やはり俺がネイバーと戦うのは間違っているのだろうか
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7.由比ヶ浜結衣はアホの子だ
戸塚のTSの翌日。二日連続の体育の日だ。二日連続とか何考えてんだよ。洗濯物が大変だろうが。家には体操服一セットしかないんだぞ!
まあ、それはともかく。俺はいつものように厚木先生に許可をもらいに行こうとしたところで誰かに肩をたたかれた。この気配は、
俺はたたかれた肩と反対側に振り向きそいつのほっぺたに指を押し付けた。その人、まあ戸塚はビックリしていた。うん、反応かわいい。
「ぶー。ひどいよ」
なん、だと。頬を膨らますだと!?なんという破壊力だ!出水のフルアタック、いや、二ノさんのフルアタックすらも凌駕をする、だとぉ!!何で、何で戸塚は男何だぁぁ!!
(ダメです八幡さん!正気に戻ってください!そっちはダメです!いろいろと!)
はっ!アブねーアブねー。もう少しで変な道に踏み外すところだった。
「比企谷君大丈夫?顔色悪いよ?」
「っ!大丈夫だ。で、俺に何か用か?」
しまった。顔に出ていたか。戦いに身を置く身として思考を読まれないようにポーカーフェイスをもっと磨かなければ。雪ノ下なんかあれもう完成系じゃね?
「今日いつもペア組んでる人が休みで僕一人だからも比企谷君さえよかったら一緒にしない?」
「いいぞ。俺も一人だし」
「よろしくね!」
すまない壁、我が相棒よ。今日は一緒に打ってやれそうにない。だって天使の願いなんか断れるわけないだろ!
(ちょっと八幡さん!?ヤバいこと口走ってますよ!?)
戸塚とラリーを始めると総司がテレパシーでツッコミをいれてくる。じゃあ総司お前、小町からのお願いを無視できるの?出来ないだろ?それと同じだよ。
(むっ、確かに。って、それだったら沖田さんだってバリバリ天使じゃないですか!差別は良くないですよ!)
お前は天使じゃなくてコハエースだろ?
(ここでいきなりメタ発言!?………今の発言に沖田さんは大変傷つきました。グレちゃいます)
グレるじゃなくて拗ねるの間違いないだろ?こうなったこいつってかわい、コフッコフッ、もといめんどくさいんだよな、後が。小町に怒られる。
悪かったて、総司。
(……………プイッ)
ぐはっ!破壊力が高いなおい!テレパシーでヒスった何てことが雪ノ下なんかに漏洩してみろ。一、二年はこれで弄られぞ。
………一つ何でもいうこと聞く、これでどうだ?
(ん?今何でもと)
当たり前なこと言うようだが節度を持った欲求でなければ蹴るからな。
(わかってますよ~……チッ)
おい、最後舌打ちしたろ。聞こえてんだからな。
(まあ、いいでしょう。それでてをうちます)
「ちょっと休憩しない?」
おっともうそんなに打ってたか。総司と話してて気がつかなかったぜ。えっ?話してること事態が異常もう諦めたさ。慣れたと言ってもいいな。
俺たちはコートの端に行き腰を下ろした。何だろう、校舎──2-J辺り──と今女子が体育をしている体育館から殺気が感じる。
「やっぱり比企谷君テニス上手だね。経験者?」
戸塚は気づいていないみたいだ。俺が異常なのかね?
「いや、体育でやったくらいだ。昨日も言ったろ?それが家の家系の取り柄なんだって」
「比企谷君の家って体育系なの?」
「いや、そういう訳じゃねーよ。ただ体を張るのが得意なだけだ」
「へー、そうなんだ!実は相談があるんだけど、昨日も言った通りうちのテニス部弱いからさ、もしよかったらテニス部に入ってくれないかな」
ほーなるほどね。確かに聞けるものなら聞いて上げたい。天使だからな。だが、それ以上に俺にはやらなければ、守らなければならないものがある。
「すまない戸塚。部活とバイトやってて放課後は無理なんだ。その代わりと言っては何だが平塚先生に相談してみるといい。戸塚次第になるが手助けぐらいはしてやれる」
「そっか、でもありがとう!先生に相談してみるね!」
「おう」
そういうわけだから、おそらく今日か明日あたりには初めてのまともな依頼がくるぞ。
(由比ヶ浜さんのは依頼に含まれていないんですね)
あれは由比ヶ浜が途中で依頼を放棄したからな。
そこで俺と総司の会話は終わり、戸塚と再び少し打ち始めて授業が終わった。
「ということだ、雪ノ下。やっとまともな依頼がくるぞ」
「ちょっと!何であたしのクッキー作りは依頼に入ってないし!」
「だってお前、依頼途中で放棄したろうが」
「あ、そうか!」
あ、そうか!じゃねーよ。アホの子が。よくこれでここの学校受かったな。一応進学校だぞ?
