女神と星座の導きによりて
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星9つ 年少者達
さて、この状況はどうしたらいいでしょうか……。
「カミュ、君、ミロに恨みでもあるんですか……?」
「 ? 何の事です?」
いや、何の事です?じゃ、ねーですよ。
「この年でフリージングコフィンが完璧に使えるとは」
「ああ、天才か」
サガ、アイオロス、そういう事でもねーです。
「お二人共、そういう事ではないと思いますよ」
ジト目でそう言ったのはムウです。私の代わりにツッコミ入れてくれて、せんきゅーですよ!
「見事に凍ってるな」
コンコンと大きな氷を小突いたのはアイオリアです。
「でも、どうするのだ?このままでは本当に死んでしまうぞ」
後頭部をポリポリとかいて恐らく、冷や汗を掻いているのはアルデバランです。
「ん?念仏でも唱えるかね?」
平気な顔してそんな事を言うシャカ。
そして、アイオリアが小突いた大きな氷の中身は、カミュを仲が良いという自負があるのでしょうけど、ふざけて怒らせてしまい、フリージングコフィンによって凍らされたミロです。(テテーン)
アイオロスの言った通り、完璧なフリージングコフィンですけど、カミュに聞いた所、
「凍らせるだけなら得意です」
とか。この子、絶対に怒らせたらあかんヤツです。
そう、実は三人が来たと思ったら、もう、あれからもう一年経ち、年少組、六人が各地の出身地、修行場から聖域に黄金聖闘士候補として集められ、修行の続きをしに来たのです。
……ふむ、年月とは経つのが早いですね。しみじみ。
先輩としてしっかりせねば!ですね。
「シュラー、ちょっとこの氷、切ってくださいー」
「ふぅ、仕方ないな……」
そう言ってミロを傷つけない様にギリギリの所で氷を切っていきます。
流石、聖剣使いですね。
「氷職人になりませんか?」
「ならん」
すっごく呆れたって顔してますね。サーセン!
まぁ、さておき
「では、皆さん、ここにマントがあります」
「いつの間に……」
腰に巻いていたので目立たなかった様ですね。サガ、気付かないとはまだまだですね。ふふっ、何故持っているかは秘密です。
「そのマント、どうするんだ?」
アイオロスが何気なく聞いてきます。
「こうするんです」
マント全体に小宇宙を纏わせてミロを包み込み、そのまま小宇宙に熱を宿らせ、しばらくすると……
「さ、さむっ、げほっげほっ!」
「あ、ミロ」
ミロが寒がりながらも咳をしてマントから出てきました。
「「「「「おおー」」」」」
「なるほど」
「考えたな」
「まぁ、こんな感じですね」
ふっふっふー、どうでしょうか?中々やるでしょー?(ドヤァ)
「うわっ、うっぜ」
おや、この声は……
「デスくーん?聞こえてますよー?」
「げっ」
さーって、次は鬼ごっこの始まりですよー!
□■□■□■□■□■□■
もう、描写的にわーわー言いながら皆でデス君を追いかけます。
「捕まえたらおやつ上乗せですよー?」
「「「「「はーい!」」」」」「うむ」
一人だけ返事が違いますが、気にしない気にしない。
「普通、お前が捕まえに行くのではないのか?」
「まぁ、姉さんだから」
シュラのツッコミをそう言い返すディーテ。むむっ、どういう意味ですか?
「そういう意味だよ」
なぬっ!?心を読まれた!
「いや、普通に雰囲気でわかる」
すごいですね!
「お前らー!ひぃっ!いい加減、はぁっ!俺を助けろー!」
「「面倒だから嫌だ」」
「ひっで!って、ちょっ、カミュ!さりげなく凍らせんな!シャカ!?お前まで参加してたのかよ!!うおっ!?アルデバラン!背後からってーのはひきょっ、ちょっちょっちょっ、アイオリア、ミロ、ムウ!その構えはぁっ!!?」
うーむ、中々楽しそうですね。良い修行になります。関心関心。
「……止めなくて良いのか?」
「止めに入っても良いですよ?」
私は双魚宮におやつの上乗せ取りに行ってきます。
「「「「…………」」」」
サガとアイオロス、シュラとディーテはそのまま黙ってデス君の様子を見ている事にしたみたいです。
で、双魚宮にマドレーヌを取りに行って、コロシアムに戻るとデス君が色々と大変な事になってました。そうですね……。デス君、気絶してますね。もう逃げられないと言わんばかりに下半身のみ凍り付いてました。……ユリティースかな?
サガとアイオロスは苦笑いしてますけど、シュラとディーテ。二人共、青筋出てますけど、大丈夫ですかー?
「はぁ……姉さん、私達じゃ無理だと思うから助けてあげてほしい」
まったく、仕方ないですね。
「皆さーん、そのカニさんは置いておいておやつにしますよー」
そういうとミロとアイオリアが我先にと、走ってきます。
おおーっと?カミュが地面を凍らせてミロとアイオリアを転ばせて?自分はスケートの要領で滑って来ましたー!
でも、ミロの横を通った時に足を捕まれ、転んでますね。
遠周りで来たアルデバランとムウ、シャカが早かったです。
おや、ムウとシャカがアルデバランに先を譲ってますね。
貴方達、天使か……!いや、聖闘士だったわ。
そして六人はおやつタイムに入りました。
そんな六人を横目にシュラとディーテがデス君を助けてます。
子供を甘く見ない方が良いですよ。
手加減知らずなんで、いつも本気モードです。
「真名、なんか手馴れてないか?」
「小さい子が好きなだけです……言っておきますけど、そういう意味ではありませんからね?勘違い、のーせんきゅーですよ」
気のせいではなければディーテとシュラが私から後退りながら少し離れてました。お二人さん、後で双魚宮裏に来なさい。
ブラッディローズ食らわせますよ。
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