千秋が何かのチラシをもらっていた。
オイ! それ悪魔の魔方陣が描かれているチラシじゃねえか!?
それは悪魔を呼び出し、契約をして願いを叶えてもらう魔方陣が描かれていたチラシだった。ただし、願いに釣り合うだけの代価が必要になる。
それで一体何を願うつもりだッ!?
俺はさらに面倒になる前に千秋を止めに行った。
ー○●○ー
デートは順調に進み俺と夕麻ちゃんは町外れ公園に来ていた。
「ねぇ、イッセー君?」
「なんだい、夕麻ちゃん?」
「私達の記念すべき初デートって事で一つ、私のお願い聞いてくれる?」
来た! これ、来ましたよ!
「な、何かな、お、お願いって?」
「死んでくれないかな?」
えっ……。
浮かれていた俺の耳に入ってきた言葉に俺は呆気に取られてしまう。
「……え? それって……あれ、ゴメン、もう一度言ってくれない? なんか、俺の耳変だわ……」
聞き間違いだ! きっとそうだ!?
「死んでくれないかな?」
また、夕麻ちゃんははっきりと俺にそう言った。……笑いながら。
バッ!
夕麻ちゃんの背中から黒い翼が生える!?
「楽しかったわ。貴方と過ごした僅かな日々。初々しい子供のおままごとに付き合えた感じだった」
ヒュッ!
夕麻ちゃんはいきなり槍みたいな物を出して俺に投げつける!?
「グホァッ!?」
突然の事で動けなかった俺の腹を槍が貫く。
槍は俺の腹に刺さると一瞬で消え、俺は傷口から大量の血を出しながら倒れてしまう。
後書き
ちょっと長くなってしまったのでここで終わります。
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