イベリス
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第百二十六話 言葉を受けてもその七
「何かあればです」
「店長さんにもですか」
「お話して下さい」
「そうですか」
「その時はお客さんではなく」
「占い師さんでも」
「小山さんを雇っている者として」
その立場でというのだ。
「お話を聞かせてもらいまして」
「アドバイスもですか」
「私でよければ」
こう前置きして言うのだった。
「そうさせて頂きます」
「それじゃあ」
「はい」
まさにというのだ。
「では」
「その時が来たら」
「何でもです」
「お話していいですか」
「そうしてくれますか」
「それじゃあ若しも」
咲はそれがどういった事態かわからなかった、だが速水の言う通り人は色々あるものだと考えそのうえで彼に応えて述べた。
「そうした時が来ましたら」
「お話して下さいね」
「そうさせてもらいます」
「状況や環境は常に変わり」
速水はこうも話した。
「辛い時もです」
「終わるんですね」
「その状況を自分自身が維持したいと思わない限り」
「辛い状況をですか」
「そうです、辛い状況を克服したり乗り越えようと思えば」
その時はというのだ。
「状況や環境も変わっていくので」
「出来るんですね」
「そうです、ですから辛い状況に陥っても」
「大丈夫ですね」
「そうなのです、止まない雨はなく」
そしてというのだ。
「雨の後は晴れます」
「いいこともありますか」
「それが世の中なので」
だからだというのだ。
「ましてそれは泣いて流すことも出来て誰かにです」
「言って吐き出すこともですね」
「出来ます、また心ある人はアドバイスもです」
その時どうすればいいかというそれをというのだ。
「出来ますので」
「だからですね」
「信頼出来る人を頼ってもいいのです」
「店長さん信頼出来ます」
咲はここで両親と愛それにマスターも思い出して答えた。
「本当に」
「それは嬉しいです、では」
「何かあったらですね」
「お話して下さい、お金のことは約束します」
「無料ですね」
「お店の方ですから」
自分が経営しているというのだ。
「当然です」
「それじゃあ」
「何かありましたら」
「お願いします」
「その様に」
二人で微笑んで話した、そしてだった。
咲はその話の後もしっかりと働きそのうえで家に帰って夕食を食べてその時も近藤のことを考えてだった。
入浴の時もそうして風呂から上がると色々と考えたことをノートに書いてみた、そうして何時彼のところに何を持って行くかをだ。
考えていった、それから予習もしたが。
その時も彼のことを考えて学校の授業中もでだ。
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