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レインボークラウン

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第四百四十一話

                 第四百四十一話  白ワインで
 博士は実際に次の日刺身に天婦羅そして枝豆に冷ややっこといったものを食べていた、塩辛もある。
 そうしたものを楽しみつつグラスの白ワインを飲んで小田切君達に言った。
「うむ、実にじゃ」
「美味いんだな」
「白ワインと和食の組み合わせは」
「そうじゃ」
 ライゾウとタロに飲み食いしつつ答える。
「和食には白ワインじゃ」
「魚介類にはそうですよね」
 小田切君も博士に応える、彼も同じものを飲み食いしている。
「白ワインですね」
「これはイタリアやスペインの料理でも同じじゃ」
「フランス料理でもですね」
「魚介類には白ワインでな」
「和食はですね」
「白ワインじゃ」
 これがいいというのだ。
「それか日本酒じゃが」
「博士あまりそっちは飲まれませんね」
「気が向いたら飲む」
 その時はというのだ。
「そうするがな」
「今は、ですか」
「気が向かんのでじゃ」
 だからだというのだ。
「飲まん」
「そうですか」
「しかし日本酒も嫌いではない、ましてやな」
「ましてや?」
「何処ぞの新聞記者とその父親と周りの連中の様なことはせぬし言わぬ」 
 こうも言うのだった。
「無粋なことはな」
「あっ、お店で食べてまずいとか怒鳴り散らす所業ですね」
「そうしたマスコミの奴を一度見たが」 
 博士がその目でだ。
「その瞬間に電気鞭でお仕置きをしてやったら」
「瞬殺ですね」
「屍は新聞社の前に晒してやったわ」
 その横柄で横暴な記者が勤めていた新聞社にというのだ。
「全く以てふざけた奴であったわ」
「まずくてもお店の中で怒鳴るな、ですか」
「それ位のマナーは守らんとな」
「その通りですね、いつもの小物退治ですね」
「悪事はうんとでかいことをやれ、小悪党は大嫌いじゃ」
 だから視界入り次第片っ端から殺していくのだ、博士は小田切君に白ワインを飲みつつ話した。そしてだった。
「さて、一本空けたしな」
「もう一本ですね」
「飲むわ」 
 こう言って実際にもう一本ボトルを開けて飲むのだった。


第四百四十一話   完


                     2017・4・28 
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