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レーヴァティン

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第二百五十八話 ヴェネツィアへ向かいその十二

「ちょっとね」
「ないわね」
「そうよね」
「お好み焼き定食は普通よ」
 関西では常識、それも疑うまでもないもっと言えば疑うことが愚かなまでのこの現実のことを話すのだった。
「むしろね」
「しうよね」
「本当にね」
「お好み焼き定食の何処が悪いねん」
「そうっちゃな」
 愛実は美奈代の言葉に応えた。
「一体何処がおかしいっちゃ」
「あんな合うものないわ」
「お好み焼きにおソースたっぷりつけてっちゃ」
「マヨネーズもや」
 これもというのだ。
「そして鰹節に青海苔かけて」
「そしてご飯のおかずにするっちゃ」
「この黄金の組み合わせに文句つけるとかな」
「それ自体が誤りっちゃ」
「お好み焼きは主食になってや」
 それと共にというのだ。
「おかずにもなるんや」
「その通りっちゃ」
 愛実もまさにと応えた、そして。
 オートミールを食べてだ、あらためて言った。
「それがお好み焼きっちゃ」
「焼きそばもやな」
「もっと言えばおうどんもっちゃ」
「そや、うどん定食もや」
「それが普通っちゃよ」
 愛実はこちらの料理の話もした。
「まさにっちゃ」
「疑うまでもないわ」
「最高の組み合わせでっちゃ」
「普通や。ただこれがや」
 どうかとだ、美奈代は話した。
「関東ではちゃうしな」
「他の国でもっちゃ」
「八条学園には中国からの人も多いけどな」
「それも各地から来てるっちゃ」
「台湾や香港からもな」
「華僑の人もいるっちゃ」
 世界中に移住した中国系の人達もというのだ、その為世界の至るところに中華街が存在しているのだ。
「そして客家の人達もっちゃ」
「中国系とも縁の深井学校やけどな」
「中国でもないっちゃ」
「餃子でご飯も食べんな」
「餃子定食に皆最初ないってちゃ」
「言うしな」
「他の国でもっちゃ」
 中国もっと言えば中国系の人以外もというのだ。 
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