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ドリトル先生とラーメン

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第九幕その五

「絶対にないよ」
「そうだよね」
「たこ焼きもいか焼きも」
「どっちもね」
「どう考えても」
「何か日本人はお醤油やお魚のだしを使っていないと」
 さもないと、というのです。
「自国のお料理じゃないって思うのかもね」
「そうかもね」
「あとお味噌だね」
「そういうものを使っていないと」
「日本のお料理って認識しないのかもね」
「そうかも知れないね、けれど日本人がそう思っても」
 それでもというのです。
「ラーメンもカレーも日本料理で」
「洋食も中華料理もね」
「そうだよね」
「焼き餃子を見せられて普通の餃子と言う中国人は少ないしね」
 このお料理もというのです。
「中国のお料理ともね」
「考えないよね」
「中国の人達も」
「そうだよね」
「そうだよ」
 本当にというのです。
「そしてラーメンもだよ、アンケートを見ても」
「出てるね」
「面白いとか変わった日本料理とか言ってるね」
「他の国の人達は」
「そして日本人だと」
 他ならぬこの国の人達はといいますと。
「もう第一印象がない位だよ」
「ものごころつく前から傍にある」
「そして食べている」
「そんな食べものだね」
「そんなコメントが多いね」
 日本人の場合はというのです。
「子供、それもものごころつく前の」
「そんな頃から食べていて」
「それでだよね」
「第一印象もない」
「そこまでの食べものね」
「第一印象はものごころがついてね」
 そうした年齢になってというのです。
「はじめてね」
「持つものだよね」
「それ以前からあると」
「どうしてもね」
「皆パンについて第一印象はあるかな」
 先生は欧州イギリスも含めて主食であるこの食べもののお話をしました。
「オートミールにしても」
「ないよ」
「ミルクだってそうだけれど」
「紅茶もね」
「ものごころつく前からお口にしてるし」
「それだとね」
「日本人にとってラーメンはそうしたものでね」
 それでというのです。
「第一印象を答えられない人がね」
「日本人には多いんだね」
「あまりにも身近にある食べもので」
「ものごころつく前から食べているから」
「それでなのね」
「そんなコメントが多いよ」
 こう皆にお話します。
「これがね」
「成程ね」
「そんな風なんだね」
「日本人についてのラーメンのコメントは」
「第一印象がないんだ」
「ごく自然によく食べている」
 そうしたというのです。
「麺類みたいだね」
「おうどんやお蕎麦と同じだね」
「それじゃあね」
「本当にそうね」
「そうだね、そして一番好きなラーメンは」
 それぞれの人のというのです。 
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