| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レーヴァティン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百五十八話 ヴェネツィアへ向かいその十

「一体」
「そこが謎ですね」
「白いお米は美味しいっちゃが」
「それでもですね」
「赤いお米は問題あったっちゃ」
 首を傾げさせたまま言うのだった。
「黒いお米も」
「宗教的な理由があったのでしょうか」
「そうっちゃな」
「平安時代にはなくなった様ですね」
「どうもっちゃな」
「奈良時代は確かにありましたが」
「それが消されたっちゃ」
 それもかなり強く意識してだ。
「不思議っちゃ」
「日本はお米の国と言ってもいいですが」
「何故白米にこだわったっちゃ」
「そしてそれを定着させたのか」
「謎っちゃな」
「全くですね」
「そして水田っちゃ」
 今度は田の話をした。
「陸稲もあったっちゃが」
「それよりもでしたね」
「水田がっちゃ」
「第一でしたね」
「そうだったちゃよ」
 日本ではというのだ。
「何といっても」
「お米は白いもので」
「田んぼは水田っちゃ」
「それが日本で」
「東の浮島もっちゃ」
「同じですね」
「それはっちゃ」
「お米ね」
 留奈は二人の話を聞いて述べた。
「こちらの浮島でもあるけれど」
「主食かというと」
 清音が応えた。
「やっぱりね」
「違うわね」
「そうよね」
「こちらの主食は」
 西の浮島ではというのだ。
「何といっても」
「麦ね」
「そしてジャガイモよ」
「そうなるわね」
「第一が麦で」 
 主食はというのだ。
「その次がね」
「ジャガイモね」
「そうなっているわ」
「お米はあって」
「地中湖沿岸では広く食べられていても」
「決してね」
「主食じゃないわ」
 こう言うのだった。
「リゾットやパエリアはあるし」
「カレーも食べるけれど」
「それでもね」
「お米はお野菜で」
「主食ではないわ」
「そうよね」
「そのリゾットやパエリアも」
 こうした料理もというのだ。
「カレーにしても」
「おかずよ」
 清音はクールに応えてだった。  
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