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ハッピークローバー

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第百三十五話 最後の競技その七

「もう何もね」
「出来ない位よね」
「今の日本だとね」
「暮らしていけないレベルよね」
「マスコミで」
 かな恵はあらためてこちらの世界の話をした。
「コンビニに行って添加物がどうとかね」
「そう言うなら」
「もう出て行けってね」
 その様にというのだ。
「言いたくなるわね」
「ああ、漫画であるわね」
 富美子はかな恵の話を聞いて言った。
「料理漫画で新聞記者が主人公で」
「ああ、あのゴロツキそのものの?」
「そうそう、あの漫画ね」
 かな恵にまさにと答えた。
「あの漫画そうでしょ」
「そういうの嫌いよね」
「電子レンジにもね」
「文句言ってたわね」
「だったらコンビニのパンとかインスタントラーメンとか」
「大嫌いよね」
「実際やたら添加物とか嫌いで」
 作中何度も書いていることだ。
「攻撃してるし」
「お店の中でも」
「そう、口に合わないと」
 その店の料理がだ。
「お店の中で喚き散らす」
「最低ね」
「その最低な人が主人公で」
「普通なのね」
「そんな異常な作品なのよね」
「あの、そんなことしたら」 
 一華は眉を顰めさせて言葉を返した。
「普通に営業妨害で」
「バイトテロとかと同じよね」
「回転寿司屋さんでお客さんがやらかすこともあるわね」
「お寿司屋さんに限らずね」
 かな恵はこう返した。
「どのお店でもね」
「やる人いるわね」
「醤油さし舐めたりしてね」
「それと同じよね」
「もうネットに流したら」
 店の中で化学調味料を使っているだの文句を言う行為はというのだ。
「一発でね」
「炎上よね」
「上に『大』が付くね。しかもね」
 かな恵はさらに言った。
「新聞記者がやったら」
「まさにマスゴミね」
「マスコミの人には多いみたいだけれど」
 その漫画の主人公の様な輩がだ、こうした輩が大手を振って歩ける世界なぞどんな世界か言うまでもない。
「まさにドキュン」
「そう言うしかないわね」
「上司も酔ってお店のカウンターに上がるし」
「それも酷いわね」
「そんなのが主人公、レギュラーだから」
「出て来るキャラ皆ドキュンね」
「もうドキュンしか出ない」
 まさにというのだ。
「そんな漫画なのよね」
「そんな漫画の言うこと聞いたらね」
「駄目よね」
「一から全部ね」
「何か原作者の人が元々学生運動やってて」
 昭和四十年代にあった愚か者共の滑稽な革命ごっこである、残った者は愚か者達の下らない挽歌だけだった。
「プロ市民そのままの人らしいから」
「ああ、そうした人ね」
「だから文明とか嫌いで」
 そうであってというのだ。
「化学調味料とか添加物嫌いなの」
「そうなのね」
「それで大企業も嫌いだし」
「革命言いそうね」
「そのままの考えみたいよ」
「やっぱりそうなの」
「それで北朝鮮の機関紙にも出たそうだし」
 かな恵はこのことも話した。 
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