異世界転移した最強の俺、追放されたSSS級冒険者(美少女)を拾う
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接触-7
エリカの説明により、キャサリンはたまたま歩いていた神殿の人に事ず手を頼んで、俺達の方に様子を見に来たらしい。
そして倒れた男たちを一通り見まわしてからキャサリンが、
「これは……」
「俺達を襲ってきた人物です。俺と、SSSランク冒険者であるエリカを狙っていたみたいです。そして強い冒険者を捕らえて操って自分たちの駒にしているようです」
「……分かりました。この方たちの治療などはこちらで行い、どういう経緯でそうなったのかについても事情を聞くことにします。あとの事はお任せください」
「よろしくお願いします」
「はい、また、お二方も狙われている危険がありますので……現在分かっている範囲での情報の共有も兼ねて、神殿に来ていただければと思います」
そう俺はキャサリンに言われる。
俺は、あの謎の教団とやらにこれからも追われ続けるのかと思いながら、そこでルーシーが俺に近づいてきて、
「ユウスケ酷いよ」
「? 何が?」
「エリカの戦闘シーンが私、見れなかった。せっかく可愛く飾ってあげたのに!」
「……そういった余裕がある感じじゃなかったな。確かに雑魚っぽいボスくらいまでなら余裕があったが、後から来たのが……得体が知れなくて、危険そうだった」
「そうなの?」
「そうだ。むしろルーシーがここにいなかったのは良かったかもしれない。あいつはルーシーの存在に気づいていないから……いざとなったら、そこを逆手にとって攻撃ができるかもしれない」
そう俺は言っておく。
本当はあの得体のしれない存在に、“女神”であるルーシーを気づかれたくないという気持ちが俺の中にあった。
もしかしたらあれが俺が今回戦わなければならないかもしれない、真のラスボスかもしれないのだから。
それにこの世界の女神の存在を、あの怪しい人物に気づかせるのは得策ではないだろう。
だって以前女神であるルーシーに、
「もしお女神であるルーシーがいなくなったらこの世界はどうなるんだ」
「しばらく存続してから消滅する場合や、その世界から超人がたくさん産まれて神みたいになったりする場合もあるようですよ」
「……ルーシー、ひょっとしてこの世界に来るのは“危険”なんじゃ……」
「ちょっとくらいは大丈夫~」
というのを真に受けて俺は一緒にいるが、現在のこの状況だと大丈夫なのだろうかと俺は考えてから、いざという時はこの世界から出て行ってもらおう、その方が安全だしと思った。
とりあえず後であの空間にルーシーを即座に転送する魔法がないか調べておこうと心の中で俺が決めたのはいいとして。
とりあえず女神であることはばらさないように話した俺は、キャサリンに、
「では早速神殿の方でお話を聞かせていただきたいと思います。丁度この倒れた人たちを回収する人たちも来ましたので、これで……証拠隠滅の危険はなくなったかと」
「……そういったことは何度かあったのですか?」
「二回ほど、そうなりそうな現場に遭遇しております」
そうキャサリンが淡々と答える。
それを聞きながら、随分と殺伐としているなと俺は思ったのだった。
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