勇者指令ダグオンA's どっこい
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第二十八話 あんたが主役
ある日
珍しく遊びに来ていたユウとアルトは背後から誰かに肩を叩かれた。
「ん?」
「誰?」
振り向いたユウの先には気色悪くニンマリした顔の力が・・・
嫌な予感がしたユウだが時既に遅く何かのタスキをかけられたユウ。
「じゃあ!後よろしく!!」
そう言って一目散に何処かに行ってしまった力。
「何だよいったい?」
「ユウ!ユウ!!」
ビックリしているアルトがユウを指差しユウはタスキを見るとこう書かれていた。
『あんたが主役』
「なぬうううううううううううう!?」
第二十八話 あんたが主役
絶叫するユウはとりあえずアルト共に南家に向った。
「あら~大変な事になっちゃったわね~・・・」
「シャマル先生・・・全然そんな事思ってないだろ」
ニヤついてユウを見るシャマルは事情を話し始めた。
昨日
八神家に大量に入る大工さん。
「あら八神さんちまた改築?」
「良いわね~」
等と近所の方々は言うが・・・実際は違った。力をお仕置きしていてはやてが家中破壊しまくっている為何度も直しているのだ・・・大工さんからはもう一から建て直したほうが早いとも言われた。
そんなこんなで南家に居候することになった八神家。
そして
「力君~見て見て~」
新しく買った服を力に見せびらかすはやて。かなり気合の入った服であり夏の最先端ファッション・・・のようなものだった。
「いや・・・俺お洒落興味ないし・・・」
「またまたウチがあまりにも可愛いからって~」
「・・・うるせえな・・お前が似合いもしないミニスカートはいて有りもしない色気で迫ったって欲情しねえよ」
ブチ
何かがキレたはやてが力の頭をヘッドロックし・・・
「悪かったなああああああああ!!」
「うぎゅうううううう!!」
そのまま壁に力の頭を突き刺すはやてだった。首プラーンの状態で壁に突き刺さっている力。
回想終了
「まっ・・・そういう訳でね~一応お洒落してみようと思って新しい服買ったのに禁句言うなんてね~」
「そりゃ力が悪いな」
「ほら~力君照れ屋さんだから~」
(あいつにそんな出来た神経は無いと思いますが・・・)
(奇遇ね~私もそう思ってるところよ)
(なぬ!!)
シャマルの説明を聞き終わり心にそう思ったユウだがその心を読取ったシャマルに驚くユウ。
「で?力は?」
「反省を込めてこれから謹慎するって~というわけでユウ君~主役・・・頑張ってね~」
「シャマル先生!なんで俺が!?」
「いや~多分力君の友達で迷惑かけても怒んなさそうなのユウ君だけだからじゃない?力君友達居ないし・・・」
(あの野郎おおおおおおおお!!)
再び絶叫するユウ。
「ていうか・・・何すれば良いんだ?宇宙人倒せば良いのか?」
「ユウ君・・・この話にそんな真面目な話は期待しないのよ」
ダグオンA’s本編での目的をあっさり斬られてしまったユウ。
「まぁ~何か面白いことしてね~」
(お!重い!!なんて重い主役の権利なんだ!!!)
いつも力がやってる体力的なノリを求められてしまうユウ。そして何よりこの小説を盛り上げなければならないという大役を任されてしまうのだった。
そして何より『この小説で何か面白い事をしなければならない』というのが難題だった。
「く!個性豊か過ぎる面子が多いなかどうすれば良いんだ!?」
「因みにはやてちゃんまだ怒りが納まってなくて庭で必殺技の修行してるわよ」
「「へ!?」」
恐る恐る庭を見てみるユウとアルトそこには・・・
「ふん!!ふんふんふん!!!おっとまだ倒れるのは早いで・・・超必殺!!ラグナロク・ザ・レインボー!!ペガサス流星拳!!」
騎士甲冑で一秒間に百発のラグナロク・ザ・レインボーを放つはやて。狙われているのは等身大力型サンドバッグだった。
ラグナロク・ザ・レインボー百発なので単純計算して700憶倍のラグナロクを放つはやて・・・
そして粉微塵になる力型サンドバッグ。
「今度は北斗神拳も混ぜてみるか・・・なあ次は?」
はやての横で山積みになった力型サンドバッグ。横ではシグナムとヴィータが一生懸命縫っていた。
「だ!大丈夫!いくら組長でも俺にそんな事は・・・」
「ゆゆゆゆゆ!!ユウ!!」
「ん?なんだ?」
タスキを見ていたアルトがなにかに気づいた。そしてユウも書いてある文章を見つめると恐ろしい事が書かれていた。
「・・・この主役の権利は同時にもれなくこの話の目玉である『はやてにお仕置きされる権利』と『歩く砲台と金色の死神に命を狙われる権利』が付きます・・・力いいい!!俺に死ねっていうのか!!」
想像してみるユウ・・・
(これがお仕置きフルメドレーやあああああ!!ラグナロク・ザ・レインボー!!ペガサス流星拳バージョン!!!)
