レーヴァティン
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第百四十九話 内政を整えその九
「そうしてな」
「数で押しますね」
「ああ、頭も使ってな」
こちらも忘れないでというのだ。
「そうしてな」
「戦いますね」
「あいつ等だけにしてな」
そのうえでというのだ。
「物量と知略でな」
「攻めてそうして」
「勝つさ、幾ら何でも連中だけになって」
そうしてというのだ。
「圧倒的な数と知略にはな」
「負けますね」
「囲まれたうえでそうしたらな」
「というかね」
淳二もここで言った。
「幾らスパルタの兵隊が一人でドラゴンや巨人倒せる様なのが結構いても」
「それでもな」
「おいら達はもっと強いし」
淳二は自分達のことを話した。
「それに神器もあるから」
「いざとなったらな」
「おいら達も指揮からね」
「自分も出てな」
そうしてというのだ。
「戦うから」
「それでだよな」
「勝てるさ、確かにおいら達の力は強過ぎてね」
「軍隊同士の戦で使うとな」
「軍を消し飛ばすどころか」
「周りも焦土にするからな」
「これまでは控えていたんだよね」
淳二は久志に話した。
「おいら達が直接戦うことは」
「実際巨人とか倒す時もな」
久志は冒険の時や今も時折領内に出る彼等の退治のことも話した、モンスター特に巨人退治も重要な仕事だからだ。
「その時もな」
「気を抜いてね」
「力を出し過ぎるとな」
「周り巻き込むからね」
「ああ、昔北に行ってな」
その時の冒険のことを思い出して話した。
「フロストジャイアント五体と戦ってな」
「倒した時だね」
「五百メートル四方な」
それだけの範囲をというのだ。
「焼き尽くしたからな」
「それだけの範囲でまだよかったよ」
「そこに誰もいなくて雪原でな」
「被害も出なかったんだね」
「けれどこれが迂闊に全力出してな」
そうしてというのだ。
「街とか村とかな」
「田畑とかね」
「森にしても森林資源があるし生きものだっているしな」
「巻き込むとね」
「よくないからな、この剣なんかな」
腰にあるレーヴァティンを見てだ、久志は言った。
「全力で使うとな」
「相当な範囲焼き尽くすね」
「ああ、街一つは普通にな」
「このローマだってね」
「焼き尽くせるからな」
それだけの力があるからだというのだ。
「モンスター同士でも広範囲には使わずにな」
「一体への攻撃にね」
「もう剣に全力を込めてな」
「放たずに使ってたね」
「術もな、俺達のは威力がでかいしな」
こちらの力のこともだ、久志は話した。
「迂闊に使うとな」
「ええ、街をかなり破壊するわね」
今度は留奈が応えた。
「そうなるわね」
「そこまでの力があるからな」
「迂闊に使ってこなかったけれど」
「スパルタとの戦だとな」
「そうも言っていられないかも知れないわね」
「ただ勝つだけじゃなくてな」
それだけでなくというのだ。
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