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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1565話

 海上に無数のMSの部品が浮かんでいるのを見ながら、俺は輸送機へと戻る。
 綾子のトーラスもまた、俺のすぐ後を追うようにして輸送機へと戻ってきた。
 ついでとばかりに、ドーバーガンのカートリッジを交換しておく。
 カートリッジ式というのは、やっぱり微妙に使いにくいな。
 シャドウミラーだと動力炉がブラックホールエンジンを始めとして永久機関の物が多い。
 だからこそ、シャドウミラーの機体はビームによるエネルギー切れというのが基本的にはない。
 機体の動力炉からビーム兵器のエネルギーを持っていくというのは、SEED世界のMSとかがそんな感じだ。
 だが、このW世界のMSは殆どがカートリッジだったり、武器そのものにエネルギーを充填したりといった形式だった。
 トールギスのドーバーガン然り、ウイングガンダムのバスターライフル然り、ヘビーアームズのビームガトリング砲然り、それ以外のビーム兵器然り。
 その辺を改良するだけで、かなり使い勝手は良くなると思うんだが……それでも採用されないのは、やはり何か理由があるんだろう。

『お疲れ様です、アクセル代表』
「他にOZは近くにいないか?」
『はい。先程の部隊は、恐らくこれから私達が向かう基地に攻撃をしていた部隊の、後方待機部隊だと思われます』
「後方待機部隊? つまり、予備戦力か?」
『ええ。それ以外にも、我々のように基地の援軍に来た部隊の対処も任されていたのかと』

 まぁ、ただでさえ少数精鋭のOZだ。ただ、無意味に余剰戦力を作るような真似はしないよな。
 原作だとオペレーション・デイブレイクが成功し、それを以てOZが……そしてロームフェラ財団が地球の支配者と見なした者達が、次から次にOZやロームフェラ財団に降伏や合流していき、最終的には連合軍に匹敵するか、もしくは上回るだけの数を揃えるまでに至った。
 だが、この世界ではそもそもオペレーション・デイブレイクそのものが現在進行形でしかなく、OZにも戦力的な余裕はない。

「つまり、ここでさっきの奴等を叩けた事は、こっちにとって有利な点になる訳か」
『そうですね』

 エアリーズを20機以上。
 少なくても、今のOZにとっては決して軽く考える事が出来る戦力ではないだろう。

「なら、このまま一気に基地を攻めているOZを撃破するか」

 そう告げると、輸送機のパイロットは愉快そうに笑い声を漏らす。

『ははは。そんな風に簡単に言えるのは、アクセル代表くらいですよ。普通なら、OZを相手にするとなれば、かなり緊張しますから』

 面白そうに、そして安心して笑う事が出来ているのは、実際にその目で俺達の力を見たからか。
 今までにも俺達の足と化していたならともかく、このパイロットとは今日初めて会ったばかりだ。
 それだけに、実際に俺達がどれだけの強さを持っているのかをその目で確認出来るまでは安心出来なかったといったところか。

「取りあえず、後詰め部隊を撃破した以上、基地に到着するまでは暫く暇だろう。MSから降りて客室で寛いでるから、またOZのMSが来たら教えてくれ」
『了解しました。アクセル代表やシャドウミラーの皆さんを輸送する事が出来て、非常に光栄です。後で家に帰ったら、娘に自慢しますよ』
「そ、そうか。まぁ、好きにしてくれ」

 もしかして今のは死亡フラグじゃないのか?
 そんな風に思ったのは、恐らく間違いじゃない筈だ。
 まぁ、俺と一緒に行動していれば死亡フラグの1本や2本あって当然だろうが。
 ともあれ、輸送機のパイロットとの通信を終えるとトールギスのコックピットから降りる。
 綾子も俺が降りたのを見て、これ以上MSで待機しなくてもいいと判断したのだろう。そのまま乗降ワイヤーを使って地上へと降りてくる。

「思ったより、OZは広範囲に展開しているみたいだな」
「そうだな。でもまぁ、綾子も初のOZとの実戦を潜り抜けた訳だけど……どうだった?」
「どうだったって言われてもね」

