異世界転移した最強の俺、追放されたSSS級冒険者(美少女)を拾う
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接触-6
結局一番情報を持っていそうな敵を取り逃がしてしまった俺は、残念におもいつつ、けれど危険すぎる相手で、まだ何者かが分からない以上深追いはしない方がいいだろうと判断した。
それにあの状態で“ステータス・オープン”をして、こちらの能力を確認させるのはあまりよろしくないだろうというのもあった。
とはいえ、おそらくはその人物たちの手下であるここにいる全員を“ステータス・オープン”してみるといいのかもしれない。
そう思いながら周りを見回すと、まだあの戦闘員のような人物たちは気絶したままのようだった。
ならばすぐにでも能力を見てしまおう、と考えた俺は、
「エリカ、“ステータス・オープン”でこいつらの能力を見てみる。もしかしたらエリカが知っている手掛かりがあるかもしれないから確認してくれ」
「わかったわ」
といった会話をして、早速能力を俺達は確認することになったわけだが、
「え~、なになに? 『バラム・トレア。42歳、Aランク冒険者。現在状態異常【傀儡】により本人の意志の所在はなし。この魔法は“グラッカ教団”の秘術によるもの。能力値系統は……』特に見なくていいか。この“グラッ教団”の実態は……なぜかほとんど見えないんだよな。前やった時は。今回は情報が更新されているといいな。『……魔王を幾つも生じさせる行為を行っている。また指揮系統は幾つかの役職に別れており、このレベルの人物が扱えるのは、ランクCである。その上には、トップのSランク以降、A、B、C、D……Eランクにまでに別れる』とのことか。でも場所は書いていないな。そして魔王関連か。面倒なことにはなったが以前よりも情報が手に入ったのはいいな。だがこの教団については今後も積極的に情報を集めておいた方が良いかもしれないな。俺が呼ばれた意味にも関係があるかもしれないし」
と、ステータスを読み終わった俺はそこで、エリカの様子がおかしいのに気付く。
驚いたような凍り付いたようなそんな雰囲気だ。
どうしたのかと俺は思って、
「エリカ、何か見つけたのか?」
「いえ、このバラムという人、熟練冒険者としてあったこともあって、以前汲んだこともあるのだけれど……」
「けれど?」
「ここ一か月、行方不明になっていたはずなのよ。……もしかしてここにいる人たち善人、熟練の冒険者なんじゃ……」
「そういった人間を操って、駒にしているってことか。……とりあえ頭上は後で聞くとして、全員の傀儡系の魔法は解除して……」
「出来るの? 秘術じゃないの?」
「この世界に存在している物なら大丈夫だろう。一応分析して解除しておくか」
そう俺は言って、そこかしこに倒れている全員を含むような魔法を使い、それらの魔法を解除してから、
「あとはあの神殿の人、キャサリンに事情を話してこの人たちからも話を聞いた方がいいだろう。多分、あの人が俺達にてつだっえ欲しいのは……さっき逃げた奴らといった“グラッカ教団”の話だろうから」
「そうね。魔王と関係しているとなると、あの預言を考えると関係していそうだものね」
エリカとそう話して俺はここに残り、エリカにルーシーやキャサリン達を呼んできてもらったのだった。
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