仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~
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序章~全ての始まり、守護者の刃~
第2章融合世界!昭和ライダー
第38話『最強怪人現る!雅危うし』
「ダスマダー大佐、仮面ライダーBLACK RXの戦闘能力は凄まじく、我々の力では勝てません。」
「しかし、その仮面ライダーBLACK RXが誕生したのはジャーク将軍、あなた自身のミスですよね?」
仮面ライダーBLACK RXの敵組織、クライシス帝国の指揮官ジャーク将軍は監査官であるダスマダー大佐に現状を報告するが、ダスマダー大佐に言われた言葉でジャーク将軍は黙ってしまう。ジャーク将軍は仮面ライダーBLACK、南光太郎を捕まえ、クライシス帝国の阻害にならないように変身ベルト、セルチャージャーの内部にあるブラックサンのキングストーンを破壊し、宇宙空間へ投棄した。しかし、その瀕死の状態となった光太郎は太陽の光を浴びたことでキングストーンが復活し、自己進化を遂げてRXになった。ダスマダー大佐の言うように仮面ライダーBLACKを正しく処理しなかったジャーク将軍に完全に非があるのだ。
「しかし、いくらお前を咎めた所で、結果は変わらない。クライシス皇帝は地球に最強怪人、グランザイラスを放ち、仮面ライダーBLACK RXの抹殺に動き始めた。」
「何っ!あのクライシスの四部隊を遥かに凌駕すると言われたあのグランザイラスですか!」
「ああ。お前達が未だに地上を制圧出来ぬ所為でな。」
ダスマダー大佐は呆れたように言う。無理もない。クライシス帝国もただ地球を制圧したいわけではない。クライシス帝国とは、地球と別空間に存在している同一地点で且つ同一時間の存在、いわゆるパラレルワールドの地球であり、地球の汚染が全てクライシス帝国に流れてゆき、かつては文明が栄え、緑豊かであったクライシス帝国も現在は生産が途絶え、砂の惑星となってしまい、民が滅びる前に地球を制圧しようと考え、現在に至るのであった。
「どうやら、グランザイラスが交戦を開始したようだ。」
ダスマダー大佐の言葉で、二人はモニターを見る。
その頃、雅はグランザイラスと交戦していた。
「貴様、仮面ライダーBLACK RXではないな。」
グランザイラスはそう言うと、左腕の砲門から火球を放って雅を攻撃する。
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
雅はディロードに変身する。
「グランザイラスの力は凄まじい。それなら!」
【ATTACK RIDE-RAISING HEART EXELION-】
ディロードはレイジングハートエクセリオンのカードをロードスラスターに使う。
【FORM RIDE-DELOAD STAR LIGHT-】
ディロードはレイジングハートの力でスターライトフォームに変身する。
「アクセルシューター!」
ディロードは多数の弾魔法でグランザイラスを攻撃する。しかし、グランザイラスはその攻撃をものともせず突進し、ディロードに体当たりをするが、
「プロテクションパワー!」
ディロードは強化防御魔法で防ごうとする。しかし、グランザイラスの力は強く、軽々破壊される。
「危ない!」
ディロードは辛うじてグランザイラスの突進を回避する。
「こうなれば!レイジングハート、エクセリオンモード!」
[exelion mode.]
