レーヴァティン
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第百四十九話 内政を整えその八
「敵が強くなる前に叩く」
「こちらが勝てるうちにな」
「そうした戦もありますね」
「ああ、俺達はまだそうした戦はしていないけれどな」
「それでもですね」
「そうした戦もあるな」
「はい、敵が手に付けられそうになくなるなら」
そこまで強くなるならというのだ。
「もうな」
「その前にですね」
「叩くやり方もな」
「ありますね」
「ああ、けれど今騎士団領と王国はいがみ合っている」
久志はあらためてこの二国の話をした。
「しょっちゅう干戈を交えてるな」
「島の王国も巻き込んで」
「あそこは基本騎士団領と手を組んでるな」
「そうして王国と戦っています」
そうなっているというのだ。
「常に」
「王国も随分辛いな」
「ですが騎士団領も東の王国と対立していて島の王国もです」
「島の中でか」
「その北の国や西の島の諸侯達と対立しています」
「色々ややこしいな」
「政は何処もそうですね」
美奈代はどうかという顔で述べた。
「それは」
「そうだよな、この世界でも同じでな」
「この浮島でもですね」
「そうだよな、じゃあそうした外交関係も意識して」
「そうしてですね」
「やっていこうな、じゃあ今は」
久志は美奈代にもこう言った。
「諸都市国家群を併合だよ」
「黒湖沿岸部もですね」
「そしてドナウ川南岸もな」
「全てですね」
「手に入れるな、降らない勢力は」
その勢力にはというと。
「大軍を送るからな」
「その大軍を見せて」
「実際にその目でな」
「そうしてどうするかをですね」
「あらためて使者を送ってな」
そうしてというのだ。
「問うな」
「いつも通りですね」
「大軍がこっちにあるって聞いたらやっぱり降る奴は多いけれどな」
「その目で見ないとですね」
「降らない奴もいるな」
「それはどうしてもありますね」
「ああ、だったらな」
それならというのだ。
「見せてやるさ」
「実際に」
「そうしたら本当に降る勢力も多いしな」
「そうしていきますね」
「そしてどうしても降らない勢力にはな」
「戦ですね」
「そうするな」
やはりこれまで通りにというのだ。
「そうするな」
「左様ですね」
「今度もな、そしてスパルタは」
またこの街の話をした。
「もうな」
「最後の最後にですね」
「全軍で攻めてな」
そのうえでというのだ。
「叩くな」
「そして倒しますね」
「どれだけ強い兵もな」
「大軍に勝てるか」
「こっちは何倍の兵を送ってな」
スパルタのそれのというのだ。
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