レーヴァティン
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第七十八話 山の頂上の仙人その十一
「江戸に行くたい」
「江戸か」
「この島では都、大坂に匹敵する大きな街たい」
「そこに行ってか」
「そしてたい」
そのうえっでというのだ。
「ここはたい」
「情報収集にだな」
「そして江戸にいれたばい」
「そこでだな」
「仲間にするたい」
そうすればどうかというのだ。
「ここは」
「そうだな、ではな」
「江戸たいな」
「そこに行く」
英雄は即断した。
「そうするぞ」
「よし、ではな」
幸正も英雄のその言葉に応えた。
「江戸に進むか」
「山を降りて港の船に戻ってな」
「そうするか、また船旅だな」
「いやあ、船旅なんて久し振りたい」
香織は二人の話を聞いて笑顔で述べた。
「楽しませてもらうたい」
「いつも移動は雲でか」
「あれに乗るか移動の術でたい」
そうしたものを使ってというのだ。
「しているたいからな」
「だからか」
「これから楽しみたい」
「そうか、じゃあな」
「戸締りをしてから下山するとよ」
「港までも術で行けますね」
夕子がここでこのことを言った。
「そういえば」
「そやな、ここの戸締りしたら」
耕平は夕子の話を聞いて述べた。
「すぐに港に術に戻ってな」
「そしてそのうえで」
「出港やな、しかし船をよお使うな」
「この島にいますと」
「実質湖に浮かんでる様なもんやしな」
この島はそうした嶋だというのだ。
「そやからな」
「そうですね、ですから」
「船を使うことも多いな」
「伊勢から八丈島もそうで」
「これからもそうで」
「船旅もほんまに多いわ」
こうした話をしてだ、香織が戸締りをするとすぐにだった。
一行は八丈島の港に行った、そのうえで船に乗って江戸に向けて出港した。
第七十八話 完
2018・8・16
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