獣篇Ⅰ
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20 どこで自分の行いが見られているか、は予想がつかないほどあらゆるところで見られている。
とりあえず、見廻りに行く時間となってしまったので、それ以降は見聞きすることがてきなかったが、
残っていた他の隊士たちから聞いた情報によれば、副長は色々と、不可解な行動をするようになってきたらしい。
まずは、沖田から。
私が見廻りに行っている間にサボっていた沖田は、副長が美少女剣士のトモエ5000が放映されているテレビの前に張り付いていたところを沖田に見られたらしい。
_ 美少女侍、トモエ5000 見参!
土)しまったァァァッ!もう始まってるゥゥゥッ!録画予約すんの忘れてた、トモエちゃぁぁぁん!!!
ハッ)また体が…か、勝手に…なんつーもん視ん観てるだ、オレは…あ、…!
次は、訓練の終わった後の隊士とばったり出くわして聞いた話。
_「オイオイ、聞いたか?副長の話。」
_「なに?」
_「なんかこの間、副長が浪士たちに襲撃を受けたところを、伊東さんに助けられたらしいんだが、聞いてビックリだぜ。副長、土下座して謝って『助けてくれ』、って泣きついたらしいぜ。」
_「イヤイヤ、そりゃァないよォ。
そんなマネするくらいなら、あの人は死ぬッつーの。鬼の副長だよ、鬼の。」
と、山崎先輩は庇っていたらしいが。
_「いや、オレも聞いたぜ?」
_「オイオイ、その辺にしとけよ。こんな話してるの聞かれたら事だぜ。只でさえジャンプ回し読みは、局中法度違反なんだぜ?マガジン以外の漫画、局内で読むことなかれ。こんなところを見られたら、切腹もんだ。」
_「あの人、マガジン派だからねー。」
_「ちょっと貸してー、」
と言った来た方が、副長だったそうな。
「しかも一昔前のヤンキー漫画。
ジャンプ派は辛いぜ。って…
副長ォォォォッ!いつの間に!?
ち、違うんですこれはァ…あの、あれアレ!
本の厚さが似てるんで間違って買ってきちゃってぇ~。」
_「オイ、」
_「ハイィィィッ!?」
_「TO-LOVEって、超~面白いよね。」
その話を聞いて、隊士たちはガン引きしたらしい。
だが、見つかったときは、見も凍るような思いをしたそうな。
_「単行本買ってこようっと。」
しまいには、こんな始末だったらしい。
_「TO-LOVEる…ふ、ふふ副長…百歩譲ってwithBだろ!?」
その次は、私が副長の代わりに仕事をする羽目になった時に起こった話。
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