絢と僕の留メ具の掛け違い・・そして 結末
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1-⑵
中間テスト成績の発表と同時に席替えが始まった。成績の良かった者から順に呼ばれて席を後ろから移動してゆく。3番目に健チャンが、僕は5番目に呼ばれた。又、負けた。
本町絢は最後から4番目だった。又、離れ離れだ。いつものことなので気にしないでおこうと思っていたが、掃除の時間に窓を拭いている時、気が付いたら隣に彼女が居たので、
「なんでもっと頑張んないだよッ」って思わず言ってしまった。
「勉強興味ないから」って思いがけない返事が返ってきた。
確かに彼女は授業中でもなんかの紙にどこかの風景みたいな絵をいつも描いている。僕は辺りに人が居ないか確かめて、
「やってみないと興味あるかどうかわからないだろー、勉強必要だろう。一緒に勉強しょうか」と自分でも思いがけない言葉を言ってしまった。
すると、例のごとく彼女の頬は少し紅くなって、顔を下向けて窓ガラスの同じところをずーっと拭いていた。
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