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第百三十八話 肩と肘その一

               第百三十八話  肩と肘
 一華はかな恵の話を聞いて自分もと思って達川にラインで誘いをかけて彼を自宅に呼んで運動会の打ち上げをした、その時だった。
 酒を持って来た達川は一華の家のリビングにある鍋を見て驚いた。
「お鍋してたんだ」
「今日はね」
 一華は微笑んで答えた。
「水炊きよ」
「そうだったんだ」
「かなりあるから」
「あてはそれなんだ」
「そうなの。どうかしら」
「嬉しいね」
 達川は笑顔で応えた。
「俺鍋好きなんだ」
「そうなのね」
「もう鍋料理なら」
 それならというのだ。
「何でもね」
「好きなのね」
「だから嬉しいよ」
「そうなのね、じゃあ一緒にね」
「鍋囲んでね」
「飲みましょう」
「そして食べようね」
「最後はね」
 一華はそちらの話もした。
「冷凍うどんあるから」
「それを食べるんだね」
「そうしましょう」
「それもいいね、おうどんもね」
「ヒロ君好きなのね」
「そうなんだ、しかも冷凍うどんだね」
「そうよ」
 こちらのうどんだとだ、一華は答えた。
「お父さんが好きでね」
「買ってるんだ」
「今日はお父さん帰り遅いけれど」
「そうなんだ」
「それで外で食べるっていうから」
 だからだというのだ。
「遠慮しないでね」
「飲んで食べていいんだ」
「そうよ」
 一華はにこりと笑って答えた。
「だから二人で食べましょう」
「それで打ち上げにするんだね」
「そうなの、お母さんいるけれど」
「そうなんだ」
「お母さんもう食べたし」
「俺達で食べていいんだね」 
 達川は一華に尋ねた。
「今から」
「ええ、二人でね」 
 一華は笑顔のまま答えた。
「そうしましょう」
「じゃあ今から」
「頂きますををして」
「二人でね」
「食べましょう」
「それじゃあね」 
 達川も笑顔で応えた、そうしてだった。
 二人で席に着いて頂きますをした、そのうえ乾杯をして飲んで食べはじめたがその時に達川は言った。
「身体があったまるし」
「お鍋っていいわよね」
「栄養バランスもいいしね」
「それでよね」
「俺好きなんだ」
「どんなお鍋でも」
「そうなんだ」
 水炊きの鶏肉を食べつつ答えた。 
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