ヴァンガードG ネクステージジェネレーション degrade
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Turn:17 激突!リンクジョーカー!
前書き
フォールファイターたちが動き始めた
あちこちで始まる戦いの混乱に乗じて動き出す影
根絶者の企みを阻止するためユウカがシェンメイに挑む
決戦の時は近づきつつあった
普及協会の本部に次々押し寄せてくるフォールファイター
手分けをして集まったファイターたちがその数を減らそうと頑張っていた
「クロノドラゴン・ギアネクストでアタック!」
「導きの宝石騎士 サロメでアタック!」
ミライとミツキもその戦列に並んでいた
Turn:17 激突!リンクジョーカー!
「明らかに数が増えている………」
「伊吹さん………」
背後から声をかけられた伊吹は驚いて振り返る
そこにいたユウカはデッキを見つめて悲しげな表情を浮かべていた
「彼らの狙いは一体何なんでしょう」
「櫂ユウカ………フォールしたわけではなさそうだな、おそらく立凪ノームだ、奴はクレイとこちらの世界、二つの世界の行く末を見守るための力を持っている」
「そう………だからこそ、より安全な協会本部に連れてこられたというわけさ」
驚いて飛びのくユウカの背後にはそのノームの姿が
「おそらく僕を媒介にして二つの世界をつなぎ、丸ごと飲み込んでしまう算段なのだろう」
「不用意に出歩かれては困るな」
ノームに険しい表情で話しかける伊吹
「ふっ、ここなら君が守ってくれるだろう、それとも守る自信がないのかい?」
「………いいだろう、ただし俺の目の届く範囲にいてもらう」
「承知したよ」
二人の会話を聞いたユウカはフォールファイターたちの下へ急ぐべく部屋を飛び出そうとしたが
「なっ!」
そこにはシェンメイの姿があった
「くっ、いつの間に侵入を………」
「ミライ!」
手に持っていたドランのカードが光と共に声をかけてきた
「根絶者がすぐ近くにいる、こいつらは陽動だ」
「陽動!?」
「えっ!?ミライさん?」
ドランの声が聞こえていないミツキは戸惑う
「何とか戻らないと………でもこいつらをミツキ一人に………」
「行ってくださいミライさん」
「でも、ミツキに何かあったら………」
「心配はいらない!」
突如として聞こえてきた声にミライ達が驚いていると上空にいつの間にか来ていたヘリから人影が
「ミツキは僕たちが守るよ」
「大切な娘だもの」
「お父さん!?お母さん!?」
シオンとアムがパラシュートを使い降りてきた
デッキを構えて二人もフォールファイターに向かっていく
「私も来たよ」
「コユキちゃん!?どうして………」
いつの間にかフォールファイターと戦っていたコユキ
よく見るとフォールファイターたちの中に何人か彼らと戦うファイターたちの姿も見えた
「皆同じ気持ちだから、二つの世界とか、そういうのじゃなくて、笑顔で楽しくファイトできる日々に、戻りたいんだよ」
コユキの言葉に賛同するようにシオンとアムがフォールファイターを倒した
「そうさ、君たちはただ笑ってヴァンガードを楽しむだけでいい」
「悲しい戦いに巻き込まれるのは私たちだけでいい、でも、起こってしまったなら」
「あんたたちだけに任せちゃおけないのよ」
トコハがライドしたアーシャがフォールファイターのヴァンガードを蹴散らした
トコハの周りではクミやルーナがフォールファイターと戦っている
「ストライドジェネレーション!ファンタスティックパッション パシフィカ!」
エミのライドしたファンタスティックパッションの周りにパシフィカのユニットたちが集まって手をつなげて向かっていく
「転生竜 ホーリースクワイヤ・ドラゴンでアタック!」
エミと共に戦うのは青い髪の男性………彼女の兄、先導アイチ
「焼き尽くせ!ドラゴニック・オーバーロード!」
「アタック!エシックス・バスター・エクストリーム!」
「ツクヨミ!」
そしてかつてともに道を目指したチームQ4の仲間たち
「久々の揃い踏みですね」
「できればこんな形はごめん被りたかったんだがな」
「文句言ってる暇あったら、少しでもこいつらの数を減らさないと」
「クロノドラゴン・ネクステージ!」
ネクステージの放った攻撃によってフォールファイターのヴァンガードが倒される
「って!なんで俺だけこんなところにいなきゃいけねえんだよ」
