ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

いよいよ始まるファイナルステージ
ミライたちの相手は昨年度優勝チーム、エドラリッター
強敵とのファイトを前に気合の入るミライ
そしていよいよ準決勝の幕が上がった 

ついにファイナルステージ進出を決めたミライたち
ミライは自宅でマモルとファイトしていたが
「むーっ」
「ははっ、流石にまだまだミライには負けないさ」
どうやら負けてしまったようでむくれていた

Turn;40 エドラリッター

「兄さんもちょっとは手加減してあげなよ、まったく大人げないんだから」
「いやいや、ここで手加減したらミライにも失礼だからね」
そんな二人に紅茶を淹れて持ってきたトコハ
「ミライも大変ね、ま、私も似たようなもんだけど」
そう言ってトコハは懐から取り出したカードをミライに差し出した
「あっ！お母さんこれ！」
「どう？そのカードでリベンジしちゃって」
渡されたカードを確認したミライは目を輝かせるが
「あ、でもこれデッキも組み直さないとだめかも、それにGゾーンのカードも考えなきゃ」
「手伝おうか？」
「いい、自分でやる」
そう言ってミライは現状のGユニットを並べ始めた

「これより、U-20ファイナルステージ、第一試合を行う」
ファイナルステージは3本勝負
先鋒、中堅、大将の順に戦っていき先に二勝したほうが勝利
また、この試合からはギアースを用いるためより迫力が増すこととなる
フォーチュンライトの先鋒はミツキ
エドラリッター側からは大きな帽子が特徴の清楚なイメージの少女、音羽ミチル
「「スタンドアップ！ヴァンガード！」」
惑星クレイ、メガラニカの洋上ステージ
岩場に立ったヘロイーズがステージの中心にいるユニット、Chouchou サーシャを見据えた

「人魚だ………」
「そりゃバミューダ△だからね」
そのユニットを見たタツマが思わず声を漏らすとミライが冷静に指摘した

「宝石騎士とChouchouか～！なんかいいな、この対決、華やかでさ」
観客席で観戦していたカズヤも素直な感想を告げていた
「うげっ！」
「ん？どうしたんだタイチ？」
タイチが声を上げたことを奇妙に思ったカズヤは彼に問いかける
逆側に座っていたハルカはそんなカズヤを負のイメージを纏いながら睨み付けていた
その状況を見たタイチはなんだか息苦しくなるような気がした

「ライド！Chouchou サブリナ」
「（パワー8000のサブリナ………Chouchouデッキの最大の特徴は多大なアドバンテージによる防御力、私にとっては辛い相手）」
ミツキは慎重に相手の出方を窺っていた

「人魚だ………」
「先鋒、ミツキにして正解だったみたいね」
そして相変わらず見とれているタツマに対してミライは聞こえないようそっとため息を零した

「クリスティーンでヴァンガードにアタック！」
岩場を飛び移りながらクリスティーンがサブリナに向かっていく
「ドライブチェック！」
【宝石騎士 そーどみー】トリガーなし
「（そーどみー！これなら！）
クリスティーンに切り裂かれその場に倒れるサブリナ
【Chouchou アヤナ】トリガーなし
「ライド、Chouchou トルア」
続けて青い衣装を身にまとったマーメイドがヴァンガードとして降り立つ

「女の子がいっぱい………」
「バミューダ△だからね」
もはやタツマにはファイトのことなど全く頭に入ってなかった

「サーシャのブースト、トルアでヴァンガードにアタック」
トルアが歌い始めると泡のようなものがいくつも浮かび上がりクリスティーンに向かっていく
「ドライブチェック」
【Chouchou ブランシェ】トリガーなし
泡が破裂しながらクリスティーンにダメージを与えていく
【友愛の宝石騎士 トレーシー】トリガーなし
「ライド！涼風の宝石騎士 アルトガロ！更にそーどみーをコール！スキルでシェリーをスペリオルコール」

「トルアのパワーは10000、けど、そーどみーのスキルでラインを整えて攻撃を通りやすくした」
「人魚………女の子がいっぱい………」
もはやツッコむことをあきらめたミライはファイトに集中してタツマのことは無視することにした

「そーどみーでヴァンガードにアタック」
トルアの腹部に噛みつくそーどみー
【Chouchou アヤナ】トリガーなし
「ヘロイーズのブースト！そーどみーでアタック！」
剣を構えたアルトガロは真っ直ぐトルアに向かっていく
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】トリガーなし
横薙ぎに放たれたアルトガロの攻撃で仰け反るトルア
【Chouchou イエッタ】クリティカルトリガー
「このトリガーは無駄でしたね」

「少しは出来るようだね」
ケントが感心していると隣のチズルの様子がおかしいことに気付いた
「どうかしたのかい？」
「ちょっと考え事さ、気にすることはないよ」

「ライド！Chouchou 初舞台 ティルア」
淡い色の衣装に身を包んだ人魚が手を広げ笑顔を振りまいた

「綺麗だ………まるで天使の様」
「あなたは一体どっちの味方なのよ………」

「トルアでヴァンガードにアタック」
「シンベリンでガード！」
ジャンプして空中で反転しながら尾を叩きつけてきたトルアの攻撃をシンベリンが剣で受け止めた

「手札にシンベリンがあったのね」
「スキルの要件も満たせないしまだ序盤、必要な時のためにとっといたのね」
大量のリアガードが必要なシンベリンのスキル
それでもひとたび発動すれば強力な力となるため発動させずそのままにしておいたのだろう