(死にやがれなの!!この悪魔の仲間!!!)
(真っ二つにしちゃるうううううう!!!)
想像終了
世にも恐ろしい3大巨悪の襲撃を感じたユウは・・・
「いやだああああああそんなの!!こんな主役の権利いらねえ!!力何処いった!?反省何て言ってる場合じゃねえだろう!!」
「いや~力君此処にいると迷惑かけるからって言っていつもの5馬鹿引き連れてミツキさんと一緒に温泉行ったわよ~」
「姉貴いいいい!!」
力の逃亡に手を貸したミツキにやり場の無い怒りをぶつけるユウだった。
「それじゃ~頑張ってね~」
シャマルに見放されてしまったユウとアルトはとりあえず玄関に出されてしまった。
「・・・どうする?ユウ」
「相手が組長じゃな・・・正攻法で戦いは挑めんぞ」
ガチンコの肉弾戦に持ち込めば破壊力ではやての方が部のある状態。そこでアルトが提案した。
「謝っちゃえば」
「あ!」
いつも何かしらして逃亡を計ろうとする力と違い主役の権利として謝ってしまおうと踏んだユウ。そして庭に入ろうとすると・・・
「力君!謝ったって絶対許さへんで!!たとえ逃げたって地獄の果てまで追いかけてぶちのめしたる!!!」
謝罪に聞く耳持とうとしないはやて。よっぽど怒っているらしい・・・・
その言葉を聞いて逃亡するユウとアルト。
力達が悲しくなった時にいつも来る坂
「どうすんのユウ?」
「いや・・俺組長に処刑されたくないし・・・力を探すか」
「でも匿ってるの先輩だよ・・・絶対見つからないって・・・」
「・・・クソ姉貴の奴何でこんな事を」
(そんなの面白そうだからに決まってるじゃないのよ~♪)
「!!」
何やらシャマルと同じような思惑電波が放たれ受信してしまったユウ。
「姉貴の野郎・・・いつの間にそんな電波術を・・・」
頭抱えるユウ。
選択肢は二つしかない
・・・このまま主人公として活動するかそれとも誰かに権利を放棄するか・・・
その時
「熱血!!最強!!」
何やら暑苦しくランニングしているガイの姿が・・・
それを見たユウは・・・
「よ~ガイ~久しぶりだな~」
「お!ユウどうした!?ん?何だこのタスキ?」
「後よろしくうううううううううううううう!!!」
そう言って通りかかったガイに『あんたが主役タスキ』を押し付け逃亡するユウとアルト。
「ええええええええええええええええええええええええええ!!!」
ダグオン世界に修行しに来たガイとしてはえらい迷惑だった。
更に書かれていた内容にも
「うおお!!何をすれば良いんだ!?この話の主役って!?この話の主役はいつもしいったげられる運命の元にあるではないか!?」
想像してみた以下省略
「重い!何て重い主役の権利なんだ!!」
他人に押し付けて逃亡を図ったユウの気持ちが分かってしまうガイ。
「どうすればいいんだ!?俺だから闘魂のスポーツ物のノリで・・違う!!俺だから真面目な・・・違う!!この話にはそんな真面目な話求めていない!!どうすれば良いんだ俺は!?しかし!何か面白いことをしなければ!!」
パニックに陥るガイ。だがどうすれば良いか分からないその時だった。
「力兄ぃ元気かな~」
と言ってどう見ても力の友達のような人物蓮が通りかかると・・・
「後よろしく!!」
「!!」
ガイに主役の座を押し付けられてしまった蓮。基本、人に頼まれたら断れないのだった(←ウチの作者はそう思っています間違ってたらごめんなさい)。
その時
「蓮!俺が主役になろうと思ってたのに!!」
突如現れた飛鳥(ダグオンの人ではありません)。