主要なファイターたちが本部に集いつつある中でクロノはクリスたちと共に空港で足止めを食っていた
「まあしょうがないじゃないかクロノ」
「とにかくこいつらを倒さないと」
本部長室の窓ガラスが割れたことで破片が散りファイターたちの注意がそちらへ向いた
「伊吹………」
本部長室の方を見つめる櫂の視線はどこか悲しげだった
「まさかここまで力をつけていたとはな」
ファイトに敗れ無残に破壊された本部長室に横たわる伊吹
「だが残念だったな………メサイアを失っても、俺はまだその加護によって守られている、俺がフォールすることはない………」
「どうやらそのようだな」
気を失った伊吹を一瞥するとその部屋を立ち去るシェンメイ
「はぁっ、はぁっ」
ノームの手を引き本部の逃げるユウカ
だが目の前の壁が破壊されその中からシェンメイが現れる
「あなたは確か………」
「そいつを渡してもらう………」
シェンメイの放った気に圧されるユウカ
「どうやら主導権が移ったようだね………こいつが親玉だ」
「ならやることは一つです」
そういってデッキを構えるユウカ
「ノームさんは今のうちに………」
「やれやれ、無力な自分が嫌になるな」
そういってノームはその場から離れていく
「伊吹本部長!」
ミツキたちのおかげで中に入ることが出来たミライは倒れた伊吹を抱き起した
「う………新導ミライか………これを」
一見すると真っ白に見えるカードをミライに渡す伊吹
「これは………」
「ディペンドカード………かつてはユニットの召喚のために使われたものだ、クロノのプロジェクトを進めていく段階で、研究用として一つだけ用意していたものだ………これをお前に託す」
「ディペンドカード………」
「ほう………」
「っ!?」
突如割り込んできた声にミライは入り口を見る
「そんなものまであったとはな………ちょうどいい、そいつも渡してもらう」
「………タツマ」
同じ頃ユウカとシェンメイのファイトも進行していた
「ライド、迅速な根絶者 ギアリ、スキルでブランク・ドラコキッドをバニッシュデリート」
ブランク・ドラコキッドがギアリに刺されてその体が霧のように消えてしまう
「(根絶者………聞いていた話ではこの子のデッキはエンジェルフェザーだったはず………)」
「ギアリでジンクにアタック」
ユウカがライドしたジンクにギアリが向かっていく
【威圧する根絶者 ヲクシズ】トリガーなし
ギアリの爪で切り裂かれたジンクは悲痛な声を上げその場で膝をつく
【混迷の根絶者 ジンク】トリガーなし
「焦るな………根絶者とは一度戦っている、その戦い方も十分知っている」
体を押さえながら何とか立ち上がってギアリを見据えるジンク
「ライド!混濁の星輝兵 アイアン!さらにコロニーメイカーをコール!アタック!」
アイアンが剣を振り上げギアリに向かっていく
「ノーガードだ」
「ドライブチェック」
【星輝兵 ネビュラキャプター】ドロートリガー
「パワーはコロニーメイカーに、一枚ドロー」
アイアンの剣で切り裂かれたギアリは大きく身を後ろに下げた
【撥ね退ける根絶者 ヰガルガ】トリガーなし
「ジンクのブースト!コロニーメイカーでアタック!」
コロニーメイカーの攻撃も決まって4点目のダメージ
【禁ずる根絶者 ザクヱラド】トリガーなし
「ターンエンド!根絶者の弱点は大きすぎるコスト、だから速攻を仕掛ければいずれ息は切れる、持久戦は私のデッキの得意分野よ」
「ふっ、そうだったな、リンクジョーカーの使い手であるお前に、一度戦術は見られてしまっていたな………」
そういって1枚のカードを手に取るシェンメイ
「だが、これまでの根絶者と同じと思うなよ………呼び覚ませ終焉を、来たれ、世界を飲み込む闇の支配者………ライド」
不気味な闇がヴァンガードサークルを包み込む
「何なの………この力」
あまりの力に姿を現す前から圧倒されるアイアン
「黒闇の根絶者………グレイエンド!」
新たな根絶者が姿を現し咆哮を上げた
後書き
次回予告
「大丈夫かい?伊吹君」
「ああ、助かった」
「困ったときはお互い様だろう」
「それにしても、俺は何度命の危機にさらされるんだろうな」
「あっ………まあ」
turn:18 黒闇の根絶者
「ソウジは大丈夫だろうな………」
「えっと………大丈夫だよ、きっと」
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