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レーヴァティン

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第二百四話 口の形の違いその四

「本当に」
「そうだよな」
「じゃあね」
「ああ、王国を帝国の総力でな」
「倒すね」
「その後で王国だ」
 この国だというのだ。
「そうしていくな」
「決定だね」
「ああ、そして出来るだけな」
「戦をしないで」
「騎士団領の中の騎士団達を」
「それぞれだね」
「こっちに加えていくな」
 相手の国益を見てというのだ。
「そうしていくな」
「それじゃあね」
「ああ、騎士団を攻めるな」
 久志はあらためて戦略の決意を述べた。
「そうしてな」
「騎士団領土を併呑して」
「その次で王国だ」
 その様にしていくというのだ。
「敵が手を組んでもな」
「それでもだね」
「王国も攻めない」
「守るのに徹して」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「騎士団を全力で降すな」
「あの国は川が重要な国だ」
 芳直も言ってきた。
「わかるな」
「ああ、ライン川にドナウ川にな」
「オーデル川とな」
「平地でな」
「そして川がな」
「農業だけじゃなくて」
「水運を利用して商業も発達してきた」
 そうなってきているというのだ。
「だからだ」
「川をどう使うか」
「それがだ」
「あの国を攻めるポイントってことだ」
「俺っちはバイキングだ、バイキングは川も使う」
 湖だけでなくだ。
「だからな」
「ああ、騎士団領も水運を使って」
「攻めていくぞ」
「わかったぜ、やっぱりな」
「水運だな」
「それを使ったら補給も楽だ」 
 久志はこれまでの地中海沿岸部や浮島東部での戦のことを思い出して言った、これまで水運を使ってどれだけ助かってきたかと。
「それじゃあ」
「川をな」
「使っていくか」
「そうすべきだ」
「幸いドナウ川はもう手に入れているしな」
 その流域はだ。
「そしてか」
「ライン川もな」
「使うことだな」
「そうしていけばな」
「かなり楽に戦えるな」
「そうするな」
「これまでもそうしてきたしな」
 久志は芳直に笑顔で答えた。
「是非な」
「ではな」
「そうするな」
「それで今度はどれだけの兵を動かすのかな」
 剛は動員兵力のことを問うた。 
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