女神と星座の導きによりて
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星5つ 弟弟子
帰るカノンを遠くから見守り、しばらくして教皇宮に行く準備をしたらサガとアイオロスを待ちます。
気持ちが流行って、入口から階段を見下ろしていると宝瓶宮、水瓶座の守護する宮から二つの影が出てきました。
二人共キチンとそれぞれの黄金聖衣を着て登場です。
「サガ!アイオロス!」
「こんにちは、真名」
「真名、待たせた様ですまないな」
「いえいえ、私もさっき出てきたばかりです」
ふおおおおおおおお!
黄金聖衣を着てる二人を改めて見ますが、めちゃカッコイイです!
これで10歳と9歳とかありえないのですが!!
「では、行こうか二人共」
「ああ!」
「はい!」
うー!楽しみです!もしかしたらアフロディーテが私の弟弟子になるかもしれないんですよね!そういえば後の二人は誰でしょう?
なんとなく聖剣使いと冥界送りっぽいですよね。
え?名前を出せですか?すみません、ネタバレになるのでまだ言えません。アフロディーテは良いのか?ですか。気にしなーい、気にしなーい。
□■□■□■□■□■□■
「皆、集まったな。……では早速だが紹介しよう。新たに加わる黄金聖闘士候補達だ。まずは蟹座の黄金聖闘士候補、デス」
「……おう」
此処は教皇宮にある【謁見の間】です。
普段、教皇様と会う時は此処で謁見するのが習わしらしいですよ。私が双魚宮で出会ったのは特例だそうで……あれ?私、たまに教皇様が双魚宮に来るので貢物(お菓子)お渡ししてるんですけど?(ワイロと言うなかれ)
この教皇様、意外と茶目っ気があるぞ!まぁ、とりあえず今は紹介の方に集中せねば。
教皇様に背中を押され出てきた銀の髪をオールバックにしている、ぶーたれた顔付きの多分デスマスク。
っていうか、デスマスクの名前って最初は【デス】だったんですか?初めて知りました……。
「こちらが山羊座の黄金聖闘士候補、シュラ」
「よろしく頼みます」
教皇様が次に紹介したのはシュラでした。
名前を呼ばれて自ら前まで出てきました。おお、この頃から目付きが鋭かったんですね。しかし、デスマスクもちゃんと挨拶しなされ。お?シュラの後ろで隠れているのは……。
「最後に……む、アフロディーテ。隠れていないで出てきなさい」
「!」
そうして教皇様はポンと軽くアフロディーテ(?)の背中を軽く押しました。
んん?前髪が長くて素顔が見えません。ふむふむ、この子がアフロディーテですか。この位の時は恥ずかしがり屋さんだったんですかね?
「そして、この子が二人目の魚座の黄金聖闘士候補、アフロディーテだ」
「アフロディーテです……。よろしくお願いします」
そうアフロディーテが挨拶すると教皇様は「うむ」と頷き、今度はこちらを見て
「では今現在聖域に居る黄金聖闘士と候補の紹介をする。では、サガ」
「はい」
「「「!」」」
サガが前へ出ます。すると、三人はそれぞれ目線をこちらに合わせていなかったみたいで、改めて私達を見ると目が真ん丸です。三人共固まっちゃいました。
まぁ、私はともかく、サガとアイオロスは黄金聖衣着てますからね。眩しそうです。
「私は双子座のサガ。三人共、よろしく」
そういうと、サガは三人の身長に合わせて屈んで安心させる様に笑顔で挨拶しました。
「次、アイオロス」
「射手座のアイオロスだ。よろしく頼む」
こちらも爽やかな笑顔です。うーむ、二人共やるのぅ。
「そして、最後にこの子が一人目の魚座黄金聖闘士候補、真名」
「こんにちはー!魚座の聖闘士候補、真名です!」
「!」
お、やっぱりというかアフロディーテが反応してます。
「なんだ、女じゃねーか」
そんな声が聞こえました。むむ?なんじゃなんじゃ。
「おい、アフロ。良かったな、女が競争相手で。楽勝だろ」
「デス……」
ふむぅ?これは?
「止せ、デス。失礼だぞ」
「何言ってんだシュラ。おれはアフロを心配して言ってんだぜ!」
おや、やっぱりそうですか。私ったら……
「教皇様と黄金聖闘士様の前だよ。デス」
「ふん。でも、本当の事じゃねーか」
な め ら れ て ま す ね 。
「ふむ、デス君」
「!?」
デス君(今後こう呼びましょう)の後ろに音速で移動します。まぁ、私はまだ光速には動けないので音速なのです。もっと頑張らねば。
そしてびっくりしたデス君は私が居る後ろを振り向いた瞬間。
「な・ま・い・き、ですよー」
思いっきり手加減してのデコピンを食らわせます。
「でえっ!?」
デコピンした所が真っ赤に腫れてます。
うーん、もうちょい力加減を抑える訓練もしないとですねー。
「こ、こんの馬鹿力女!何しやがる!!」
「あまり、私を甘く見ない方が良いですよー?」
「くっ、こんな女、冥界に飛ばしてやる!」
お!来ますか?積尸気冥界波。
「せきし「やめなさい」!?」
サガがデス君の肩に手を置いて後ろに下がらせます。
「先ほどアフロディーテも言っていただろう、教皇の前だ。真名も、挑発に乗るな。精神の修行が足りていないのではないか?もっと精進しろ」
「はい!もっと精進します!」
シュピッと敬礼のポーズを取ります。
あ、今デス君が「けっ!」とか言って不貞腐れてます。
膝カックンしてやりましょうか?(にっこり)
なんてな!
「落ち着いたか皆の者」
「「「ハッ!教皇、失礼いたしました」」」
「「「はい!失礼しました!」」」
教皇様の言葉を聞き、私達は直ぐに教皇様に跪きました。
とりあえず、なるほど。シュラはまだ良くわかりませんが、幼い頃から自分に厳しそうです。アフロディーテは検討違いではなければ、結構な恥ずかしがり屋さんですかね。デス君は……うん、楽しくなりそうかもしれませんね!
「では、真名よ。これからはアフロディーテと共に修行に励みなさい」
「はい!教皇」
「は、はい!」
ちょっとアフロディーテが不安そうな感じで返事をしましたが、まぁ、その内慣れるでしょう。見た目や雰囲気に騙されちゃダメです!このお爺ちゃん、意外とお茶目やぞ!
「ではこれにて解散。皆の者、しっかり精進する事。良いな」
そう言って教皇様は謁見の間を去っていきました。
「では、アフロディーテ?」
「は、はい……」
おおう、警戒されてますね。
「これからよろしくお願いします」
私はそう言うと右手を差し出しました。
おっと、もちろん声は明るめに言いましたよ?
「あ……はい、よろしくお願いします」
そうお互いに挨拶し直し、握手するのでした。
さてこれからどうなる事でしょう?
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