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神々の塔

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第九十一話 最後の戦を終えてその十二

「そやからな」
「お風呂に入るな」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「すっきりしてな」
「最後の最後にやな」
「向かうわ、あとな」
 メルヴィルはこうも言った。
「アメリカはシャワーでさっと済ませるが」
「お風呂もええやろ」
「ほんまにな」
「そう、この塔でもそれぞれの宿屋で入られてね」
 アレンカールは完全に酔漢になった顔で鱈のムニエルを食べてから話した、見れば大きなさらにこれまた大きな切り身がある。
「よかったわ」
「神霊さん達の戦の前には入ってな」
 中里はだし巻き玉子を食べてから言った。
「身体を清めて」
「終わったら買ったことを祝いしてね」
「飲んで食ってな」
「それで翌朝また入る」
「そうしてきたな」
「そやから清潔やったわ」
 この塔での冒険の間はというのだ。
「やっぱり清潔やとね」
「それが最善や」
「そうそう、それでね」
 さらに言うのだった。
「お酒も抜けるし」
「お風呂はええな」
「こうして飲んでも」 
 テキーラをストレートで飲んでから言った。
「その後でね」
「二日酔いになってもな」
「すっきり出来てね」
「復活するさかいな」 
 中里は柚子酒を口にしてから応えた、味はかなり甘い。
「ほんまな」
「お風呂はええわ」
「その通りやな、湯舟もサウナもな」
「どっちもね」
「ほんまにな」
「お風呂は素敵よ」
「その通りやな、ほな明日の朝は」
 まさにというのだった。
「皆でな」
「絶対に二日酔いになってるし」
「お風呂に入ろうな」
「そうしましょう」
「その前に飲もうな、デザートもな」
「食べるわね」
「今食べてるもん全部食べたらな」
「そうしよね」
 綾乃は牡蠣フライを食べてから応えた。
「是非共」
「ああ、デザートも色々あるけどな」
「その時甘いお酒飲んで」
 綾乃は中里に笑顔で応えた。 
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