神と魔法とオカルトは
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合宿の中で
知識は大切に
前書き
更新が遅くなってしまいました。申し訳ございません。
まさか、パソコンが壊れてしまって、設定がぶっ飛んでいるとは思いませんでした。
本当に、申し訳ございません。
では、本編をお楽しみください
~2010年・7月21日・河川敷~
心地よい川の潺と木葉のこすれる音が聞こえる河川敷に1年1組のメンバーは集まっていた。
周りにはキャンプ用のテントが四つほど建てられていた。テントを建てるという慣れないことをして少し疲れた雰囲気が漂っていたが、それでも、みなこれからの合宿にやる気満々という感じだった。
「よし、どの班もテントを建て終わったようだから、今からこの合宿の予定を話すぞ。え~とっ、大まかなスケジュールは、今から昼まで知識の復習をして、昼食を摂ったあと試験内容の発表と班ごとのミーティング、明日の朝から夕方まで実技試験、夜にキャンプファイヤー、明後日は即興レクをやるっと、これが大まかなスケジュールだ。質問があるやつ挙手っ」
心地よい自然の音の中に、野太い小倉先生の声が木霊する。
「はい、先生っ、質問っす」
ちょっとチャラチャラした生徒が手を挙げる。2班の緋野 昭だ(ひの あきら)だ。
「せんせー、実技試験って班でやるじゃないですか。内容って何ですか?」
「はぁ、今言ったろ昼食後に発表だ。それまで我慢しろ」
にやけ顔の昭に、あきれ顔で先生が返す。
昭は、悪戯や冗談が大好きでいつも問題を起こすことで有名だった。今回もわかっていながら、わざと質問しているのだろう。
「せんせー、しっつもんでーす」
「ああ、もう、次は何だ?」
「昼ごはんって何ですかー?」
「今聞くかっ!!それ!!今関係ないだろっ!!」
昭の質問に怒りというより驚いたような声で訴える。昭はさっきよりもニヤニヤして見つめている。本当に悪趣味な奴だ。
~数分経過~
昭の冗談も終わり、小倉先生もいつもの様に少し無気力な先生に戻っていた。ジャージのポケットから紙を取り出すと右手で顎を撫でながら口を開いた。
「え~っ、じゃあ、知識の復習をはじめるぞ。まずは、五大力についてだ。もちろん、期末テストで出たから知ってると思うが話しておく。
五大力には、神力、超力、魔力、爽力、獣力、がある。これらの力は粒状になっており、獣力以外の力は振動させ、共鳴させることによって様々な現象を引き起こす。爽力以外は自然に発生はなく、どの力も空気中にあると徐々に消滅していくぞ。人によって微妙に粒のが違うんだ。
ちなみに言っておくと、人によって振動のさせ方が違うから超能力なんかは人によって違うんだな。後、2年になってから習うが力によっで相性があるからな。
よし、ここまではいいよな?わかなかったら結構ショックだぞ。」
河川敷に座っている1-1の生徒全員が頷く。それを確認すると先生は話を続けた。
「神力の性質は、神が持っている力だが、少し体の中に持っている人もいる。これらの人たちが神とリンクできるから、加護師となるんだな。
次は、超力の性質だ、この力は、人の中にしかない力で、これを持っている人が超能力者になるんだ。超能力を使用するとすぐに無くなってしまうが、回復スピードが速いことも有名だな。
魔力は、これも人の中にしかない力だな。でも、これは自分の意志によって振動のさせ方が変えられる特殊な力で、空気中に出ると発光する綺麗な力だな。魔法師、召喚師がこの力を使うよな。
爽力は、自然発生する力だな。人の中にはなく、地面から湧いてくるような感じだな。魔術師が使う力だな。うまくまとめると大規模魔術が起こせる力だ。威力だけなら最も強い力だ、メッサアブナイ・・。
最後は、獣力だな。実はこの力はよくわかってないんだ。だがあるのは確かで、神力の共鳴を抑制する力がある。一番特殊な力だ。人間にはなくて、人外系人型種族が持っている。
日本にいる種族は・・えっと・・・・あぁそうだ、鬼族とか獣族だな。
ここまでで力の復習は終わりだ・・。はぁはぁ、質問ないかぁ?」
少し長い文を早口で言い終えた先生の息は上がっており、明らかに早口で言うのには慣れてないという感じを醸し出していた。
図を織り交ぜた説明に使用した時間は三十分にも及んだ。椅子等に座っているならばどうということはない時間だが、河川敷に座っている生徒にとっては非常に苦痛のようだ。既に体勢を崩している生徒もいる。
それを見た先生はこれ以上の復習はあまり効果がないと判断したのか、説明用の用具を足元に置き、起立の合図をかける。合図に従いのそのそと立ち上がる生徒たちの姿を確認し、先生は右手を横に突き出す。
「お前らには、ながったるい説明は無意味のようだから、職業は注意事項だけで終わるとする。
注意事項だが、加護師は神に記憶を、一般的には長い時間をかけてできた石を捧げないと能力を使えないからな、後自分の記憶は使うなよ、死にたくなかったらな。
召喚師は、召喚獣に気を使ってやれよ。
魔法師は魔力切れに注意しろ何の出来なくなるからな。
魔術師は強力だけど発動まで時間かかるから注意しろよ。
超能力者はクールタイムに気を付けろよ数秒間だが能力が使えないからな。
不思具師は自分の使う不思具を落とすなよ。
人外系は・・特に注意点はないな。
よしっ、予定を繰り上げて、試験内容を発表し、試験を開始するっ!!」
そう言い放った直後、ゴンという重いものを落としたような音が響き先生の右手に、一辺一メートルの立方体にキーボードがついた機械が出現する。
「これは混合機器っていうんだ。元となる混合素子とそれを繋げる混合助子を用意して素体を作り、そこにチップを埋め込み、パソコンでプログラムを入力する。重在世界の研究所と現実世界の会社との共同開発商品だ。今回は混合素子に爽力を、混合助子に魔力を使用して素体を作るぞ。みんなにわかりやすくするなら力でできたロボットみたいなものだな。
それで今回の試験は、この機械で作った獣型の素体を班で撃破するという結構ハードなものだ。範囲はこの河川敷から半径2キロの円状の範囲だ。
形式はヒットポイント制だ。攻撃を当てれば、それに応じたダメージがヒットポイントからひかれるようになっている。もちろんこちらにもヒットポイントはあって、ゼロになるといくら攻撃を当てても、敵からポイントがひかれなくなるぞ。ポイントの回復手段は一で班のメンバーに回復系の能力をかけてもらうだけだ。
制限時間は日の入り、つまり七時ちょいすぎまでだ。今がちょうど九時だから、十時に試験を開始する。班ごとに用意してくれ。以上解散っ!!」
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
試験内容を聞いて気合が入ったのか、みんな威勢の良い返事をする。生徒たちは自分たちの班のテントに入っていき用意を始める。
「いい試験になりそうだ・・・」
生徒たちの姿を見て期待を膨らませた先生は実ににこやかな顔をしていた。
「よし、素体でも作りますか、あ、でも使い方知らねぇ。説明書どこだっけ?」
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