ドリトル先生と不思議な自衛官
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第六幕その十二
「そちらも」
「そうですか」
「読まれることも速くて」
そしてというのです。
「執筆の方も」
「僕は速くて」
「そしてですね」
「今夜にはです」
「脱稿されますか」
「それでお渡しします」
「実は神戸に戻られて」
それからとです、堀与さんは先生にお話しました。
「少し経ってです」
「脱稿してですね」
「提出してくれると思っていました」
「そうでしたか」
「ですがそうであるなら」
「舞鶴にいる間に脱稿出来るならですね」
「お願いします」
是非にというのでした。
「その様に」
「はい、それでは」
「それでです」
堀与さんはさらに言いました。
「コラムは海上自衛隊の新聞にです」
「朝雲ですね」
「そちらに掲載されます」
「予定通りですね」
「そうです、あと宜しければ」
堀与さんは笑って先生にお話を続けました。
「世界の艦船という雑誌がありまして」
「軍艦を紹介している雑誌ですね」
「海上自衛隊の護衛艦もよく紹介されていまして」
そしてというのです。
「海軍のこともです」
「いい雑誌ですよね」
「ご存知でしたか」
「あとパンツァーや丸も」
こうした雑誌もというのです。
「読ませてもらっていて航空機の方も」
「読まれていますか」
「時々ですが。あと英語の雑誌も」
「英語もというのがです」
堀与さんはそのお話を聞いて頷いて応えました。
「実にです」
「いいですか」
「素晴らしいです、やはり英語がわかりますと」
そうであるならというのです。
「読める本や論文も増えて」
「学問の世界も広がりますね」
「そうなりますね」
まさにというのです。
「本当に」
「僕は元々イギリス生まれなので」
「英語は言うならホームグラウンドですね」
「そして日本語も理解出来ますし」
「他の言語もですね」
「中国語やドイツ語やフランス語もです」
こうした言語もというのです。
「わかります、スペイン語も」
「スペイン語がわかりますと尚更いいですね」
「中南米はブラジル以外がそうですからね」
スペイン語が公用語だというのです。
「ですから」
「スペイン語が理解出来ますと」
「非常にです」
その時はというのです。
「心強いです」
「学問においても」
「そう思います」
「先生は動物の言葉もわかるし」
王子も言ってきました。
「医学と語学は特にね」
「強いっていうんだね」
「そう思うよ」
こう先生ご自身にお話します。
「僕はね」
「そうなんだね」
「だから色々な論文も読めるね」
「それぞれの言語で書かれたね」
「それは先生の強みの一つだよ」
学問をするにあたってというのです。
「本当にね、だったら」
「そのことを活かして」
「学んでいこうね」
「軍事のことにしても」
「自衛隊のこともその歴史や兵器のことも」
「そうされると嬉しいです」
堀与さんも先生に言います。
「私としても」
「そうですか、では」
「その様にですね」
「僕はこれからも学ばせてもらいます」
笑顔で言うのでした。
「是非共」
「そうされてくれますね」
「喜んで」
こう言って掘与さんに約束しました、そしてです。
先生は舞鶴で自衛隊や海軍のことを学ばせてもらいコラムも脱稿させて神戸に戻りました。これで舞鶴のことは終わりでしたが先生と皆は神戸に戻ってからとんでもないことに気付いてまたしても海上自衛隊と関わるのでした。
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