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レーヴァティン

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第二百十八話 上陸作戦その七

 そうした国ならというのだ。
「分けることさ」
「四国に」
「そうすべきですね」
「四国で一国であるならば」
「その四国を分ける」
「そうなる様にしますね」
「ああ、帝国に入ったらな」
 久志はそれからのことも話した。
「もうな」
「それならですね」
「連合王国の意味がないですね」
「四国共帝国に入るので」
「そうなるので」
「だから四国それぞれにな」
 まさにというのだ。
「王様を立てるな」
「そのうえで帝国に組み入れる」
「そうしますね」
「それではですね」
「これからは」
「ああ、それを喧伝して実際にな」
 ただ言うだけでなくというのだ。
「そうするな」
「それではですね」
「そうして四国を分け」
「四国の連携を崩しますか」
「そうしますか」
「ああ、王位継承者はいるよな」
 久志は強い声で問うた。
「四国それぞれに」
「はい、います」
 夕子が答えてきた。
「イングランド、ウエールズ、アイルランドと」
「やっぱりいるか」
「継承順位は高くなくとも」
 それでもというのだ。
「いることはです」
「いるんだな」
「左様です」
「元々連合王国の王様もそれぞれの国の王位継承権があったしな」
「それで多少強引でも」
 こうしたことはままにしてあるものだ、王位継承権が低くとも色々な政治的事情で王位に就く場合があるのだ。
「四国それぞれの王になっています」
「他の継承者を抑えてな」
「そうしていますので」
「三国にもそれぞれか」
「王位継承者はいます」
「そうだな、それじゃあな」
 久志は夕子の言葉を受けて笑顔で言った。
「ここはな」
「それぞれの国にですね」
「王を立てるな、その人選もな」
 これもというのだ。
「していくけれどな」
「まずはですね」
「それぞれの国の王を立てることはな」
「していきますね」
「ああ、ただやっぱり王位継承権が高くてな」
 その順位がというのだ。
「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「有能な奴をな」
「王に就けますね」
「傀儡とか言うけれどな」
 ここで久志はこの言葉も出した。
「傀儡もな」
「それなりの能力が必要ですね」
「そうなんだよな」
「そうなのよね、傀儡って全くの無能の様に思われるけれど」
 清音も言ってきた。
「これがね」
「そうもいかないんだよな」
「これがね」
「全くの無能なんてな」
 久志は眉を顰めさせて言った。
「傀儡もな」
「務まらないわよ」
「起きた世界のプロ野球のコミッショナーとか鳥みたいな名前の元総理とかな」
「ああした連中はね」
「傀儡にもな」
 それこそというのだ。 
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