「エクセリオン……バスタァーーッ!」
ディロードは必殺の最強砲撃魔法を放ち、グランザイラスはその直撃を受けて煙が舞う。
「やったか?」
ディロードは様子を伺うが、その煙の中から巨大な火の玉がディロードに突進し、ディロードはその攻撃によって300tの衝撃に耐えられる装甲が一瞬にして破壊されてしまう。そして、グランザイラスはその右腕の鉤爪状のハンマーで装甲のないディロードの胸部を抉るように攻撃する。その攻撃によってディロードして体は宙に浮く。
「グッ!ガッ!」
【ATTACK RIDE-WARP-】
ディロードは声にならない声をあげ、ワープのカードで古手神社宝物庫に退避した。
「グェッ!」
ディロードの体は転がるように古手神社に落ち、変身は強制解除されてしまう。
「雅さん!」
「雅!」
圭一とフェイトはいち早く気づき、雅に駆け寄る。
「酷い怪我!」
フェイトは驚く。
「雅さん、しっかりして下さい!」
圭一は雅の体を揺する。
「…てく……やめ……れ…」
雅から反応が現れる。
「雅さん!」
「雅!」
「ディロー…ドライバーの…使用者…修復…機能のおか…げで、何とか、助かったが、さっきまで…肺が潰れていた。危うく…死ぬところだった……」
雅はロードスラスターを分離させてセイクリッドグリッターを持つ。
「なんとか、一命は取り留めた。でも、こんな体では、戦えない。フェイト、ロードスラスターは使えないが、代わりに戦えるか?」
「大丈夫だよ、雅。」
「済まない。頼めるか、僕の代わりに、この世界の希望を、紡いでほしい。」
雅はフェイトにディロードライバーを渡す。
「わかった。雅は休んでいて。私が行ってくるから。」
雅は意識を失い、フェイトは出て行く。
フェイトが探して少し経つと、フェイトはグランザイラスを相手に戦っている昭和ライダー達を見つける。
「私も闘います!バルディッシュアサルト、セーットアーップ!」
フェイトはソニックフォームのバリアジャケットを纏ってグランザイラスに速攻戦をかけようとするがグランザイラスの防御は硬く、手数で攻めるフェイトの攻撃は通らなかった。
「そんなっ!」
フェイトは間合いを取り驚くが、そうしている間にも、昭和ライダー達はグランザイラスの攻撃によって叩きふせられていた。そんな時、南光太郎と光太郎がクライシス帝国の風の谷で救った青年、霞のジョーと、四国で助けた水を操る超能力少女、的場響子がやって来た。
「あなたは、南光太郎さん!」
フェイトは光太郎の存在に気づき、戦線離脱する。
「君は、確か雅君が言っていた、フェイトちゃんだね。」
「はい!」
「フェイトちゃん、雅君はどこにいるんだ?」
「雅は、すでにグランザイラスと戦い、負傷しています。」
「そうだったのか。」
「はい。でも安心して下さい。今は、私がディロードです。変身!」
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
フェイトはディロードに変身する。
「フェイトちゃん、俺も行こう。響子ちゃん、水を、命の水を俺に!」
光太郎は体内水分量を増やすために響子にその力を使うように頼む。
「わかりました!水よ、命の水よ!」
響子の超能力によりコンクリートの地面はひき裂け、大量の水が溢れ、光太郎を満たし、
「変身!」
光太郎はBLACK RXの変異形態の一つ、バイオライダーに変身する。
「俺は怒りの王子!R、X!バイオ!ライダー!」
バイオライダーは名乗る。
「皆さん!このカードに願いを込めて下さい!」
ディロードはライダー達と霞のジョー、響子に白紙のカードを渡し、渡された人達は願いを込め、
「集え、世界の願い!」
RXの世界のワールドホープが誕生する。
【WORLD HOPE-KAMEN RIDER BLACK RX-】
ディロードはRXの世界のワールドホープを発動する。そのとき、不思議なことが起こった。悪を憎むフェイトの正義の心が、ディロードに、ライトニングブレイブの力を与えた。
「プラズマランサー、ファイア!」
ディロードは鋭い弾魔法でグランザイラスを攻撃するが、グランザイラスは構わず突進する。
「ジェットザンバー!」
ディロードはグランザイラスの突進を軽々と避けてバルディッシュアサルトをザンバーに変えてグランザイラスを切り裂き、鉤爪状のハンマーを破壊する。
「おのれ!」
グランザイラスは即座に対応し、左腕の砲門から火球を放とうとするが、
「プラズマザンバー!」
雷撃を伴う斬擊をディロードは放ち、砲門を破壊する。
「こうなれば最後の手段だ!」
グランザイラスは何かを作動させる。
「今から俺を倒してみろ!そうすれば体内の爆弾によって関東は滅亡する!」
