Blue Rose
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四十二話 脅迫その二
「だからね」
「それで、ですか」
「そうよ、相手の弱みを握ってね」
「脅迫してですか」
「お金なり何なりをせしめてるそうよ」
「ゴロツキみたいな奴ですね」
「ええ、怪しい国家や組織ともつながりがあるみたいだし」
このこともだ、探偵は調べたのだ。
「市民団体とかね」
「ああ、長崎にもいますからねそうした団体」
「基地だの原発だのね」
「色々反対掲げてて」
「やってることはとんでもなく胡散臭い組織とね」
「関係があるんですか」
「組合、特に日教組のそうした先生ともよ」
副所長は岡島にこのことも話した。
「つながったでしょ、ここで」
「じゃあ衝夫って先生も」
「そうよ、あの先生のことも調べてもらったけれど」
「その新聞記者と同じタイプの人間ですか」
「驚いたわ、ヤクザ屋さんと変わりないというか」
「ヤクザ屋さんよりもですか」
「性質が悪いわ」
そうした輩だというのだ。
「相当にね」
「そうですか」
「だからね」
それ故にというのだ。
「何をしてくるかわかるわね」
「あの娘の個人情報を掴んで」
「脅迫してくるわ」
「やっぱりそうですか」
「だから今は探偵さん達に確かな情報を掴んでもらってるの」
そうしてもらっているというのだ。
「もう既に頼んであったし」
「それじゃあ」
「あと少しでね」
「その記者や先生の悪事をですね」
「掴めるわ」
「そうですか」
「相手が蓮見さんの個人情報を掴むよりも」
それよりもというのだ。
「速くね」
「相手のそれを掴んで」
「通報よ」
これを行うというのだ。
「そしてね」
「葬りますか」
「法律でね」
「それがいいですね」
「そうよ、無法者には法律よ」
「それが正しいやり方ですね」
「新聞記者も学校の先生も厄介よ」
若し悪人がその立場にあったならとだ、副所長はまさに今のケースを話した。
「現実としてね」
「それでもですね」
「ええ、この世に無敵の存在はないわ」
権力を持つ者は確かにいる、だがそれでもというのだ。
「どんな人でもね」
「弱点があって」
「倒せるのよ」
「そういうことですね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「先生も新聞記者もね」
「どちらもですね」
「社会的にね」
まさにというのだ。
「抹殺しておかないと」
「蓮見さんが学校に行けなくなりますね」
「そう、それに彼女以外の犠牲者もね」
「出ますね」
「もう既に沢山いるだろうし」
副所長はそうした輩が悪事の限りを尽くすこと、そしてそれはこれまでもそうであろうと考えてそのうえでくも言った。
「酷い目に遭わない人を出さない為に」
「その先生も新聞記者も」
「警察に通報するわ」
そして社会的に抹殺するというのだ。
「絶対に許してはおけない相手だから」
「その通りですね、世の中屑と呼ぶにも値しない屑っていますからね」
岡島もかなり真剣にだ、そうした教師や新聞記者について言及した。
ページ上へ戻る