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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第十八話

今日は8月9日、長崎県に原子爆弾が落ちた日だ。

俺は前世では長崎に住んでいた、よって8月9日には平和集会なるものがあり十一時二分には黙祷を捧げる…のだが。

今生では関東在住なのでそんなものはない、せいぜいN〇Kで平和公園で行われる平和式典の中継がある程度。

たぶん長崎では今現在どのチャンネルでも式典の様子が映されていることだろう。

きっと関東の人は既に忘れているのだろう学校で必ず習ったはずの数字を。

8月6日、8月9日の意味を。

まぁそれは仕方がないのかもしれない。

原子爆弾の被害など、平和学習で調べない限りただ学校で習った大きな数字でしかないし、8月6日、8月9日もただの日付だろう。

しかしだな…いくら何でもこれはどうかと思う。

現在地、デパート屋上。現時刻十一時一分。

束さん、姉さん、箒、俺で来ているが…まぁ賑わってる賑わってる誰も何も知らない顔をしている。

「えーと、長崎県は西南西だから…あっちか」

俺はフェンスの前まで進んだ。

ぴ、ぴ、ぴ、ぴー

ラジオに繋いだイヤホンからブザーが聞こえた。

『黙祷』

俺は直立不動で黙祷を捧げた。

『黙祷、やめ』

顔を上げる。

「いっくん、探したよ、何をしていたんだい?」

束さんだ。

「束さんは今日が何の日か知っていますか?」

「8月9日、長崎県に原子爆弾が落とされた日、で合ってるかい?」

やっぱり、知っていた。

「ええ、そうです。黙祷を捧げていたんです、ただの自己満足ですけど」

「たしか十一時二分だったかい?」

「そう、8月9日十一時二分、見た限り誰もなにもしない、知りもしない、俺って前世じゃぁ長崎在住だったんです。
8月9日って登校日なんですよ、そして宿題提出したら平和集会なんて物があって…」

「へ~そんなのがあるんだ」

「子供の頃は鬱陶しくて仕方が有りませんでした。
でもね中学に上がった辺りから当たり前になって…長崎の人にとって8月9日は大切な日なんですよ」

「そっか、それは知らなかったな」

「でも、この街では皆そんな事は知らないんですね。
少し悲しいような気がします」

高校の先生も言ってたな、8月9日に東京に行ったけどいつもと変わらない1日で、そんな日に生徒の学習発表会があって、引率していた生徒と会場を出て黙祷したって。

「そうかい、ん~そろそろ帰るかい?」

「いえ、大丈夫です、姉さんたちは?ゲーセンですか?」

「うん、二人とも結構やる方だったよ…」

「二人はどんなゲームしてました?」

「ちーちゃんはレースゲームとガンシューティング。
箒ちゃんは電子麻雀とかのギャンブル系…」

「なんか…予想通りというか…どんなカンジでした?」

「ちーちゃんは…そうだね…動体視力のゴリ押しかな、箒ちゃんはいつも通りだったね」

「あ~、その様子がよく想像できますね」

「いっくんは何が得意なんだい?」

「ゲームは苦手ですね、飽きっぽいんで、束さんは?」

やり込み要素?エンドコンテンツ?なにソレおいしいの?

「あんまりやったことないからわかんないなぁ」

「そうですか…」

「さて、そろそろちーちゃんが気づく頃だから、戻ろっか」

「はい」

そのあとは少し早めの昼食を取って帰宅した。



















翌日、ラボ

ようやくだ、ようやく完成した…

「束さん…」

「いっくん…」

「「いやったぁぁぁぁぁ!」」

「ようやく、ようやく完成しましたね」

「ああ、ようやくだよ…ISコア!」

俺達の前には【’IS’COREpt0000】と彫られた球体がある。

「やりましたね束さん、コレでISを造れる…」

「ああ、ようやくスタートラインだよ」

「起動してみますか?」

「うん!」

束さんが音声コードを入力する。

「ISコアプロトタイプ0000起動」

その声に反応してコアの上に一枚のホロウィンドウが開く。

『’IS’COREpt0000.start up stanndby…』

という文字が浮かんだ。

『Please master’s PSYON…』

俺は素早くISコアにサイオンを流す…

『Authentication……』

『’IS’COREpt0000 start up…』

『start up sequence ended…』

バッと複数枚のホロウィンドウが開いた、が、何も書かれていない物が殆どだ。

「早くボディを造ってあげなきゃね」

「そうですね」

すると目の前の空間が歪んだ。

そして空気から溶け出るように橙が現れた。

「ねぇねぇますたー」

「どうした橙?」

「どったのちぇーちゃん?」

橙はいきなりこんな事を言い出した。

「このコア、私の体にしてもいい?」

……………は?それってあれか?
魔法科のピクシーみたいな?

「え~っと…流石にソレは…」

流石にマズイとおもったのだが…

「う~ん…ちぇーちゃんならいいよ」

は?

「いいんですか束さん?」

「うん!いいよ!ちぇーちゃんも体が無いと不便だからね」

「ありがとう束!」

橙も嬉しそうだ。

「でも、そんな事出来るのか?」

「出来なかったら言わないよ、ますたー、束、見てて」

そういって橙は再び姿を消し…否、仮初めの体を創っていた魔法を解除し…

ISコアに入っていった…

橙の霊体がコアの中で蠢いているのがよくわかる…

やがてホロウィンドウの一枚に文字が浮かんだ。

『マスター、束、上手く行ったよ』と

「そうか、良かったな、橙」

と言ったらホロウィンドウの文字ではなく橙のいつもの声でこう返された。

「でも、音声出せないから当分は声は魔法だね」

「そっかぁ、なら先ずはちぇーちゃんのボディだね。
次にISコアの量産かな?」

と束さんが言ったが俺は少し思う所があったので言った。

「量産の前にオミットできる所はやりましょう。
pt0000は持てる全てをつぎ込みましたがこれをそのままで量産するのはマズイ。
もっと簡略化できるはずです」

「そうだね…でももう少しこのままのが欲しいかな?」

「あ~わかりました、先行量産型って訳ですか」

「そういう事さ、流石いっくん」

何はともあれ…

「先ずは橙のボディですね」

「そうだね…ちぇーちゃんは何かリクエストある?」

「いえ、ますたーを護れればそれで」

確かに橙がボディを得たら俺達の護衛が任務だよな…なら…

「よし、わかった、とびきり強いボディを仕立ててやるよ」

「ますたー、頼んだ」

さて、いっちょやりますか! 
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