「そんなこと、俺がさせるものか!」
グランザイラスの宣言に対してバイオライダーは体をゲル化させてグランザイラスの内部に侵入し、グランザイラスの内部の機材を専用武器のバイオブレードで破壊してゆく。
「見つけた!これか!」
バイオライダーは爆弾のシステムを破壊する。
「フェイトちゃん、グランザイラスの動きは俺が抑える!グランザイラスにとどめを!」
「でも、それでは光太郎さんが!」
「俺は太陽の子!この世に太陽の光があるかぎり、俺は不死身だ!だから、頼む!」
「わかりました。」
バイオライダーの説得にディロードは応じる。
「装填一閃、ブラスティング…ザンバー!」
ディロードはグランザイラスを十文字に切り裂き、グランザイラスを倒す。その爆発エネルギーは凄まじく、周囲にまで広がった。
「光太郎さん!光太郎さんは!」
フェイトは変身を解除し辺りを見渡すが、光太郎の姿はどこにもなかった。
「兄貴…」
「光太郎さん…」
その状況に霞のジョーと響子は落ち込む。
「大丈夫だ。彼も仮面ライダー。きっと、再び現れるさ。」
落ち込む二人に1号は言う。
「1号さん。ありがとうございます。」
フェイトはそう言ってRXの世界を去る。
「ただいま。」
フェイトが帰ると、雅は元気を取り戻していた。
「お帰り、フェイト。済まなかった。僕の代わりに戦わせてしまって。」
「いいよ、雅。それよりも、光太郎さんが…」
「フェイト、大丈夫だ。あのコンクリートに若干だが水の跡があったはず。」
「うん。」
「あれは、バイオライダーの力でゲル化して飛散した光太郎さんだ。あの水は、後で別の戦いでバイオライダーに戻る。安心していい。本来のRXの戦いでもそうだった。」
【SOUL RIDE-SHOWA RIDER’S-】
雅がフェイトに説明し終えると、1号からRXまでのソウルライドが一気に発動される。
「雅君、君の旅はまだまだ遠い。悪が滅びるまで、我々仮面ライダーの戦いも終わらない。」
「ああ。俺達もこれまで様々な悪と戦ってきたからわかる。」
「ああ。時には、感情に身を任せてしまうかもしれないだろう。」
「もしかしたら、信じた道が間違っていて、相手のことがわからなくなってしまうかもしれない。」
「だが、自分を信じてくれている人達のことは忘れてはいけない。」
「忘れたら、友達の輪が壊れる。それだけは、絶対にいけないことだ。」
「そう。だから、俺達は互いを信じあう。そうすることで、より互いを信じあえる。俺達からまとまった意見は以上だ。筑波、沖、村雨、南、後は好きに言っていいぜ。」
「はい!雅君、夢は大きく持て!」
「雅君が俺の世界から出て行く前にした約束。今度別の機会で果たそう。」
「雅君、俺がバダンから解き放たれたのは君のおかげでもある。ありがとう。」
「雅君、たとえ大ショッカーが滅んでも、きっと雅君は仮面ライダーを続ける。俺はそう信じている。」
【ATTACK RIDE-RESET-】
光太郎の言葉を最後に、雅と昭和ライダーシリーズとの接点は途絶える。
「さて、これは大変だ。みんな、もしかしたら、今回は少し時間がかかるかもしれない。」
「どうしたの?」
「次の世界は、三つの世界が融合してしまっている。早く手を打たないと。」
絵巻には額に眼の生えた胎児と、テーブルに置かれた懐中時計、そして無数の異形と囚われの少女が描かれていた。
つづく
次回予告
すでに融合が始まっているネオライダーの世界。雅は世界を救えるのか?次回、『三大世界融合!世界を救え、仮面ライダー』ぶっちぎるぜ!
後書き
能力設定
仮面ライダーディロード スターライトフォーム
キック力:7t
パンチ力:7t
ディロードがレイジングハートエクセリオンの力でフォームチェンジする守りの基本形態。その装甲は300tの衝撃に耐えられ、なのはの魔法を駆使して戦う。
仮面ライダーディロード ライトニングブレイブ
キック力:15t
パンチ力:17t
100mを0.01秒で走る
ディロードがBLACK RXのワールドホープで覚醒したライトニングフォームの強化形態。ライトニングフォームより遥かに攻撃性が増したが、その装甲は70tの衝撃にしか耐えられなくなっている。
新カード紹介
レイジングハートエクセリオン(アタックライド):ディロードがスターライトフォームに変身するためのカード。
仮面ライダーBLACK RX(ワールドホープ):BLACK RXの世界のワールドホープ。ディロードにライトニングブレイブの力を与える。
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