神々の塔
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第九十一話 最後の戦を終えてその九
「綾乃ちゃんも今も飲むな」
「どんどんね」
「そうするな」
「お酒大好きやし」
「そやな、むしろ飲まんとな」
そうしなければというのだ。
「綾乃ちゃんやないわ」
「今もやね」
「ああ、この塔での戦が終わって」
中里は今度はビールをジョッキで飲みつつ話した。
「跡は最後の階に行くだけや」
「ほんまそれだけやね」
「一体何があるか」
その最後の階にというのだ。
「わからへんけどな」
「それでもやね」
「お祝いする時はな」
「ちゃんとお祝いしよね」
「こうしてな」
「戦う時は戦って祝う時は祝う」
芥川は焼酎を飲みつつ言った、コップでそうしている。
「そうせんとな」
「あかんね」
「けじめというかメリハリをな」
「つけてやね」
「やっていかんとな、それでな」
「今はやね」
「飲んで食おうな」
芥川は枝豆を食べて言った。
「賑やかにな」
「今日はとことんやね」
「綾乃ちゃんは酔い潰れへんけどな」
それでもというのだ。
「その綾乃ちゃんが酔い潰れるまでな」
「飲むんやね」
「そや」
その綾乃に言った。
「もう樽空ける位の勢いでや」
「飲むんやね」
「今日はな、僕も飲んでるしな」
「それでやね」
「もうな」
自分も飲みつつ話した。
「明日はここで全員な」
「酔い潰れて」
「雑魚寝しててもな」
宴の場でというのだ。
「ええやろ」
「今宵はやね」
「ああ、ただ夜か昼かもな」
「この塔ではわかりにくかったね」
「時計があるからわかったけどな」
それでもというのだ。
「お日さんもお月さんもなくてな」
「わかりにくかったね」
「ああ、けどな」
それでもというのだ。
「今は時間的にな」
「夜やし」
「今宵や」
こう言っていいというのだ。
「そう言ってええわ」
「そやね」
「兎に角食ってや」
芥川は今度はソーセージを食べて言った。
「そして飲むんや」
「飲んだるわ」
羅は赤ワインをごくりと飲んで言った。
「こうしてな」
「そのうえでやな」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「酔い潰れるんやったらな」
「酔い潰れるな」
「ああ」
そうなるというのだ。
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