ドリトル先生の長崎での出会い
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第三幕その十一
「今は長崎、五島列島の牛のレモンステーキを食べているけれど」
「カステラも食べて」
「それでよね」
「居酒屋でも楽しむ」
「そうするわね」
「長崎は海の幸も豊富で」
そうであってというのです。
「鯛の塩釜焼きもあるし」
「あら、鯛なのね」
「鯛も名物なんだ」
「それはいいね」
「楽しみだよ」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「河豚も名物なんだ」
「ああ、河豚もなんだ」
「日本人河豚好きだけれど」
「その河豚もなんだ」
「長崎では名物なんだ」
「そう、呼び名は方言だけれどね」
長崎のというのです。
「河豚も名物でね」
「楽しみだね」
「河豚の方もね」
「じゃあね」
「食べに行こうか」
「ディナーとデザートの後は」
「そうしようね」
こうお話してでした。
皆でまずはディナー、カステラまで楽しみました。そしてホテルを出て近くの居酒屋で河豚と鯛の塩釜焼を食べますが。
河豚のお刺身を食べてです、皆は表情をパッと明るくさせて言いました。
「うん、やっぱりね」
「河豚は美味しいわ」
「何と言ってもね」
「そうだよね」
「そう、河豚はね」
まさにとです、先生も河豚のお刺身を食べつつ言いました。
「他の国ではそうは食べないけれど」
「それでもね」
「美味しいよね」
「そうだよね」
「あっさりしていてね」
「食べやすくて」
「だからね」
それでというのです。
「僕も大好きだよ」
「そうそう、日本に来てね」
「先生河豚も好きになったね」
「河豚を食べて」
「そうなったね」
「この美味しさだから」
だからだというのです。
「今だってね」
「楽しんでるね」
「こうして食べて」
「そのうえで」
「河豚は大阪では結構食べるけれど」
この街ではというのです。
「東京、江戸ではあまりね」
「食べなかったよね」
「そうだったよね」
「何と言っても毒があるから」
「だからね」
「そう、毒があるから」
まさにその為にというのです。
「ご法度になっていて」
「他のところでもね」
「食べなかったね」
「毒にあたると死ぬから」
「それで鉄砲と言われた位だし」
「けれど下関や博多では食べていて」
こうした街ではというのです。
「伊藤博文さんも食べて」
「それから下関や博多では食べられる様になって」
「やがて日本全土にもなったわね」
「調理に免許を取れば出来る様になって」
「それでね」
「そうだよ、それで長崎でもね」
この街でもというのです。
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