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レーヴァティン

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第百九十一話 東国のことその九

「困らんぜよ」
「そうだな」
「だからぜよ」
「俺達もな」
「今はそうしておくぜよ」
「俺達自身を鍛え浮島を統一してな」
「強い軍隊持つことぜよ」
 それがいいというのだ。
「それに尽きるぜよ」
「全くだな」
「だからこのままいくぜよ、そして今はのう」
「やはり内政だな」
「それぜよ、強い軍隊を持つには」
「まずは国力だ」
「国力なくて強い軍隊は支えられんきに」
 だからだというのだ。
「まずはぜよ」
「豊かな国だな」
「プロイセン、ドイツ帝国もだったぜよ」 
 強力な軍隊を持っていたことで有名なこの国もというのだ、何しろ軍隊が国歌を持っているとまで言われた程だ。
「確かな産業があって」
「強力な軍隊があったな」
「フリードリヒ大王の親父さんが頑張って」 
 人間的には極めて暴力的であったという、民が暴力的な自分を恐れていると聞くと自分を好きになれと杖で殴ったという逸話がある。
「兵隊揃えてのう」
「訓練を徹底させたな」
「背の高いモンを無理に兵隊にしてな」
 欧州中から人を攫ってまで集めたという。
「鍛えに鍛えて」
「産業もだったな」
「人口も増やしてぜよ」
「そうしてだったな」
「それでフリードリヒ大王もだったぜよ」
 息子の彼もであった。
「やっぱり軍隊だけでなくぜよ」
「産業も育成したな」
「ジャガイモを広めて」
 そしてだったのだ。
「国も豊かにしたぜよ」
「強力な軍隊にな」
「それを支える産業をぜよ」
「しっかりと整えたな」
「そうしてぜよ」
 そこまでしてというのだ。
「あの国が出来たぜよ」
「そうだったな」
「だからぜよ」
 まさにというのだ。
「魔神と戦うにものう」
「内政もだな」
「欠かせないぜよ」
「そういうことだな」
「まっこと強い国なら」
「魔神にも勝てるな」
「そういうことぜよ、だから今はこのままぜよ」
 英雄の考え通りというのだ。
「内政をするぜよ」
「それがいいな」
「そうぜよ、あと書も」 
 これもというのだ。
「集めていくぜよ」
「そして集めた書はな」
「印刷で増やすぜよ」
「それがいいな」
「いや、印刷があるっていいね」
 桜子は笑って言った。
「もうそれでね」
「書が一気に増えるからな」
「書き写すとどうしてもね」
「手間がかかるうえに写す時に誤字もある」
「だからね」
「印刷と比べるとな」
 どうしてもというのだ。 
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