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ドリトル先生の林檎園

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第十幕その三

「非常に短気で教養がなくて粗暴で野蛮な人ばかり出て来る」
「そう言われてみればそうですね」
「そうしたです」
 まさにというのです。
「いい漫画ではないです」
「主人公の親子もですね」
「いい人ではないです」 
 どうにもというのです。
「二人共長い間いがみ合っていましたが」
「似た者同士ですか」
「お店でああして味が気に入らないと騒ぐのは」
「駄目ですね」
「紳士ではないです」
「やっぱりそうですね」
「はい」 
 どうにもというのです。
「ああしたことは絶対にしてはいけません」
「その通りですね」
「本当に」
「うちの子供で一人あの漫画が嫌いなのがいまして」
「そうなんですね」
「はい、政治的な主張もおかしなものばかりだと」
「料理漫画に政治も入りますからね」
 そうした漫画なのです。
「ああした漫画を読みますと」
「よくないですね」
「人に悪影響を与えますので」
 どうしてもというのです。
「僕も読むことはお勧めしません」
「農業についての知識も」
「酷いものなので」
「ああした漫画を鵜呑みにされるとわし等農家もですよ」
「困りますよね」
「本当に」
 二人でこうしたこともお話してです、そのうえでなのでした。
 先生は夕方まで林檎園にいてそのうえで旅館に戻りました、そうしてこの夜は旅館の鯉料理を楽しみますが。
 鯉のお刺身を食べてこんなことを言いました。
「鯉もいいね」
「うん、川魚もね」
「凄い美味しいよね」
「あまり食べられないけれど」
「こちらはこちらでね」
「ちゃんとしたお店でないと」
 ここで言ったのはチーチーでした。
「食べたら駄目だけれどね」
「虫がいるからね」
 ダブダブが何故川魚は怖いのかをお話しました。
「怖いのが」
「だから先生も確かなお店でないと食べないのよね」
 ポリネシアも言います。
「この旅館は八条グループの確かなものだしね」
「鯉のお刺身に鯉こくに」
 ホワイティはお料理の内容を見ています。
「お吸いものにってあるけれど」
「お刺身が問題だよね」
「生ものだしね」
 チープサイドの家族もお話します。
「どうしてもね」
「お魚全体がそうだけれど」
「それでも食べられるならね」
 ジップはそれならと言うのでした。
「食べてもいいしね」
「それで今も食べるんだね」
 トートーは長野のお野菜やお豆腐を使ったお料理も見ています。
「これから」
「いや、確かに気をつけないといけないけれど」
「美味そうだよね」
 オシツオサレツも二つの頭で言います。
「鯉のお刺身って」
「それもかなりね」
「じゃあ今からお刺身を食べて」
 ガブガブも楽しみにしています。
「他のお料理も食べるよね」
「長野県は山に囲まれているし」
 最後に言ったのは老馬でした。 
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