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大蒜だらけ

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第四章

「冒険者がしょっちゅう出入りしているのに」
「マンティコアは見付かってない」
「だったら他の場所にいるね」
「そしてそこは」
「灯台下暗しだよ」
 少彦名大神は鋭い声で指摘した。
「つまり」
「赤穂の街」
「そう、しかも赤穂の街は最近下水道を造っていってるね」
「太平洋全体で」
「インフラだったね」
「そう、その一環で」
 これは上水道もだ、太平洋全体でそうした政も進めているのだ。
「そうしていってるけど」
「下水道は人が滅多に入らない」
「となると」
「そう、そこにだよ」
「マンティコアが潜んでいる」
「若し他に魔物がいたら」 
 そのマンティコア以外にもというのだ。
「その連中もな」
「ほな」
「うん、下水道に入ろう」
 これが少彦名大神の見立てだった、石川は自身の神具の言葉に頷いた。そして志賀と共に赤穂の下水道に入り。
 その中を調べた、すると実際にだった。
 マンティコアがいた、しかもこの魔物だけでなく。
 キマイラやゴーゴン、ヒュドラ―等日本にはいないもっと言えば限られた地域にしかいない凶悪な種類の魔物が揃っていた、その彼等を見てだった。
 石川は顔を強張らせて志賀に言った。
「ここは」
「そやな、すぐにな」
「この魔物を全部退治して」
「ことを収めるか」
「この連中はおそらく」
 また少彦名大神が石川に話した。
「密売業者が何かが」
「魔物を飼いたいっていうお金持ちに売ろうと」
「それで持ち込んだのかと」
「マンティコアとかは稀少な魔物や」
 キマイラやゴーゴンにしてもだ。
「凶悪な分出現頻度も少ない」
「棲息している地域も限られていて」
「稀少なだけに」
「飼いたいっていうお金持ちもいます」
「そのお金持ちに悪質な密売業者が売ろうとして」
「ここに入れてたのが」
 それがというのだ。
「こんな連中やさかい」
「密売業者が襲われてか」
「食べられて誰も管理せん様になって」
「ここにおるか」
「それでこっそりと真夜中に出たのが」
「山田さんが見たのやな」
「そうかと、それでこの連中は」
 すぐにとだ、少彦名大神は石川に話した。
「今から」
「それは言うまでもないし」
「ほな」
「やるか」
 志賀も言った、志賀は自分の神具であるフォークをもう出していた。そのうえで石川に対して言った。
「今から」
「私等は戦は専門やないけど」
「それでもな」
「状況が状況や」
「ここはやるか」
「二人でな」
 二人で話してだ、そしてだった。
 石川は術で、志賀は術だけでなくフォークも使ってそのうえでだった。
 マンティコアをはじめとした凶悪な魔物達と戦い全て倒した、戦闘は得意でなくとも二人もやはり星の者達だ。どの様な魔物がどれだけいても勝つことは出来た。
 そして下水道を調べているとだった。散らばっている無数の人間やエルフやジャガーマンといった人の骨が散乱していた。少彦名大神はその骨達を見て石川に言った。 
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