レーヴァティン
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第二百四十六話 農業もまたその十二
「あの御仁は持っちょるぜよ」
「謎に包まれた人物だがな」
「実在は確かぜよ」
このことはこの世界で知ったことだ、彼等はこの世界の文献でサン=ジェルマン伯爵が不老不死であらゆる世界を行き来している人物であることを知ったのだ。当然この世界に来ることがあることもだ。
「あの人はのう」
「そうだったな」
「そしてぜよ」
「あの男は持っている」
「だから実在は確かぜよ」
「俺達が起きた世界でもな、そしてだ」
そのうえでというのだ。
「この世界ではな」
「西の浮島にあるぜよ」
「それも俺達の仲間が持っている」
西の浮島にいるというのだ。
「それならな」
「その賢者の石を使ってじゃな」
「西の浮島の軍勢もだがな」
「武具をオリハルコンにするぜよ」
「そうだ、だがあの石だけに頼るとだ」
その賢者の石にというのだ。
「時間がかかる」
「だからじゃな」
「あの石と同じ力を持つものをな」
紅葉との話で出たそれをというのだ。
「生み出してだ」
「兵の武具を全部じゃな」
「オリハルコンにする、そうすればな」
「とんでもない強さになるぜよ」
「そうなる」
絶対にというのだ。
「俺達の軍はな」
「オリハルコンはとんでもなく稀少ぜよ」
そうした金属だというのだ。
「だからのう」
「この浮島にも西の浮島にもあるが」
それでもというのだ。
「ごく僅かしかだ」
「採れんからのう」
「普通に採掘してだ」
そうしてというのだ。
「兵達の武具にすることはな」
「無理ぜよ」
「だからだ」
その為にというのだ。
「全てをオリハルコンにしたいならな」
「賢者の石かそうしたものを使うしかないぜよ」
「そうだ、合金を造ってもな」
そうもしてというのだ。
「オリハルコンにはだ」
「及ばないぜよ」
「そうだ」
まさにとだ、英雄は当季に答えた。
「だからな」
「オリハルコンが一番ぜよ」
「その為だ」
「賢者の石かのう」
「それに匹敵するものをな」
そうしたものをというのだ。
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