異世界転移した最強の俺、追放されたSSS級冒険者(美少女)を拾う
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沸騰したように顔が赤くなったエリカ。
いったいどうしたのだろうと俺が思っていると、
「そ、その、私には似合わないって……」
「そんな事はないと思うが。ルーシーはどうだ?」
そこで俺の感覚がもしやおかしいのではと疑惑を持ったので、この世界の事に詳しいルーシーに聞くと、
「うん、可愛い服も似合いそうだよね。そういえばこの前、“マリ”産地の娘さんが忘れていった雑誌があった気がするから、持ってくるわ。確か特集で、ひらひらした服がいっぱいあったはず~♪」
そこでルーシーが何かいいことを思い出したらしく、その雑誌をとりに行ってしまった。
楽しそうだなと俺が思っているとそこでエリカが、
「た、確かに本当の情報が描かれるようね。そ、それで、能力の、もう少し詳しい仮説を教えて欲しいわ」
「確か、この世界そのものを俺は、“全て”“認識”しているらしい」
「? どういうこと?」
「“知覚”するということはその存在を“認識”する……つまり、その存在に干渉して“情報”を読み取る、ということだそうだ。それでどうやら俺の特殊能力は自動で発動するらしくて、この世界に俺が“存在”した瞬間、この世界の情報を全て“理解”しているらしい」
「らしいって……それって“理解”しているといえるの?」
「よく分からないがそうらしい。大抵の情報は引き出そうと思えば引き出せるし。話さなくても、他の人にも見せられるように、例えばそこに木の情報を先ほどの光の窓に表したりできるし……ああそうだ、どうもこの世界に着た瞬間、“言語”も“認識”したらしくて、俺としては俺の国の言語で見聞きしている感覚なんだが、この世界の言語で話しているらしい。しかもこの世界の文字も俺には読めるみたいなんだよな」
そうこの世界にきて真っ先に感じた不思議な出来事を思い出す。
ルーシーは俺たちの言語で話してくれていたらしいが、この世界の人達は普通に日本語を話しているように聞こえたのだ。
本当にゲームか何かの世界にやってきたのか、とあの時は俺は思ったものである。
そう俺が考えているとそこでエリカが、
「わかったわ。考えてもどうしようもない、特殊能力としか言えないような能力だって」
「だろう? 俺もよく分からないがそういうものなのか、便利だな、で終わらせたしな」
そう俺が返すとエリカは、もう何も答えなくなった。
どうやらある意味で“納得”してくれたようだ。
そう俺が思っているとルーシーが戻ってきて、
「この雑誌だよ~、ほら、魅惑のフリル特集。それでそれで。エリカ姫はどれがいい?」
「……姫とつけないでいただければと思います。今は身分を隠しておりまして、その関係で名前呼びの方がいいです」
「わかった。エリカ、どの服がいい?」
「……もうこの際、秘密もばれたし、好きなものを選んでやる……そうですね。これが好みでしょうか」
「ああ、これ。この服か。それじゃあ、行くよ~」
そこでルーシーが何かをやろうとした。
エリカは何をするつもりだというかのように焦っている。そして、
バフッ
そんな音がして俺の目の前でルーシーが魔法をつかい、先ほどのエリカが指さした服を、エリカに着せたのだった。
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