「サーシャのブースト！ティルアでヴァンガードにアタック！」
【Chouchou アヤナ】トリガーなし
【Chouchou リチェル】ヒールトリガー
「ダメージ1枚回復です」
ティルアの歌声が光となってアルトガロに降り注ぐ
【純真の宝石騎士 アシュレイ】トリガーなし
ミツキは1枚だけ表になったダメージゾーンと自身の手札を見た
相手のデッキは長期戦を得意とする防御力重視のデッキ
加えてリアガードも一列空いて手札もあまりよくない
「どうやらあまり好ましくない状況の様ですね」
ミツキの表情のわずかな変化からそのことに気付いたミチルは彼女に声をかけた
「あなたのデッキはリアガードを並べ攻撃する宝石騎士、おそらく手札に後続の攻めに使えるユニットがない、一列空いた状態のまま攻めるのをよしとしない、違いますか？」
「すごいなぁ、表情隠すのは得意なつもりだったんだけど」
図星をつかれてもいつも通りの明るい雰囲気を崩さないミツキ
「けどね、あきらめるわけにはいかないよ、チームの先鋒として、どんな壁だろうと突き進む！それが私のロイヤルパラディン！」
カードを勢い良く引いたミツキは引いたカードを確認する
「ライド！導きの宝石騎士 サロメ！」
サロメが剣を真っ直ぐティルアに向ける
「見せてあげる！ロイヤルパラディンの………わたしのファイト！ストライドジェネレーション！全盛の宝石騎士爵 エヴァンジェリン！」
エヴァンジェリンがティルアを見据える
「コール！バートラム！シンベリン！」
7000のシンベリンと4000のバートラムで攻撃可能な列を作りだした
「エヴァンジェリンのスキルですべての宝石騎士にパワー+3000！」
「（シンベリンのスキルを使わない………ここでスキルを使った場合………）」
シンベリンのスキルで自身をレスト、対象となるのは攻撃の届きにくいバートラム
そしてスキルで+3000、元々のパワーとバートラムの上昇値を加算して17000
結局現在のパワーと変化なし
一列犠牲にしてそーどみーに与える選択肢もあるが
「（前のターン、私の手札にヒールトリガーが入っていることを見ている、全体にパワーを散らして少しでもこちらの手札を削る作戦ですか）」
「バートラムでヴァンガードにアタック！」
「ピッテでガード、トルアでインターセプト」
カメラを持った少女、Chouchou ピッテとインターセプトしたトルアがバートラムの前に立ちはだかる
2体を切り捨ててティルアに向かってくバートラムだがパワーが届かない
「エヴァンジェリンでアタック」
「ノーガードよ」
エヴァンジェリンがその大きな剣を掲げ衝撃波を放つ
【友愛の宝石騎士 トレーシー】トリガーなし
【友愛の宝石騎士 トレーシー】トリガーなし
【炎玉の宝石騎士 ラシェル】クリティカルトリガー
「クリティカルはヴァンガード！パワーはそーどみーに！」
衝撃波が水面を割ってティルアに襲い掛かる
更にエヴァンジェリンが剣を振り下ろし一撃を与えた
【Chouchou トルア】トリガーなし
【Chouchou クレネス】トリガーなし
「シェリーのブースト！そーどみーでアタック！」
エヴァンジェリンの背を飛び越えそーどみーがティルアに襲い掛かる
「ジェネレーションガード Chouchou パルフィー！シールド+5000！」
そーどみーの鼻先にパルフィーが指を当てて宥めた
面を食らったそーどみーはそのまま攻撃を止めてしまう
手を振りながらパルフィーが退場していく
「（決めきれないどころか、ジェネレーションガードでチャンスまで与えてしまった………猛攻が来る）
「ティルアのジェネレーションブレイク！リアガードが1枚以下なので、コストを支払わずストライド出来る！」

ミライはちらっと横目でタツマを見る
いつもならこのあたりでタツマが驚いてツッコミを入れるところだが
「はぁ～」
もはや完全に心ここにあらず
いい加減しびれの切れたミライは右手を軽く慣らして振り上げた

「ストライドジェネレーション！Chouchou 超主役 ラプリア！」
白と水色を基調とした衣装を身にまとう輝けるGユニット
その姿はミツキさえも一瞬見とれてしまった 

次回予告
「まったくタツマは女の子に耐性がなさすぎ」
「その割には普段私たちと一緒に居ても平気そうにしてますよね」
「そもそもお姉さんがいるのに女の子に弱いってどうなの？」

turn:41 信念のファイト

「そんなに私魅力ないですかね………モデルなのに」
「いや、そういうことでもないと思うけど