「に!兄さん!!な!何をすれば良いんだ!?面白い事を・・・面白い事しなくちゃ!!!」
超焦りまくる蓮。と呆れた顔で蓮を見る飛鳥。
「!!・・・!!!!」
弓道を披露したり・・・お菓子作ってみたりとにかく話を盛り上げようとする蓮。
「#$%&#$%&‘#$%&#$%&#$%!!!」
もう行動すら大変になってきた蓮はパニックの極に陥り・・・
「・・・わかった・・・別の奴に渡してきてあげるから・・・」
そう言ってシグナムが『あんたが主役タスキ』をとりあえず回収した。
そう言ってとりあえずタスキを持ってるシグナムだが・・・
「とは言うものの・・・誰が好き好んでこの話の主役などになりたがる・・・」
自分の出演している作品に向って身も蓋も無い事言ってのけるシグナム。
「だが・・・誰かをこの話の主役にしなければ話が進まん・・・よりにもよって5馬鹿は逃亡した・・・来年になれば火鳥に押し付けられるのに・・・」
何故シグナムが来年の事がわかっているかはスルーしていただきたい・・・
「・・・甲児も別世界か・・・やむえん」
シグナムが考えた結果・・・
「リインが主役です~♪」
『あんたが主役タスキ』を付けて喜ぶリイン。
「で?リインは何やるんだ?」
「魔法少女物の原点回帰です!!」
その言葉にヴィータは・・・・
「・・・じゃあ・・・魔法使って困ってる人助けたりお菓子の家出したり夢を叶えたりするのか?」
ヴィータが言う一般的であろう魔法少女の原点を聞いたリインは・・・
「!!」
挫折してしまった・・・
その時
「何やっとるんや?」
物凄く不機嫌なはやて・・・
「はやてちゃん!」
「貸しい」
そう言って『あんたが主役タスキ』を装着するはやて。
「なな!何を血迷ったの!?」
「・・・まちい」
はやてが静止すると・・・
「この悪魔!!」
「覚悟!バルディッシュで真っ二つだぞ!!」
襲撃に来たいつもの二人・・・この時二人は対戦相手を呪った。
「やぁ~まっとったで~なのはちゃ~んフェイトちゃ~ん」
「「!!」」
いつもより怖い邪神モードのはやて。二人は掟によりこの話の襲撃をしなければならない。
「そういや~二人なら相手にとって不測無いで~」
指ボキボキ鳴らしながら完全に憂さ晴らし目的で主役になったはやて。
この後なのはとフェイトがどういう運命で終わったご想像にお任せします
夜
「帰ったぞ~」
温泉饅頭買って帰ってきた力。すっかりほとぼりが冷めたと思い込んでいたが・・・
ひらひらひら・・・
力の元に『あんたが主役タスキ』が降ってきた。
力ちゃん主役に返り咲き
「まっとったで~力君~」
笑顔・・・しかもリミットブレイクオーバードライブを発動させたはやて。
「どりゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
はやてに処刑される力。
尚オチを見るべくその姿を見ていたユウは・・・・
「力・・・この話の主役はお前にしか務まらん・・・」
等と思った。
この後はやてに絶命寸前までぶちのめされた力を復元するのにシャマルが苦労したのは言うまでも無い・・・
後書き
さって次回は!俺の宿敵!頑固一徹熱血男!佐津田のおっちゃんとの抗争劇!普段俺が佐津田のおっちゃんからどうやって逃げるか!そして佐津田のおっちゃんが俺を捕まえるためのあの手この手の手段を一挙公開!!
次回!勇者指令ダグオンA’s どっこい 力と佐津田の愛の逃亡日記
愛はいらねえよ!!!
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