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レーヴァティン

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第二百四十五話 函館入りその十二

「城塞都市でなくな」
「城下町っちゃ」
「だから城を築くとな」
「その周りに街が出来るっちゃ」
「ある程度自然に人が集まる」
 英雄はこうなることも頭に入れている、そのうえでの言葉だ。
「後は道を整えてな」
「そして運河や堤防や橋も」
「必要ならな」
「整えてっちゃな」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「街を拡げる。そこに店が出来職人も集まるとな」
「街は栄えるっちゃ」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そうなる」
「だからっちゃな」
「その地に着くとな」
「まずお城っちゃ」
「それを築く」 
 そうするというのだ。
「まさにな」
「そうっちゃな」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「まずは五稜郭からな」
「札幌っちゃな」
「あの地にまで道を敷き」
「着いたらっちゃな」
「城をだ」
 それをというのだ。
「築く」
「兵を置いてっちゃ」
「役人も置いてな」
「治めるっちゃな」
「そうしていく、藩ももうけてな」
 そしてというのだ。
「治めていく」
「そうっちゃな」
「その為にもな」
「築いていくっちゃな」
「そうだ、ではな」
「五稜郭に札幌にっちゃ」
「多くの城を築き城下町も築く」
 こう言ってだった。
 英雄は蝦夷の掌握の為に蝦夷入りし政のことを考えていった、五稜郭からそれをはじめんとしていた。
 そして城の周りも見て話した。
「この周りもな」
「今は何もないっちゃが」
「すぐにだ」
「街が出来るっちゃな」
「湊も築かれていっている」 
 見ればそちらの建築も進んでいる。
「城に港でな」
「街も栄えるっちゃな」
「そうなる、函館は交易とだ」
「漁業っちゃ」
「その二つでだ」
「栄えるっちゃ」
「そうだ、札幌が最も賑やかになるが」
 蝦夷の中でというのだ。
「この函館もだ」
「なっていくっちゃな」
「そうなる、だからな」
「それでっちゃな」
「賑やかになる様にしていく」
 政としてというのだ。
「そして他のこともな」
「進めるっちゃな」
「そうしていく」 
 こう言ってだった。
 英雄は政を進めていくことを決意した、まずは函館からそうしていくのだった。


第二百四十五話   完


                    2022・2・8 
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