 俺の言葉に小さく溜息を吐く綾子。
 まぁ、OZとの戦いは模擬戦で以前にも何度か経験しているし、本来の意味の実戦という意味では、ニューエドワーズ基地で少し前に行っている。
 もっとも、ガンダムとの戦いでは他のエアリーズ隊もおり、敵はデスサイズとサンドロックという空を飛べないMSだった。
 勿論空を飛べなくても跳ぶ事は出来るガンダムだが、それがあると分かっていれば遠距離から攻撃を仕掛けていれば安全に戦える。
 そんな状況での戦いは、実戦と呼ぶには少し難易度が低かった、といったところか。
 勿論使われていたのが実弾である以上、攻撃を受ければ死んでいた。
 そういう意味では実戦だったし、こと攻撃力という一点において、ガンダムというのは他のMSを隔絶している能力を持つ。
 ガンダムの中で最も攻撃力の低いサンドロックであっても、ヒートショーテルの威力は非常に高い。
 MSを一刀両断出来るだけの力を持っているし、バックパックにヒートショーテルを装備して投擲するという使い方も可能だ。……まぁ、それをやればサンドロックのメイン武器のヒートショーテルを一時的に手放す事になるのだが。
 ともあれ、そういう意味で本当に対等の実戦というのは、今回がそれだった訳だ。
 それでも綾子が特に興奮したりしていないのは、やはり綾子の操縦技術がかなりのものだからだろう。
 今更OZのパイロットを相手にしても、特に問題なく倒せるだけの実力があり……そして何より、敵の注意の殆どが俺に向けられていたというのが大きい。
 今まで散々OZにトールギスの性能と俺の操縦技術を見せつけるようにしてきた為、OZの中では俺に対する脅威は十分に広がっていた。
 だからこそエアリーズ隊はトールギスに攻撃を集中し、トーラスにはそれ程意識を向けなかった。
 ……確かにトーラスはトールギスよりも性能の低いMSだが、こと攻撃力という点においてはトーラスカノンの存在もあって決して侮っていい訳じゃないんだけどな。

「お前も十分にやれていたんだし、不満そうにする必要はないだろ?」
「そうかな? でも、アクセルのおまけで勝ったようなもんだし」

 そんな風に言葉を交わしながら客室に戻ると、そんな俺達を凛、サリィ、五飛の3人が口を開く。

「お帰り。圧勝だったじゃない」
「お疲れ様です、アクセル代表。綾子も」
「……ふん」

 凛とサリィは笑みを浮かべていたが、五飛のみはそんな俺達の様子が気にくわないとでも言いたげに鼻を鳴らす。

「どうした? 出番がなかったのが不満なのか?」

 五飛の……いや、ガンダムパイロットの主目的は、今までずっとOZだった。
 勿論OZの基地を攻撃する際に連合軍にも大きな被害を出してきたが、それでも主目的がOZだったというのは変わらないのだ。
 だが、今回の戦いは空中での戦いとなった為、五飛の……正確には空を飛ぶ能力のないシェンロンガンダムの出番はなかった。

「別にそんな事はない。アクセルが出撃する前にも言ったが、今回の戦いでは俺が出る必要がなかったのは事実だ」
「なら、そんなに不服そうな顔をするなよ。お前の力はいずれ必要になるんだろうからな。……それとも何だ。もし何なら、お前が空中でも戦えるようにエアリーズ辺りでも用意するか?」

 ガンダム程のMSを操縦しているのだから、当然他のMSも乗りこなせるだろう。
 実際原作でもヒイロはリーオーに乗っていたのだから。
 あくまでも個別に動き回るガンダムと違い、俺達は集団として動く。
 そうなった時、やはり必要なのは強力な攻撃力もそうだが、こっちの移動についてくる事が出来る機動力なのだ。

「俺はナタク以外のMSに乗るつもりはない」

 あっさりとそう告げる五飛。
 ……まぁ、そうだろうとは思ってたんだけどな。

「ナタク? 五飛、貴方のガンダムはシェンロンガンダムという名前なんじゃないの?」
「そうだが。だが、同時にナタクでもある」

 サリィの問い掛けにそう答える五飛の言葉の意味は、俺にも理解は出来ない。
 だが、原作でも頑なにシェンロンガンダムをナタクと呼んでいた事が考えれば、恐らくナタクというのは何らかの意味があるのだろう。
 それこそ、五飛には決して譲る事の出来ないような、そんな意味が。

「とにかく、エアリーズに乗らないのなら五飛は地上戦力として頑張って貰う必要がある。俺達の展開速度は……まぁ、その辺の問題はこの輸送機のパイロットに頑張って貰えばいいか」