「だったら、あたしも手伝うよ!だってあたしだってこの部活の一員だもん!」
「由比ヶ浜さん……でも」
「いいのいいの!気にしないでゆきのん!」
ちなみにゆきのんとは雪ノ下のことな相変わらずアホなあだ名をつけやがる。
「でも、あなた、ここの部員じゃないわよ」
「って、部員じゃなかったの!?」
えっ!?そうだったの毎日バカみたいに来てるからついそうなのだとばかり思ってたが。
「だって、まだ入部届貰ってないもの」
そういえば、俺と総司は半ば強制入部だったからかいてなかったからな。忘れてたぜそんなもん。
「書くよ!そんなの何枚でも書くよ!」
一枚でいいんだよ。ルーズリーフで書くな、あと入部届くらい漢字で書けよ。
そんなことをやっていると、コンコンコン、と扉の叩かれた乾いた音がなった。おっと来たか。ちなみに、扉をノックするときは基本は三回するのが礼儀だ。面接とかだとなおさらだな。二回叩くときはトイレの扉を叩くときだけらしい。
そのノックに、雪ノ下がどうぞ、と言ってからその主が入ってきた。やはりノックした人は戸塚だ。
「し、失礼します。あの、奉仕部ってここであってますか?」
「ああ、あってるぜ。ようこそ奉仕部へ」
「比企谷君!やっぱりこの部活だったんだね!」
「戸塚君よね?そこのそれから話は聞いているわ」
「おい、誰かそこのそれか。さりげなく人をもの扱いしてんじゃねぇ。あと、そこの二人。人に見えてないと思って笑ってんじゃねぇ」
見えているからな!しっかりと見えているからな!
「隠れませんよ。むしろ見せてます」
「よし、今度桜餅でも作ろうと思ったがお前の分は無しな」
「由比ヶ浜さん良くないですよ。人のことを影で笑うなんて」
「ご、ごめん。そんな訳じゃ、っておきたんも笑ってたじゃん!」
アホだ。アホだアホだと思ってたがここまでアホとは。むしろここまでアホだと重要文化遺産にでも登録した方がいいんじゃね?アホになるだけで人間国宝扱いかよ。
「そろそろ話を戻すわよ。戸塚君、君の依頼はテニスで強くなりたい。その手伝いをする、であってるわね?」
「うん!よろしくお願いします!」
「まあでも、詳しいことは明日からだな。総司、帰ってメニュー考えるぞ」
「了解っです!」
ちょっと待ちなさい、と雪ノ下が青い顔で制止をかける。何だよ?
「あなたたちは考えなくていいわ。私が考えるから。むしろ比企谷君たちは技術面をその場でアドバイスを指摘してあげて」
何でだよ。俺たちのメニューがダメだっていうのか?これでもお前の師匠だぞ。俺らのメニューの効率の良さはお前が一番知ってんだろ?1ヶ月で越前リョ◯マくらいどつけるようにしてやるよ。
「確かに、あなたたちのメニューの効率さは知っているけれど、…………戸塚君が死ぬわよ?」
雪ノ下が制止をかけてたんじゃなくて、戸塚の生死をかけていたってか。うまくねぇな。
「じゃあ、雪ノ下さんならどうするんですか?」
総司が対抗するように聞く。そうだ!もっとやれ!
「そうね、まずは体力面を鍛えるわ」
ほうほう。で、具体的な内容は?
「コート十周走ってから、腕立て腹筋スクワット五十回。それからコートの振り回し練習、五十本入れるまで永遠と続けましょうか?」
お前も対して変わんねーよ。
だが、結局雪ノ下に押し切られ、俺たちはほとんどコーチングに回されてしまった。
このクソカス共がぁぁぁぁ!
(スタープラチナ・ザ・ワー)
おっとそれ以上はいけない。こうなったらやけくそだ!生徒会に行って、綾辻から許可もらいに行くぞ!
(後慰めてもらいましょう!)
バタン!と思いっきり扉を締めて、俺たちは生徒会へ走った。
奉仕部にて。
「………ヒッキーたち拗ねちゃったけど、いいの?」
「大丈夫よ。どうせ十分後くらいにはケロッとしてるでしょうし。それにこれで人一人の命が救われるなら安いわ」
「いくら何でも、大袈裟じゃあ、」
「戸塚君、まだ天国にいるご先祖様たちに会いたくはないでしょう?」
……いったいどんなものなんだろう?と逆に興味を持った二人であった。
同時刻、生徒開室にて、
「それは比企谷君たちが悪いと思うなぁ」ナデナデ
「「ええー」」ニトウシンスガタ
八幡と総司の鬼畜さを知っている生徒会副会長の綾辻は苦笑いしといるが、二人を撫でながら、
(八幡くんの頭なでてる!撫で貯めとこう!八幡くん成分摂取しとこう!)
存分にお姉さんポジを利用したヒロインをしていた。
ちなみに、なぜ二人が二頭身なのかは聞いてはならない。
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