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ドリトル先生の林檎園

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第三幕その七

「色々と話題になっているよ、嫌う人もいるし」
「色々なことがあって」
「それで問題作も書いてるから」
「それでなのね」
「そうなんだ、けれど長野県を代表する作家さんで」
 このことは間違いないというのです。
「今も地元では人気があるよ」
「今も読まれてるしね」
「文庫本出ているし」
「全集もあるし」
「文豪と言っていい人だけれどね」
「そうだね、あと実は」
 ここでこうも言った先生でした。
「長野県に生まれたことは事実でも」
「どうしたの?」
「何かあったの?」
「長野県の人でも」
「何かあったの?」
「生まれた場所は今は岐阜県に入ってるんだよね」
 長野県のお隣のその県にというのです。
「これがね」
「へえ、そうなんだ」
「そこは違うんだ」
「今は岐阜県生まれになるの」
「そうだったんだ」
「そうだよ、その藤村さんのことはまた機会があれば学んで」
 そしてというのです。
「僕達は今はね」
「長野県のあちこちを回って」
「学会が終わった後でもね」
「それで学んでいこうね」
「いつも通り」
「そうしていこうね、そして僕が旅行に出たら」
 ふとです、ご自身のことも思う先生でした。
「絶対に何かがあるね」
「というか先生が何処かに行ったら」
「かなりの確率でそうなるよね」
「絶対に何かが起こって」
「先生が関わるわね」
「京都でも愛媛でも沖縄でも北海道でもそうだったし」
 先生はこれまでの旅のことも思い出します、そのうえでの言葉です。
「だからね」
「今回もだね」
「長野県でも何かあるか知れないね」
「いつも通り」
「そうだね、その時は」
 いつも通り陽気かつ広い心で応える先生でした。
「僕も全力を尽くすよ」
「その時は僕達もいるからね」
「僕達も頼ってね」
「先生の力になるから」
「そうさせてもらうからね」
「うん、皆がいてくれるから」
 その皆にも言う先生でした。
「頼りにしているからね」
「それじゃあね」
「その時は頑張っていこうね」
「何があるかわからないけれど」
「その時も皆でね」
「是非共ね」 
 先生は皆に笑顔で応えました、そうして夜まで松本市をフィールドワークしてでした。その後で宿に戻ってです。
 長野県の土地のお料理、山菜や川魚や猪のお料理を皆と一緒に食べました。勿論長野のお酒もあります。
 そのお酒を飲みつつです、先生は言うのでした。
「いやあ、学問の後でお風呂に入って」
「その後の晩ご飯はね」
「やっぱりいいよね」
「特に旅行の時はね」
「こうしたご馳走が出るからね」
「余計にいいよね」
「そうだね、お酒を飲んで」
 さらに言う先生でした。
「楽しむのも旅の醍醐味だね」
「先生お酒も好きだしね」
 トートーが笑って言ってきました。
 
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