レーヴァティン

「群雄割拠たい」
「そうなっているか」
「土佐はある大名家が治めているたいが」
「他の三国はだな」
「そうした状況たい」
　群雄割拠だというのだ。
「そうなっているとよ」
「そうか、ではな」
　そう聞いてだ、英雄は少し考えてから述べた。
「これまで通りだ」
「それぞれの勢力にたいな」
「使者を送り」
　そしてというのだ。
「降ればいい」
「それで」
「そして降らないならな」
　そうした勢力はというのだ。
「戦ってだ」
「降すたいな」
「そうする、では次はだ」
　英雄はさらに言った。
「近くの城に入るが讃岐の拠点としてはな」
「十河城たいな」
「あの城を手に入れてな」　
　そうしてというのだ。
「讃岐全体の拠点としてな」
「そのうえで、たいな」
「阿波や伊予を攻めていく」
　そうもするというのだ。
「これからな」
「そうたいな」
「ではだ」
「これよりたいな」
「さらに攻めていく」
　こう言ってだった、英雄は上陸してすぐに各勢力に使者を送った。するとすぐに幾つかの勢力が降った。
　十河城にいた国人もあっさりと降った、それで英雄は主力をこの城に入れて自身も仲間達と共に入城した。
　そのうえでだ、仲間達にあらためて言った。
「まずは讃岐だ」
「この国をですね」
「完全に手に入れる、阿波や伊予はな」
　こうした国々はとだ、奈央に答えて述べた。
「それからでいい」
「まずはこの国をですね」
「完全に掌握してだ」
　そうしてというのだ。
「そのうえで確かな基盤にしてな」
「そのうえで」
「次だ」
「阿波や讃岐にですね」
「兵を進めていく」
「そうするのですね」
「焦ることはしない」
　英雄はこうも言った。
「まずはじっくりとだ」
「この讃岐をですね」
「完全に手に入れて治め」
「それからですね」
「他の国に行くのだ」
「では」
「そして今はな」
　英雄はさらに言った。
「飯の時間だな」
「そうですね、確かに」　
　奈央は英雄の今の言葉には微笑んで応えた。
「それではですね」
「今から全軍飯を食う」
「食事は忘れないですね」
「腹が減って何が出来る」
　それこそという言葉だった。
「だからだ」
「ここはですね」
「まずは飯だ」
　それだというのだ。
「時間だからな」
「それでは」
「ではですね」
　紅葉も英雄に言ってきた。