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レーヴァティン

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第百八十四話 馬封じその九

「まさにや」
「最高の組み合わせだよな」
「ああ、ほんまにな」
「飲んでみると最高だな、しかしな」
 久志はビールをどんどん飲む美奈代に尋ねた。
「お前ビール好きなんだな」
「大好きやで」
 美奈代の方も否定しなかった。
「ワインも好きやけどな」
「ビールもか」
「それでビールのおつまみはな」
「ソーセージなんだな」
「もうこの組み合わせがな」
「好きなんだな」
「大好きや」
 まさにという返事だった、言いつつまたビールをごくごくと飲む。そしてソーセージを食べてまた言った。
「この組み合わせもな」
「それで飲むんだな」
「今もな、ただな」
「ただ?」
「こっちの世界では最近飲んでなかったわ」
「ワインばかりでな」
「それで久し振りに飲んでな」
 それでというのだ。
「あらためてええって思ったわ」
「そうなんだな」
「そや、それとな」
「それと?」
「今のビールは普通のビールやが」
 見れば白い泡の下にあの独特の色の酒がある、黄色がかったオレンジというかビール色だと言うべきか。
「黒ビールもや」
「ああ、あれも美味いよな」
「好きなんや」
「そうなんだな」
「それでや」
「そっちのビールもか」
「起きた時に飲むことあるわ」
 こう言うのだった。
「そっちもな」
「そうなんだな」
「それもジョッキでな」
 それに入れてというのだ。
「よお飲むわ」
「そうか、確かに黒ビールも美味いな」
「そやろ、まあ今はな」
「こっちのビールを飲んでか」
「楽しむわ」
「そうするんだな」
「ほな今日はな」
 またビールを飲んで言った。
「このビールをな」
「どんどん飲んでいくか」
「酔い潰れるまでな、酔い潰れてもな」
 それでもというのだ。
「翌朝な」
「また飲むとか言うなよ」
「近くに湖あるからな」
「そこですっきりしてか」
「そしてな」  
 そのうえでというのだ。
「酔いを醒ましてや」
「また進むか」
「そうすればええ」
「酒には水だよな」
「醒ますのにはな」
「酒飲むと身体から水分出るしな」
「それで脱水症状にもなるし」
 下手をすればだ。
「それで二日酔いもや」
「身体の水分が不足してだしな」
「そうやさかいな」
「やっぱり酒には水だな」
「それでや」
「明日二日酔いならか」
「湖に入って」
 そしてというのだ。 
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