 トールギスとトーラスを最初に射出し、その後で輸送機を護衛しながら敵の限界近くまで接近し、シェンロンガンダムを降下させる。
 そうすれば、シェンロンガンダムによって遅くなるMSの展開速度の遅れも、最低限までに抑える事が出来るだろう。
 ……まぁ、その分この輸送機のパイロットにはかなりの負担を掛ける事になるだろうが。
 ただ、この輸送機はノベンタがわざわざ俺達に付けてくれた物だ。
 当然そのパイロットも、相応の技量を持っていると考えるのが自然だろう。
 さっきコックピットで話した時も、何だかんだと結構腹が据わっているように見えたし。
 シャドウミラーとしては、有能なパイロットを寄越してくれたノベンタに感謝こそすれ、恨むようなつもりはない。

「……ふん」

 納得したのか、してないのか。
 その辺は分からないが、それでも五飛は小さく鼻を鳴らすと、それ以上は口を開かない。
 不満を言わなかったって事は、多分納得したって事なんだろうが。

「それより、後方の遊撃部隊からの連絡がなくなったのを察知すれば、当然OZも何かあったのだと理解して、こっちに戦力を送ってくる筈だ。その辺の警戒はしておいた方がいいだろうな」

 輸送機を含めて撃破したが、それでも出現して即座に撃破したという訳ではない。
 だとすれば、当然のように自分達が襲撃を受けていると……それも、OZにとっては明確に連合軍に味方しているという意味で厄介なトールギスの存在は向こうに知られているだろう。
 だとすれば、相応の戦力をこっちに派遣してくるのは当然だった。
 まぁ、そこにガンダムまでもがいるとは思ってないだろうが。
 ……普通ならニューエドワーズ基地に攻撃をしたガンダムが連合軍に協力をしているという風には思わないだろうから、それも当然か。
 いや、原作では連合軍の中にかなりの数のOZのパイロットが潜んでいた。
 だとすれば、もしかしたらシェンロンガンダムの件も既に知られている可能性が高いか?
 そうなると、少し厄介……いや、そこまで心配する必要はないか。
 そもそもの話、もしシェンロンガンダムがシャドウミラーに組み込まれているとしても、それがどこに向かっているのかというのはそう簡単に分かりようがない。
 OZに戦力的な余裕があればまだしも、今のOZは少数精鋭。
 奇襲と、MSの性能差、パイロットの技量の高さで連合軍への優位を保っているようなものだ。
 OZの裏切りを予想して、連合軍としてきちんと対応出来るようにしてあった……というのが、大きい。

「向こうがこっちに戦力を送ってくるにしても、基地を攻めている以上、そこまで多くの戦力を送っては来られないでしょうね」

 凛の言葉に、その場にいる全員が頷く。
 結果として、OZがこっちの戦力をどうこうするのは、ほぼ不可能に近い。
 であれば、そこまで気を張る必要もないだろう。
 ……勿論城攻めならぬ基地攻めをしている以上、OZの方もある程度の戦力は用意してあるのだろうが。

「ま、シャドウミラーの戦力があれば何とでもなるだろ」

 気楽な口調で俺が告げると、実際その通りだという思いを抱いている者が多いのだろう。
 それぞれが頷きを返す。
 事実、今のOZで警戒すべき戦力というのは、いないに等しい。
 ゼクスやノインといったように腕の立つパイロットはいるのだが、それを活かせるMSがないからな。
 何だかんだと、トールギスをこっちで奪ったのが大きく効いている形だ。
 もっとも、だからといってOZを甘く見る訳にはいかない。
 OZの背後にロームフェラ財団がついている以上、資金力は豊富なのだから。
 そして資金力が豊富である以上、戦力の補強として出来る事は多い。
 特に厄介なのが、やっぱりMDだろうな。
 俺や綾子、五飛にとってはそこまで警戒するべき敵ではないが、逆に言えば一定以下の能力しか持たないパイロットにとっては非常に厄介極まりない相手なのだから。
 せめてもの救いは、OZが宇宙を手にしておらず、更にはガンダムを作った科学者達もまだOZに捕まっていない事か。
 おかげでビルゴが作られる可能性は、今のところない。
 ただ……それでも、トーラスのMDは一般のパイロットにとってはかなり厄介な敵になるだろう。

『レーダーに反応、基地を攻めていたOZの部隊がこちらに向かって近づいてきます!』

 輸送機のパイロットの通信が、客室に響くのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:640
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1230 
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